財大日本語学科の2年生、3年生たちは大阪が好きだ。
私が
「大阪人はキマりを守らない人が結構いる。
『わたしゃ、年寄りでっさかい』とか言って順番抜かしする。
禁煙の場所でもタバコを吸う人があとを絶たない。
赤信号でも、スンマヘンとか言ってさりげなく通っていく。」
「電車が来るまで並んでいても、来た途端に列を乱す。」
「大阪はひったくり犯罪日本一だった。今は二位か三位かな?」
「大阪人は全国どこでも大阪弁で、しかも大声で喋る。」
「電車の中で知らない人にも喋りかけるのは、大阪のおばちゃんたち。」
と、見たまま聞いたままの大阪のひとコマを紹介したら
「親しみ湧くわ~。」
「まるで中国みたい。」
と、大喜びなんである。
しかし、
心斎橋での通り魔事件には
口を閉ざしている。
口にするだけでも自分に危害が及ぶかのような、デリケートなニュースには
言わば本能的に保身の構えをとる。
佛山市の女の子事件で、
「怖くなって通り過ぎてしまった。」
と語った通行人の心の奥底まで染み付いた恐怖心は
中国国民の誰もが多かれ少なかれ抱いている心情なのではないだろうか。
それにしても、
酷い事件が起きてしまった。
すぐに秋葉原事件を思い出したが
秋葉原の加害者は、真面目に生活しても、一生懸命頑張っても
じりじりと孤立感を深める方向に追い詰められ、
ある日、ぷつっと精神が「決壊」した。
そして人をたくさん殺した。
人でなし、殺人鬼、極悪人になった。
ただそこを通りすがっただけの2人をめった突きにして殺し、
心斎橋界隈を震え上がらせた自殺志願のその男は
中学時代から
「暴走族の怖い兄ちゃんだった」という。
その頃、既にもう壊れていたんだろうか。
暴走族なんか、誰でもと言っちゃあなんだが
その経験をくぐり抜けて、
芯のしっかりした人になるケースはいくらでもある。
彼の周りに
彼が転がり落ちていくのを止められる
『溜め』が一つもなかったのだろうか。
辺見庸さんの
「今の社会は生体に合わないのではないか。
人間の価値を軸としない社会システムは
人間破壊装置になっているのではないか」
という言葉が、頭の中をグルグル駆け巡る。
日本社会は「決壊」してしまったのか。
元気な大阪のおばちゃんたちが温めてきた気のいい街、
いい加減なおっちゃん達でも難無く住めるのんきな街、
大阪はそんな風に中国の若者たちに思われているのに・・・。
私が
「大阪人はキマりを守らない人が結構いる。
『わたしゃ、年寄りでっさかい』とか言って順番抜かしする。
禁煙の場所でもタバコを吸う人があとを絶たない。
赤信号でも、スンマヘンとか言ってさりげなく通っていく。」
「電車が来るまで並んでいても、来た途端に列を乱す。」
「大阪はひったくり犯罪日本一だった。今は二位か三位かな?」
「大阪人は全国どこでも大阪弁で、しかも大声で喋る。」
「電車の中で知らない人にも喋りかけるのは、大阪のおばちゃんたち。」
と、見たまま聞いたままの大阪のひとコマを紹介したら
「親しみ湧くわ~。」
「まるで中国みたい。」
と、大喜びなんである。
しかし、
心斎橋での通り魔事件には
口を閉ざしている。
口にするだけでも自分に危害が及ぶかのような、デリケートなニュースには
言わば本能的に保身の構えをとる。
佛山市の女の子事件で、
「怖くなって通り過ぎてしまった。」
と語った通行人の心の奥底まで染み付いた恐怖心は
中国国民の誰もが多かれ少なかれ抱いている心情なのではないだろうか。
それにしても、
酷い事件が起きてしまった。
すぐに秋葉原事件を思い出したが
秋葉原の加害者は、真面目に生活しても、一生懸命頑張っても
じりじりと孤立感を深める方向に追い詰められ、
ある日、ぷつっと精神が「決壊」した。
そして人をたくさん殺した。
人でなし、殺人鬼、極悪人になった。
ただそこを通りすがっただけの2人をめった突きにして殺し、
心斎橋界隈を震え上がらせた自殺志願のその男は
中学時代から
「暴走族の怖い兄ちゃんだった」という。
その頃、既にもう壊れていたんだろうか。
暴走族なんか、誰でもと言っちゃあなんだが
その経験をくぐり抜けて、
芯のしっかりした人になるケースはいくらでもある。
彼の周りに
彼が転がり落ちていくのを止められる
『溜め』が一つもなかったのだろうか。
辺見庸さんの
「今の社会は生体に合わないのではないか。
人間の価値を軸としない社会システムは
人間破壊装置になっているのではないか」
という言葉が、頭の中をグルグル駆け巡る。
日本社会は「決壊」してしまったのか。
元気な大阪のおばちゃんたちが温めてきた気のいい街、
いい加減なおっちゃん達でも難無く住めるのんきな街、
大阪はそんな風に中国の若者たちに思われているのに・・・。
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