管理人のミズ劉とミズ呉が国慶節が終わっても戻ってこなかった。
数日前、オフィスから管理人が変わったとメールが来た。
いきなりだ。
そう言えば、国慶節前の土曜日、ミズ劉の様子がおかしかった。
プロパンのガスがなくなったので言いに行ったら、
「もう私の仕事は終わったから、月曜日にもう一度来て。」
のようなことを言った。
その時、私はその日の勤務時間が終わったことを言っていると思ったのだが、
私が行ったのはそんなに遅い時刻ではない。
(あれ、いつもならすぐに電話してくれるのに変だな)と思いつつ、
「O.K.月曜日にまた来るわ」
と、引き返したのだった。
3年間、この宿舎で一番お世話になったのは私かも知れない。
私にあてがわれた部屋は、どういうわけか水道が時々止まるし、
書庫の扉や洋服ダンスの蝶番は何回も折れるし、
トイレの水洗ボタンも壊れるし、
雷が落ちたら、パソコンも作動しなくなるし、
トイレの窓の留め金もお風呂の蛇口の栓も折れるし、
洗濯機のホースは何箇所も穴があくし、
洗濯機本体も2度壊れた。
その度にミズ劉やミズ呉が駆けつけて来て、
あーだこーだいじくり、最後には決まって、
「壊了(こわれた)」
と言って、修理屋さんに電話をかけてくれるのだった。
その掛け合いが、私は楽しかった。
部屋に入ってきて、
ミズ劉が「コーヒー飲んでるのかい」
とか「朝、何を食べた?」
とか、簡単な中国語で話しかけてくれるのも
大阪の気さくなおばちゃんのようだった。
この3年間、とてもリラックスして過ごせたのは彼女たちのおかげだ。
昨年9月から10月にかけての尖閣諸島(釣魚島)問題で反日デモが激しく、
部屋から出られなかったとき、
ミズ劉が、自分の非番の日であるにもかかわらず、
野菜を買って持ってきてくれたこと、
「変な奴が来たら、私とミズ呉がたたき出してやるから、
大丈夫、大丈夫!」
と言ってくれたこと。
私は一生忘れないだろう。
今回、突然の退職はどうも彼女たちの希望ではない。
オフィスの合理化の一環で、
今度から管理人は民間会社に委託し、
制服を着た二人の女性が着任した。
少し前、スクールバスの運転手さんも突然いなくなった。
やはり民間のバス会社に委託することになり、
専属の運転手さんたちは首になったのだ。
ミズ劉とミズ呉も同様であるようだ。
社会主義国家、人民の国の雇用は、江西省立大学において、
こうなっているのだ。
ああ、まさかこんなに突然お別れが来るとは・・・・・・。
数日前、オフィスから管理人が変わったとメールが来た。
いきなりだ。
そう言えば、国慶節前の土曜日、ミズ劉の様子がおかしかった。
プロパンのガスがなくなったので言いに行ったら、
「もう私の仕事は終わったから、月曜日にもう一度来て。」
のようなことを言った。
その時、私はその日の勤務時間が終わったことを言っていると思ったのだが、
私が行ったのはそんなに遅い時刻ではない。
(あれ、いつもならすぐに電話してくれるのに変だな)と思いつつ、
「O.K.月曜日にまた来るわ」
と、引き返したのだった。
3年間、この宿舎で一番お世話になったのは私かも知れない。
私にあてがわれた部屋は、どういうわけか水道が時々止まるし、
書庫の扉や洋服ダンスの蝶番は何回も折れるし、
トイレの水洗ボタンも壊れるし、
雷が落ちたら、パソコンも作動しなくなるし、
トイレの窓の留め金もお風呂の蛇口の栓も折れるし、
洗濯機のホースは何箇所も穴があくし、
洗濯機本体も2度壊れた。
その度にミズ劉やミズ呉が駆けつけて来て、
あーだこーだいじくり、最後には決まって、
「壊了(こわれた)」
と言って、修理屋さんに電話をかけてくれるのだった。
その掛け合いが、私は楽しかった。
部屋に入ってきて、
ミズ劉が「コーヒー飲んでるのかい」
とか「朝、何を食べた?」
とか、簡単な中国語で話しかけてくれるのも
大阪の気さくなおばちゃんのようだった。
この3年間、とてもリラックスして過ごせたのは彼女たちのおかげだ。
昨年9月から10月にかけての尖閣諸島(釣魚島)問題で反日デモが激しく、
部屋から出られなかったとき、
ミズ劉が、自分の非番の日であるにもかかわらず、
野菜を買って持ってきてくれたこと、
「変な奴が来たら、私とミズ呉がたたき出してやるから、
大丈夫、大丈夫!」
と言ってくれたこと。
私は一生忘れないだろう。
今回、突然の退職はどうも彼女たちの希望ではない。
オフィスの合理化の一環で、
今度から管理人は民間会社に委託し、
制服を着た二人の女性が着任した。
少し前、スクールバスの運転手さんも突然いなくなった。
やはり民間のバス会社に委託することになり、
専属の運転手さんたちは首になったのだ。
ミズ劉とミズ呉も同様であるようだ。
社会主義国家、人民の国の雇用は、江西省立大学において、
こうなっているのだ。
ああ、まさかこんなに突然お別れが来るとは・・・・・・。