あにまるワンだ~でグンタイアリが一人称を「自分たち」と呼ぶのに笑い、
ゲゲゲの女房に未だ光明が差さないのに少し気分がブルーになり、
梅ちゃん先生が、いつの間にか父との確執、患者への向き合い方、そして恋とストーリーが複層化する15分に驚き、
さあ、朝ごはんの支度をしようとして手が止まりました。
パン買ってない。冷凍庫にもありません。
アイスでも食べようかと言ったら、彼女ににらまれて、白いイベント参加記念Tシャツのまま
外へ出ました。
駅近くのブ・ランジェリー「ラ・セゾン」までナイキフリーの早足で5分。
通勤の人々を追い越しながら参ります。
朝のパン屋さんは、実によろしい。
こんがりきつね色の数々が、職人さんが早朝から働いていた証拠として、棚せましと並んでいます。
甘栗パンや季節のフルーツのデニッシュが看板になってるこのお店ですが、
最高に美味しいのは、焼きたてのいわゆるフランスパン。
バゲットにバタール、パリッと割ったらいい香りがすることでしょう。
そう思ったら、ついつい「仏蘭西の小麦粉を原料にしたバタール」に手がのびました。
パリッとした表面に、おモチのような粘りのある中身がバランス良く味わえるのは
原料の違いとしか考えられません。
白い袋にくるんでもらって、バトンをもらったような気分で帰り道は早足になります。
坂もスキップしながら、今度は駅に向かう人とすれ違うようになると、
ますます私はパリの街の主人公?
眠そうな顔で大きなカバンを抱えて髪を気にしている登校中の女子高生に、
魔法をかけてあげたくなります。
帰宅して、たっぷりサラダとフィンランドチーズを切って待っててくれた彼女と、
エスプレッソを飲みながらのバタールモーニング。
ナイフを入れて漂うふくよかな小麦の香りに、
小さな部屋も気分はパリに変身しました。