珊瑚のB6 69年式 主台枠

2006-09-04 06:50:13 | 鉄道模型
主台枠はt1.0真鍮板をプレス抜きで成型し、∮5.0真鍮挽物スペーサーを使用してカシメで組み立てられています。
外巾は動輪部分で12ミリですが、第3動輪の直後で内側に曲げて約10.2ミリに狭ています。これは従輪の横動を妨げないための模型特有の構造です。
第1動輪上と従輪上にはt0.8板で横梁が取り付けられ、強度を増すとともに、従輪上の板は前方にプレスで段を付けて従台車の取り付け台としています。

動輪軸穴は動輪軸に取り付けられた軸箱に対応するために、5ミリx5ミリの各穴になっていますが、嵌っているだけで可動はしません。
従台車は本来はラジアル式という同時期の英国製機に見られる構造ですが、模型で再現するのは困難なため、いわゆる心向き台車としています。そのため主台枠には横動する従輪軸を避けるために大き目の欠き取りがしてあります。

主台枠前端にはプレス製の排障器が取り付けられていますが、後部にはこれがありません。後継の1970年式にからは後部排障器が取り付けられましたので、この部分が1969年型を見分ける一つの特徴と言えます。

カシメと半田付けで組み立てられた主台枠は全体に黒メッキで仕上げられています。
これは完成品として発売する場合には塗装を省略出来るので、メーカーとしては手間の掛からない良い方法なのでしょう。ユーザーが塗装した場合は、万一ラッカーが剥げても下地が黒いので目立たないというメリットもあります。
しかし、分解して組みなおそうとするとメッキ部分に半田が載らないので、ペーパー掛けしてメッキを落とさなければなりません。それは非常に面倒なことだと思います。

この1969年式の主台枠構造はこの後1970年式、1975年式へとマイナーチェンジを経て引き継がれてゆきます。

画像は左から前後端梁とシリンダー、主台枠、動輪と従台車、動輪押さえ板。
この記事についてブログを書く
« 9/03の9360列車 | トップ | 9/04(月)の96、9360列車 »

鉄道模型」カテゴリの最新記事