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彼を追いかけて...積乱雲のドイツ




ロマンティストはわたしの別名。


ケルン・ボン空港から車で20分、ベンベルグという田舎町の丘の上に建つ300年前のバロック様式の城。
ドイツには諸侯が建てたこのような城がいっぱいある...

そういった城を利用したこちらのホテルは、とてもシックというわけではないが(でも、ものすごくシックな2つ星レストランVendomeがある)、どんどん廃れゆく雰囲気が気に入ったので、今回も彼を追いかける本拠地にした。


今夜はここから45分かけて行きます...彼に会いに!
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皐月ロンドン




5月、6月の英国は、一年で一番美しい季節だと思う...




薔薇も




アスパラガスも




そしてロンドンでいただく和食も季節のプレゼンテーション。
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バレエ『冬物語』 春の来ない冬はない




The Winter’s Tale『冬物語』はシェイクスピア原作のバレエだ。

初演は2014年、あれはもう10年前...
Christopher Wheeldon が制作振付した 3幕作品は、1965年のケネス・マクミランの『ロミオとジュリエット』以来のシェイクスピア作品であり、英国ではやはり期待が大きかった。

10年前の初演時にこの作品を見た、当時14歳だった娘は、Christopher Wheeldon作品といえばのAlice's Adventures in Wonderland『不思議な国のアリス』に感銘を受けた後だったため、この作品を絶賛した。

14年しか生きていない人間に、この作品のどこがそれほど感動的だったのだろうか、と考えた。
最近、娘に質問してみたものの「覚えていない」と言う...

わたしは子供にはまだ早いとか、子供にはわからないだろうなどとかは、あまり思わないし、子供向きか難解かを基準にして娘に紹介したことはない。
小説でも映画でも芸術でも人生のその時点でしか受けられない衝撃はある。「全くわからない」というのは貴重な体験だ。
例えば、小学生だった娘にある小説を紹介したとき、夫は「この本はフランス革命が何か知らないと面白くないでしょう」と言ったが、わたしは「この本を読んでフランス革命が何かを知るのです」と言った。今もそう思っている。


今シーズン再び The Winter’s Tale『冬物語』を見て、わたしはこの作品の激しいコントラストに衝撃を受けた。
嫉妬と猜疑心で何もかも失うシチリア王の世界は「冬」、暗く、冷たく、まるで地下のようだ。王の狂気を表現する蜘蛛のように這う動き。
彼の子の世代が生きるボヘミアは、光と彩り、音楽、喜びと希望に満ちた「春」。地上の世界。螺旋のように複雑で、蝶のように飛んでいってしまうようなジャンプ。

このふたつの世界を取り持つのは、王妃の侍女頭であり、彼女は二つの世界を行き来する。さしずめギリシャ神話の「ヘカテー」。

ならば王妃は娘ペルセポネを奪われるデメテルと...つじつま合うなあ。


人間の営みには冬がある。しかし、必ず春は来る。
人間は成長して、次の次元に繰り上がらなければならない。
こういったストーリーの原型は世界中どこの神話、民話やおとぎばなしにも見られる。
とすれば、14歳の娘が惹かれたのも当然かもしれない。

下敷きにギリシャ世界があるのがわたしがこの作品を好きな点でもある。
気のせいではなく、衣装や舞台装置や登場人物の名前もそうなのです...


最後になったが、昨夜もわが女神Marianela Nunezは素晴らしかったです(王妃役)。
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あなたには、わかってほしいことがある。




今日は、友達に説明してほしいと頼まれたことを書く。
僭越だが、わかりやすく書いたつもりなので、ご覧いただけたらうれしい。

大きく2点ある。


Israel’s Ambassador to UN: “We always knew that Khamas hides in schools we just didn’t realize that it’s not only schools in Gaza it’s also Harvard, Columbia and many elite universities”

イスラエル国連大使「ハマスが学校に潜んでいることは常に知っていたが、ガザの学校だけでなく、ハーバードやコロンビアなどの一流大学にまでも潜んでいるとはついぞ気づかなかった」

今のイスラエル政府は、イスラエルに住むイスラエル人でさえも、イスラエル政府の方針に同調しない人はハマス(抵抗運動組織)と呼ぶ。
パレスチナの赤ん坊すらもハマスと呼ぶ。

まぎらわしいので最初に明らかにしておくが、大切な理解のポイントがある。
「パレスチナ人」イコール「ハマス」ではない。
「イスラエル人」とはイスラエル国籍をもつ人のことである。
「ユダヤ人」とはユダヤ教を信じる人のことである。

昔、この地域に遊学していたわたしは、(少なくとも今の)反イスラエルだが、反ユダヤではない。
ここははっきりさせておきたい。


影響力のあるリーダーやメディアの一部は、利益のためにわざとミスリードするのか、無自覚なのか、イスラエルの政治的な活動(不法な入植や差別、戦争など)を批判する人を「反ユダヤ」と呼ぶ。
上記の代表氏にいたっては「ハマス」とさえ呼ぶ。

が、反イスラエルです。反イスラエル政府(それはイスラエル国籍があり政治参加の権利と義務を持つ人に支えられている)です。
もっと言えば、反ジェノサイド(根絶やしを目的にした大量虐殺)、です。

そして世界中の大学生やユダヤ人が主張しているのは反ジェノサイドである。
何万人のパレスチナ人、何万人もの子供が犠牲になっていることに対して攻撃をやめよと立ち上がった、正気な人たちである。


次に、この解決の糸口が見えない問題を宗教問題にすり替える人もいるが、それも違う。

根本をたどれば責任は欧米にある。

20世紀になっても欧米ではユダヤ人問題を解決できなかったため、現在のイスラエル国家がある土地に全部押しつけることにした。
それに呼応してシオニズムが始まり、世界中からシオニストが「帰国」する。そして「イスラエル」という国ができた。
ひとつの国にひとつの民族、つまり「国民国家」という比較的新しい理念も都合が良かった。

もちろん、その土地は空き家だったわけではなく、昔から住んでいる人たちがいた。
それがパレスチナ人である。

イスラエルは、カネと権力と思想のバックアップでパレスチナ人を差別し続け、「屋根のない監獄」に押しやり、今、まさに彼らを地球上のあのエリアから抹殺(ジェノサイド)しようとしている。
イスラエル人によるイスラエル人だけの「単一国家」を作ろうとしているのだ。
彼らは都合のいい時だけ自分たちが差別され続けてきた「ユダヤ人」であることを持ち出すが、コスパ(強大なコスパだが)しか考えていないイスラエル人ですよ。

イスラエルはもとより、、パレスチナに対するジェノサイドをやめさせられない欧米のリーダーは、カネと、権力、メンツで動いている。
戦争はめっちゃくちゃ儲かるのである。

涼しい顔で、人権だの自由だの平等という価値を謳いあげる欧米国家元首やリーダーたちが、一皮むけばただの汚い植民地主義者であることが、ウクライナ支援との対比でも白日の下にさらされた。

人権や自由や平等は欧米だけの特権であり、非欧米には豚に真珠だよね、というレイシズム。


虐殺を見過ごすとは、虐殺に加担していることである。

いまや暴力支配に目をつぶる国際社会になり果てている。

遠く離れた日本にしても、戦争ができる国にするための法案が次々と通っているではないか。
(英、伊と次期戦闘機の共同開発・生産・輸出を可能にする機関設立条約、衆外務委員会にて共産党以外の賛成多数により可決。審議時間はわずか4時間半だった。あるいは経済安保情報保護法の成立。「特定秘密」も拡大。)


それに意義を唱えているのが大学生なのである。
彼らが支援しているものをわたしも強く支援したい。
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鮨、ベルギー・スタイル




わたしが一番好きな食べ物、それはお鮨。

アントワープで食べた、え? ベルギー・スタイルの鮨?

ワッフル鮨っ!

ベルギーに住んで13年、英国に住んで13年、これを味わうのは初めてです...


「変な和食」は多い。
特に食のセンスの悪い(ダイレクトで失礼)英国。

でも、食べ物のおいしいベルギーだもの...




ブリュッセルから車を駆って来てくれた友人とランチを...
行きたかった店の上位は全滅で、彼女が選んでくれたのがこちらだった。

新しい店だとは知っていたが、ベルギーに住んだことのある人なら一回は絶対に行ったことがあるであろうVersoのカフェ、あちらが"Izakaya"に変身しているのですよ!

ベルギーで言う"Izakaya"は、もちろん「居酒屋」から来ている。
にしろ、同じものだとは思ってはいけない。

「おまかせ」とか「シェア」などという和の概念を取り入れ、土地の食材や食習慣ひねりで和風に調理し、新鮮で、美しく盛った少量ずつの皿を数多く食卓に供する式なのである。どの店もとってもおしゃれでシックということになっている。

ちなみに最近では"Omakase"も "Izakaya"は辞書に登録されたと思う。

最近の英国の高級紙ガーディアンの記事には "Akiya"(空き家)が社会問題としてそのまま使用されていた。




それでですね、このワッフルとトロ(もちろん生)の組み合わせがすごく美味しかったの!!
ワッフルは甘いワッフルではなく、海藻がたくさん入った軽いもので、さっぱりしたオイルベースのソースが合う合う!

わたしたちが選んだ「おまかせ」コースには、おしゃれな「餃子」やおしゃれな「唐揚げ」も入っていたが、これが一番おいしかった!
おしゃれな餃子って何?...餃子にはビール! というよりも、白ワインで、という感じ...

いやだ、このワッフル鮨、また食べたい...と思う。

日本でも十分人気が出そう。


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