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彷徨える人面有翼神








ウェストミンスターの事件直後に胸を打たれたもの。


Michael Rakowitz, The Invisible Enemy Should Not Exist




”アッシリア王にして世界の王であるセンナケリブは、ニネベの内壁と外壁を山の高さに改築させた”


「(アッシリアの古代都市ニネベの城壁の)第四の柱礎は約14フィート(約4.3メートル)で、ネルゲル門を守護する神、有翼の雄牛ラマッスも同じ高さである。紀元前700年に建築され、2015年2月にモスル美術館の文化遺産とともにISISに破壊されるまでニネベを守り続けた。

トラファルガー広場でラマッスを再現する意味は、たとえ難民や亡霊の姿をとろうとも、いつかイラクに帰還するという希望を捨てず、過去、現在、未来を通して永遠にニネベの守護神であるその役割を果たし続けると提示することにある。


「ラマッス」は2006年にマイケル・ラコウィッツによって始められた「見えない敵は存在せず」プロジェクトの一部であり、その意図は戦争余波で破壊されたイラク美術館の7000点を超える考古学的文化遺産を再現することにある。作品は中東のリサイクル食品パッケージで製作され、(トラファルガー広場の)ネルソン提督像の柱礎が、ロイヤル・ジョージ号(軍艦)の大砲くずから作られていることに似ている。

(上の写真の)ラマッスはイラクのデーツ・シロップ缶で作られており、イラク戦争によって斜陽になった産業を象徴している。」


ピース



ナショナル・ギャラリーのOne Space, Five Ideasで展示中。
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