日本・ベルギー・英国 喫茶モエ営業中
Brugge Style
frederick ashtonの魅力
ロイヤル・バレエのFrederick Ashton3本立てを2日連続で。
フレデリック・アシュトン作品には、とても好きなものと特にそうでもないものがあるが、この3本はどれもとても好きだ。
Scènes de balletとRhapsodyは、数学的な美しさ、古代ギリシャ的な普遍的な美しさの探求がたまらない。
幾何学的なフォーメーションの美しさや、音楽のリズムのカウントの難しさと相まって、また計算づくの衣装が癖になる。繰り返し何回も見たくなる。
Scènes de balletは、Insightのリハーサルを見学していたので、普段よりもさらに楽しめた。
こちらでも見られます。美しいのでぜひぜひ!!
フレデリック・アシュトンはストラヴィンスキーのこの音楽を聴いて、すぐに着想したそうである。彼の好んだ『眠れる森の美女』のローズ・アダージオへのオマージュが組み込まれていたり...プリンシパルの美しい動きに目が覚める。
Rhapsodyは、エリザベス女王の母である王太后の80歳の誕生日に献呈された作品で、かのバリシニコフが踊るために振り付けられた。
ラフマニノフの奏でるラプソディの音ひとつひとつを拾い上げて可視化したらこういう動きになるのか...という驚き(当然、超絶難しい踊り)と、コミカルさのバランスが快感にさえなる。
Cesar CorralesやMarcelino Sambéの良さがよくわかる踊りで、高度な技をさらっとやってのけるところが、コミカルなポイントを冴え冴えと引き立てていた。
A Month in the Countryは、はツルゲーネフの同戯曲を主材にしている。
ショパンの『アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ』を効果的に使い、魔法使いも妖精も出てこない、筋だけならば「平凡なよくある」ハナシだが、40分の間に田舎の居間の中で起こる人間模様の凝縮といったら。さすがツルゲーネフ、さすがアシュトン。
Marianela NuñezとMatthew Ballの間のケミストリーがすごかったです。
Natalia Osipovaも演技が自然ですばらしかった。「うつろいゆく時」とか「指の間からこぼれ落ちる束の間」、そういううものの表現がすばらしい。
マニエリスム色のない美しさ、もう一回見に行きたいな...
Scènes de ballet
Fumi Kaneko, Reece Clarke
A Month in the Country
Natalia Osipova, William Bracewell
Rhapsody
Francesca Hayward, Cesar Corrales
...
Scènes de ballet
Sarah Lamb, Vadim Muntagirov
A Month in the Country
Marianela Nuñez, Matthew Ball
Rhapsody
Francesca Hayward, Marcelino Sambé
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« コヴェント・... | ライラック・... » |