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Brugge Style
バリ島 棚田の山、珊瑚礁の海
「その構築物の下側は完全に水平だった。まるで水平線の上方に、或る理解しがたい浮力が働いたために、いやむしろ、目に見えない厚い水晶版が挿入されたために、海の一部が引き剥がされてでもしたかのようだった」
(レヴィ=ストロース著 川田順造訳『悲しき熱帯 I』中公クラシックス 100ページ)
バリ島の夏休みも8月2週が過ぎ、4晩前には水田の広がるウブドのアマンダリから、島東側のアマンキラへ移動した。
今日は夫と娘が早朝からダイビングに出かけたので完全に一人。
わたしは30年前に初めて両ホテルを訪れていて、当時、このホテルのコンセプトがいかに新しく、いかにセンセーショナルだったか、ファッション雑誌や旅行雑誌のグラビアを飾っていたのを覚えている。
今回のバリ島でアマンを選んだのは、娘に、あの時にわたしが受けた感動を伝えたかったからというのが理由の一つだ。
その代表格がインフィニティ・プール。
アマンキラは3段の。
新しいホテルもいいが、大切にメインテナンスされながら「伝説」を守っているホテルもいい。
(などと言いながら、水回りの設備の老朽化などは料金に見合わない。知り合いの家に泊めてもらっている感が風流であると贔屓の引き倒しで言えないこともないけど...この点を含め改めて書きたいと思う)
もうひとつは、もう日本では失われてしまった「アジアの原風景」を見せたかったから。
部屋にもインフィニティ・プール。
こんなプライヴェート空間があるのにも関わらず、メインのダイニングで朝ごはんの後も腰を落ち着けて本を読んだりしているのは、穏やかで静かなスタッフの動きやささやきが心地よく、小さいイタリア人3人兄弟の騒ぎ(その両親がbasta! やめなさい!と繰り返す)さえにもほっこりさせられるからだ。
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