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Brugge Style
カルメン’20
ビゼーのオペラ『カルメン』は、おそらく誰でも知っているオペラ音楽のパッケージだ。
内容も、知らない人の方が少ないのではないか。
イングリッシュ・ナショナル・オペラの『カルメン』のリハーサルを見たとき、いくら舞台が現代に移されているとはいえ、ちょっと低俗すぎるのではないか、まるで英国のタブロイドの記事のようだと感じた。
まあビゼーはカルメンを「自由で誇り高きジプシー女」にしたが、原作ではカルメンはとんでもないアバズレ...そちらに近いカルメン像として描かれたのかもしれない。
人間が関わり会えば必ず生まれるはずの敬意がゼロで、もののように扱い扱われる人間を見ていると居心地が悪く、「これを本番も見るの?」と思ったのだが、本番ではそれらがまったく気にならなくなっていた。
なぜだろう。音楽性が見事に高められていたからか? それとも全体と一部が馴染んできたからだろうか。それとも観客側のわたしが変化したのか?
こういう経験ができるのもおもしろい。2回目を見に行ってよかったと心底思った。
カルメン役のJustina Gringyteの狂気を宿したかのような目つきも説得力があり、声とともに圧倒された。
『カルメン』像といえば、最近では(といってももう数年前)Carlos AcostaがMarianela Nunezのためにバレエに仕立て上げたのはよかった...マリアネラの、情熱的な美女でありながら、すべてを抱いて癒す「母」的なところがクローズアップされていてとてもよかった。
カルメンは静的なキャラクターではなく、さまざまに描かれえるのだ、と。まさにファム・ファタル、運命の女。
私の名前はカルメンです。もちろんあだ名に決まってます...あれは’77でしたね...
......
イングリッシュ・ナショナル・オペラのリハーサルには、必ず複数の地元の学校が招待され、また生徒らがプロダクションに参加できるような仕組みも積極的に作っている。今回は特に生徒の参加が多くてとてもとても好ましかった。
わたしどもがこのカンパニーを選んで非力なパトロンになっているのも、それらの活動を支持したいため。
(カーテンコールでの写真撮影は奨励されています)
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