日本・ベルギー・英国 喫茶モエ営業中
Brugge Style
アナスタシア、3回目の正直
英国ロイヤル・バレエの「アナスタシア」を今シーズン3回目見た。
3回目は1回目(リハーサル)と同じキャストで、ローレン・カスバートソン/Lauren Cuthbertsonとサラ・ラム/Sarah Lambの組み合わせ。
3回目を見て、やっと3幕もののバレエであることに違和を感じなくなった。
わたしが変わったのか、プロダクション側の何かが変わったのか、何が変わったからなのかは分からないが。
2回目(ラウラ・モレア/Laura Moreaと高田茜さんの組み合わせ)を見た後、わたしはこんなメモを書いた。
「もしかしたら、3幕目だけの1幕ものにしたほうがいい作品になるのではないか。
1幕目には観者を引き込んでさらっていくような勢いが全くなく、
あるいは、いや、あの勢いのなさは、ロマノフ朝の最後を象徴してわざと勢いがないように作られているのかもしれない...
欺瞞の上に成り立っているあの家族の薄い氷のような幸せを...
などと考えることもできるが、特に2幕目の舞踏会のシーンはもっと複雑で派手でも(アナスタシアの踊りがもっとあっても)いいのではないかとは思う。
あまりにもあっさりとしすぎているので、踊り手に強烈な個性やオーラが要求されるような。
しかし、やはり3幕目は振り付けも音楽も秀逸で、もしかしたらだんだん好きになってくる。
3幕目のあの女性は、革命を生き延びたアナスタシアはこのようにものを見、聞き、感じたにちがいないという、われわれの側から想像した虚像」
噛めば噛むほど滋味のある作品なのかも...
チャイコフスキーの音楽も。
サラ・ラムのパートナー、スティーブン・マクレイが直前にフレデリコ・ボネッリに変更。
後で聞いたところによると、お子さんが誕生したゆえの休演だったそう!
こんなところに書いてもしょうがないが、おめでとうございます!
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )