先般、イチビキに連れて行った新人君と昼食が一緒でした。
で、新人君曰く「味噌煮込みうどんを食べてみたい」とのこと・・・美味しい味噌煮込みと言えば、あそこしかない!そう、「にこみのたから」です。そういえば、回想記事を書いたばかりだし、昨日、大須のとんちゃんやふじに行った際も、「たからにも行かなければ・・・」と思っていたところだし。
正直、かなりご無沙汰しております。前回おじゃましたのは、私の誕生日の2019年11月18日だし。「ご無沙汰してま~す!」と言ってお店に入った時は、「誰?」って感じでしたが、話始めると、すぐに思いだして下さって「かなり、久しぶりじゃないの!」とからかわれる始末。「新人が美味しい味噌煮込みうどんが食べたいとのことで、一番おいしいたからさんに連れてきました!」と言うと、半端ないほど喜んでくださいました。「山本屋本店や、山本屋総本家もあったのですが、やはり、あの独特の芯のあるうどんが味噌煮込みうどんのすべてと、最初っから思い込むのもどうかと思って・・・」と言ったところ、店主曰く「あれはあれで、美味しいんだがね」とのこと。ライバルを認める心意気は漢そものも。「でも、やはり、最初に食べるなら、たからさんの味噌煮込みがいいと、私は思いました」と正直に答えておきました。
到着してほどなくして「準備中」に。なんと、いつもより1時間早めの店じまい。しかも、明日、明後日はお休み!本当、きわどいタイミングでの訪問となりました。ラッキー以外のなにものでもありません。
で、15分ほどで味噌煮込みうどんが出てきました!
写真ではわかりませんが、鍋蓋の端から、グツグツ煮立った気泡が出ていました。蓋を開けると味噌煮込みうどん!
食べて実感、やっぱり美味い!このうどんのコシ、具材の食感、味噌の濃厚な味。親子煮込みなので、かしわも玉子も入っています。そのかしわの美味しいこと!本当、生きていてよかったと思える味噌煮込みうどんです。食べ進んで、ほどなく、ご飯を投入~♪店主も、この鍋にご飯を投下する方がお勧めとのこと。
この、ご飯と、具材と、残ったうどんの切れ端と、味噌をレンゲですくって、ガツガツ食べることの至福、わかっていただけるでしょうか。「あぁ、私は名古屋人に生まれてよかった!」と思える瞬間です(イヤイヤ、あんた名古屋人ちゃうから、大阪人やし)。
最終的には、お客さんは私たちだけになったので、店主と店員さんを交えてフリートークとなりました。「そういえば、最初、お邪魔したとき、店員さんにこの味噌煮込みが美味しいことを伝えたら、店主に直接いって下さいって、店主のところに案内されて、非常に緊張したのを思い出します」と言ったところ「本当、あれはうれしかったので、店主にもそれを伝えてほしかったから・・・」とのこと。「てっきり叱られるかと思ってビビッてました」と言ったら大笑いに。
あと、「たからさんから出て行った若い衆が、寶壽司の方に行かれたのですが、関係があるのですか?」とお伺いしたところ、「いや~にこみのたからは寶壽司の支店なんだよ」と驚愕の事実が店主の口から述べられました!その昔、寶壽司は夏場の売り上げはよかったのに、冬場は下火になったので、冬場の商売として味噌煮込みうどんをはじめて、それが当たったとのこと。それが証拠に、店主の白い作業着の胸のあたりには「寶壽司」の刺繍がしてありました。店主曰く「大須のあるあるで広めといて」とのことでしたので、記事にしたためておきます。
あと、「名古屋コーチンだと固くなってしまうのでかしわを使っていること」「八丁味噌だけでは辛くなるし、高価になってしまうので4種類の味噌を使っていること」等々、ざっくばらんに話してくださいました。私の方も「角丸、岩正、五城等他店の味噌煮込みの状況」等々話をさせていただきました。その間、笑いが絶えない、非常に心地よい時間を過ごさせていただきました。
最後に「前と比べて味が変わった?」と質問されました。一瞬、「ひょっとして、味を変えたのか?」と思いましたが、自分の舌を信じて「いいえ、前と変わらぬ、美味しい味噌煮込みうどんです!」と答えたところ、店主はにっこりしておられました。もう、ビックリさせるんだから!!
感謝の言葉を述べて、お店をでたところ、もう、明かりは落とされていました。
そして、こちらが、目と鼻の先にある寶壽司。まだ営業中でした。