クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

「日本の名随筆」より、若山牧水の雨の短歌

2020-04-07 | 本と雑誌

 昨日、ご紹介した、古井由吉も

きこう(寄稿)している

『日本の名随筆』

という

エッセイ集に、

 

「雨」を テーマにした 一冊があります。

 

 

 80年代に 出版され、

昭和を 代表する

作家たち

が、

1~3ページくらいで

「雨」についての ずいそう(随想)を

つづっている、

なかなか・ぜいたくな本 

なのですが、

 

 その、48人の作家の 雨エッセイの中で、

クリンが

イチオシするのが

 

わかやまぼくすい(かんじ:若山牧水)

の、

「なまけ者と雨」

です

 

 若山牧水は、自然をよませたら、

そのセンス・ピカイチ

歌人で、

この、

気がねなく書かれた・エッセイにおいても

序文からして、

すばらしいです

 

 <ちょっと・抜粋・・>

 

「雨を好むこころは、確かに無為を愛する心である。

 

・・・

 

すべての企てに破れたようなこころには まったく雨がなつかしい。

一つひとつ降って来るのを 仰いでいると、

いつか心は おだやかに凪いでいく。

 

・・・・

 

梅の花のつぼみの綻びそむるころ、

消え残りの雪の上に降る強降のあたたかい雨がある。

桜の散り過ぎたころの草木の上に、

庭石の上に、

または わが家の屋根、うち渡す屋並の屋根に、

列を乱さず降り入っている雨の明るさは

まことに 好ましいものである。

 

しゃあしゃあと 降るもよく、

ひっそりと 

草木の葉末に 露を宿して降るもよい。

 

・・・」

 

 

 (・・・ステキです

 

 

ちなみに

 

 ここからが 牧水の「本領発揮」で、「雨」を よんだ歌

が、

られつ(羅列)されます

 

 

<お気に入り・4首を、クリンが ピックアップ

 

 「 わが庭の 竹のはやしの 浅けれど

降る雨見れば 春は来にけり 」

 

 「 ぬかるみの 道に立ち出で 大雨に

傘かたむけて 梅の花見つ 」

 

 「 わがこころ 澄みてすがすがし 三月の

この大雨のなかを 歩みつつ 」

 

 「 あきらかに わがたましひを 打つごとき

この夜の雨を 聴けばなほ降る 」

 

 

 

そこへ、

しん(親)友・チットが 

やって来ました

 

 「あ~・・やっぱり、若山牧水はいいね

 

でも・・

クリンがやってたのって、

『雨の日に読む小説』の紹介じゃなかった?」

 

 

「う・・うん。。なんか、あんまりなくて 雨小説・・

 

 

 

(でも、なんとか、小説の紹介にもどります

 

コメント (8)
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