先日、古銅荒波花器を紹介しました。さらにもう一つ、少し控えめに波をあしらった銅の花器が出てきました。
径 17.3㎝、高 6.5㎝。重 1.27㎏。幕末ー明治。
非常に重い花器です。
色は、一般に、宣徳銅と言われている銅器に近いです。
胴に、波模様があしらわれています。
脚は3足の猫足。
「晴眠鋳」の銘があります。
江戸後期の鋳金家、村田整眠系統の金物師と思われます。
内側に、木製の花留めが入っています。円周にきっちりと合わせて作ってあり、簡単にははずせません。この写真の方向の場合にのみ抜くことができます。意図的かどうかわかりませんが、ほんのわずか(数mm)円が膨らんでいます。それを利用して花留めが作ってあるのですね。
このままでは終われないので、先日の松を拝借してそのまま入れました(木製の花留めは使いこなせないので、剱山ごと(^^;)
銅器に松は相性がいいみたいですね。
なんとかなりました(^.^)
ps。 inaka4848さんのブログで、以前に紹介した竹花生けに非常によく似た花器を使った生花が紹介されていました。
それだけに、重厚で、隙の無い作りになっているのですね。
花留が一つの方向からしか外せないようになっているのは、意図的に作られているからなのでしょうね。精巧な造りですね。
>inaka4848さんのブログで、以前に紹介した竹花生けに非常によく似た花器を使った生花がしょうかいされていました。
私も拝見しました。
なるほど、以前に紹介されました竹花生けは、このように使うと、一段とその良さが発揮されますね(^-^*)
おそらく、今回の品の方が格は上だろうと思います。
ま、いずれにしろ、私のできるのは同じ松を入れることくらいですから、花器は選び(べ)ません(^^;
竹の大花生け、ああいうふうに使うのですね。昔の華道には段階があったようで、使う花器や植物も、順を追って習得していったようです。万年青などはよく使われた素材らしく、故玩館の庭には、昔、万年青をはじめ、花活け用の植物がいろいろ生えていました。今は一本もありません(^.^)