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チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

沖縄県の辺野古・変更申請の審査は 200日以上が必要。結論は来年以降か? --- 県、防衛局に通知

2020年05月19日 | 沖縄日記・辺野古

 沖縄防衛局は本年4月21日、沖縄県に辺野古新基地建設事業の変更申請書を提出した。大浦湾の軟弱地盤の地盤改良工事やそれに伴う護岸・埋立工事の変更が主な内容だ。これに対して県は 5月15日、防衛局にこの申請書の処理期間に関する通知文を出した。

 それによると、今回の変更申請の審査期間の目途は「163日~223日(5ケ月半~7ケ月半)」、すなわち知事の最終判断は早くても年末から来年以降になるという。防衛局は焦っているだろうが、これは公有水面埋立法の定めで止むを得ないのだ。

 今回の変更申請には、地盤改良工事の追加、護岸・埋立工の変更等の「設計の概要の変更」だけではなく、辺野古漁港周辺の埋立計画(約4.6ha)の中止も含まれている。これは「埋立地の用途の変更」であるから、公有水面埋立法第13条の2に基づき、「告示」と「3週間の公衆への縦覧」、「地元市町村の意見を徴すること」等が必要とされている。

 「設計の概要の変更」だけであれば、こうした手続きは必要がないので、「標準処理期間」は「44日」となる。しかし今回のように、告示・縦覧、地元市町村長の意見徴収等が行われる場合は埋立承認願書の審査と同じ手続きとなり、標準処理期間は「199日~349日(6ケ月半~11ケ月半)」となる(関係機関の意見徴収だけでも60日~120日が見込まれている。これは市町村長が意見を述べる場合は、議会の議決が必要となるからである)。今回の県が通知した期間はまだ短いのだ。

 本事業の経過を振り返ってみよう。当初の埋立承認申請は、2013年3月22日に提出された。県は形式審査の後、4月12日に補正を求め、防衛局は5月31日に補正資料を提出した。

 その後、申請書は6月28日から7月18日まで縦覧に付された。そして8月1日、名護市長に意見聴取の通知が出され、名護市長は議会の議決を経た後、11月27日に県に意見書を提出した(他にも関係行政機関として、海上保安庁(中城海上保安部)、県農林水産部、環境生活部に意見照会を行い、3者から回答が出されている)

 また、沖縄県は地元市町村等への意見照会に並行して、10月4日から防衛局に4回にわたって内容に関する質問をしている(最終回答が来たのは12月17日)

 そして仲井眞知事が12月27日に埋立申請を承認した(承認の告示は2014年1月24日)。今回の埋立申請の承認までには9ケ月以上を要したのである。

 なお、今回の事業の最初の変更申請(2014年9月3日)は、「設計の概要の変更」だけだったから、告示・縦覧はなく、仲井間知事(当時)が退任直前の12月5日に一部承認した。 

 

 今回、沖縄県は防衛局に対して、4月21日に提出された変更申請の審査期間は「『163日~223日』が目安となることを予めご連絡します」として、その詳細は次のとおりと通知した。

・変更承認申請に係る審査期間        44日

・告示・縦覧                45日

・名護市長等、地元市町村長の意見徴収    60日~120日      

・告示手続                 14日      

<以上合計>                 163日~223日

 これらには、土・日曜日や祝日等は含まれておらず、また、県が内容の不明点等を問い合わせて防衛局からの回答を待っている期間等も含まれていない。そのため、実際にはさらに長くかかることとなる。知事の結論が来年になることは必至なのだ。

 

 県は現在、形式審査を行っており、まもなく防衛局に補正を求める。防衛局が補正資料を提出すれば、変更申請書の告示・縦覧が行われる。

 その時点で、変更申請書の詳細が明かになる。
 

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