作品紹介・あらすじ
貧困と虐待の連鎖――。母親という牢獄から脱け出した少年は、女たちへの憎悪を加速させた。ジャンルを超えて文芸界をリードする著者の新たな傑作予定調和を打ち砕く圧倒的リアリズム!小学校にも通わせてもらえず、日々の食事もままならない生活を送る優真。母親の亜紀は刹那的な欲望しか満たそうとせず、同棲相手の男に媚びるばかりだ。そんな最悪な環境のなか、優真が虐待を受けているのではないかと手を差し伸べるコンビニ店主が現れる――。ネグレクトによって家族からの愛を受けぬまま思春期を迎えた少年の魂は、どこへ向かうのか。その乾いた心の在りようを物語に昇華させた傑作長編小説。
読書備忘録
読んでいる間にもネグレクトのニュースが流れ、またか・・・
優真が、捨てるのなら下さい。とコンビニ弁当をねだる姿に何とも言えない、ただ可哀そうと思う。まったくもって母親の信じられない行動に怒りを感じるが、ケロッとしている姿に、何を言ってもダメなんだろうね、この母親は・・・。
ただこのコンビニ店長のお陰で・・・って、光が見えたところで終わる。
大丈夫、この夫婦なら・・・
里子になってからはハラハラドキドキしながら500ページ近いこの本には、ぐいぐい読まされた。
ほぼイッキヨミ!