作品紹介・あらすじ
「私たちって、ずうっと不幸にならないような気がしない?」。宝塚の娘役・千花は歌舞伎界の御曹子・路之介との恋に浮かれ、親友でライターの萌は年上の映画評論家・三ツ岡との贅沢な不倫に溺れている。二人の美しい娘たちの前には、甘やかな未来しか広がっていないかに見えたが……上流社会を舞台に、幸福の絶頂とその翳(かげ)りを描き切った傑作恋愛長編。解説・酒井順子
読書備忘録
宝塚は興味ないけれど、OL同期の友達が娘役だったこともあり、待ち合わせに付き合って一度だけ帝国ホテルでパンケーキ食べながら待っていたことがある。
くりんくりんの茶色の髪で現れた時にはギョッとしたけれど、あの界隈ではそれほど驚くことではなかったみたいだった。
その裏にこんなお話があったのね?
梨園の御曹司もここんところ何度も不倫を繰り返していてもどこ吹く風の役者がいるけれど、他の世界だったらどうなるでしょうね?と読んでいた。
チケットも自分たちで買って配っていたとは・・・
「私達って、ずうっと不幸にならないような気がしない?ずうっと幸せなままで生きていけそうな気がする」と言っていましたね。そういう人もいるのでしょうね。
因みにスーパーパート時代にご一緒していた奥さんは、お給料日に返すから良いの!と、国道沿いのサラ金から借りて宝塚を観に行ったり、プレゼントを買ったりしていた。公演日には全身ピンクでバスで会った時にはとぉーっても嬉しそうにしていた。ちょっとお姉さんだったから宝塚ですか?って聞いたら、バスに座っているのにぴょんぴょんして、そうそうと・・・
とにかくさほど興味のない世界のお話ではあったけれど、林真理子さんの作品だから読んだのです。