カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

白と緑の檜洞丸

2012-06-05 | ヤマのこと

2012.6.2(土)

先週は私、今週はダンナが仕事、と休日出勤のタイミングが合わない我が家。
一人でも山に行きたい、でも私が一人で行けるところは限られている・・・そうだ

この日山行の予定があってご迷惑でなければご一緒させて頂けませんか?
と、大先輩のsanpoさんに打診したところOK、とのこと。
どこへ行きましょうか?天気次第で色々候補を挙げてくれた中から、
今年は不作らしいけど昨年見損なったシロヤシオに会いたい、と西丹沢をリクエストした私。
こうして単独で歩く自信がなかった檜洞丸へ、4年ぶりに行けることになりました。


 
(左photo by sanpoさん)
コースを考えてくださっていたsanpoさん、私が「石棚山稜」を歩いていないから、
とこちらのルートを案内して頂きました。

箒沢キャンプ場でバスを下車、橋を渡って8:15、スタートです。
健脚のsanpoさんに果たして最後までついていけるのでしょうか?いや、何が何でも着いていかなければ・・・
自分でお願いしたくせに、内心とても不安な私でありました



   
鉄階段、いつ崩れる?状態の木の梯子、ザラザラな急登、イワイワな急登・・・
1時間は我慢の登りだからね~とsanpoさんに諭され、いつものように私は汗ビッショリで登ります。



 
板小屋沢ノ頭で一休み、次のヤブ沢ノ頭を越えるとようやく急登は終わり。
(頭、と名のつくところは”また登るの?!”ポイントだと今更覚えましたw)



前方が明るくなってきましたよー


 
ようやく「石棚山稜」の尾根に乗り、丹沢らしい木の階段が出てきました。


 
この日の天気予報は”曇りのちもしかして雨”で覚悟してたけど、当日好転したようで明るい曇り空に。
暑くも寒くもなく気持ちよく進んでいくと、トウゴクミツバツツジがぽつぽつ出てきました。



11:15「石棚山1351m」到着。
三角点は尾根から外れたところにあるようですが、私がお腹がすいてしまったので寄らずに休憩。
美味しい泡盛入のケーキをご馳走になりました♪



元気投入完了 ここからがお楽しみのブナの森ゾーン。



鮮やかに色付くトウゴクミツバツツジのピンクに・・・


 
進むにつれ身体中がミドリイロに染まってしまいそうな緑のトンネル。
なんて気持ちが良いのでしょう



しっとりと憂いを含む森はほんとうに静かで、すれ違う人もまばら、鳥の声しかしない。
ここがあの賑やかな丹沢?と思うほどの気持ちよさ、身体中の悪いもの全てが入れ変わってしまうくらい・・・



(右photo by sanpoさん)
何度も大きく深呼吸。
sanpoさんが「ここは急いで通り過ぎたらもったいない」と仰る気持ちがよーく理解できました。
ミドリイロのドレスを纏った妖精が降りてきそうな、素晴らしいブナの森でした。


 
あと50センチ進んだら大変と思うような崩壊地を過ぎると、白いものが足元にチラホラと。



やった!二年ぶりのご対面、シロヤシオ。そしてピンクと白のコラボ。



薄絹のような霧に包まれたシロヤシオの、なんて可憐なこと。
花つきが悪いと言われている今年でしたが、何本かは真っ白に花をつけた美しい木もあり。


 
足元の白いじゅうたんも、頭上のピンクも。
全てを自然のままそっと見守っていたくなるような、静かな静かな石棚山稜でした。


 
最後の”テシロの頭”を過ぎると一旦下りになり、先日sanpoさんが歩かれたばかりの”同角の頭”分岐に到着。
あたり一面マルバタケブキの里になっていました。



階段では段々と足が上がらなくなってきましたが、花に励まされ進み・・・


 
崩壊地の先少し開けた所で息を整えると、ここまでの静寂から一転、賑やかな声が聞こえてきました。



ツツジ新道と合流。ここまできてやっと4年前に来た記憶が蘇ってきました。


 
あれ?もっとわんさか人がいるかと思ったのに、予想に反して人が少ない。
天気予報のせい?ツツジ不作情報のせい?どちらにしても人の少ないのは大歓迎。
自分のペースで歩いたり、ゆっくりと数少ないシロヤシオを愛でたりできるんですから


 
12:57、予定より遅く「檜洞丸1601m」到着。
私の歩みがのろくてスイマセン、ご迷惑をおかけしました 
山頂、そこそこ人はいましたが、前回から比べたら相当少ないのでは?と思いました。



sanpoさん御用達のベンチに案内していただき、ようやくランチタイム。
今日は特に打ち合わせしてなかったのですが、二人ともザックに「オールフリー」が。
頑張ったご褒美の乾杯~


 
(左photo by sanpoさん)
ぐびぐび。は~~~、美味しいっ
メニューはお互い毎日が忙しい働く主婦、作ってくる時間もなく簡単なものですが、
頑張って登った山頂、大好きな人と食べるランチはどんなものでも格別なのです!


 
食後は犬越路方面の途中まで花の観察に。
ここのミツバツツジの木はまだ全部が蕾、いつ咲き始めるのでしょうか?
大室山方面はガスがゆらゆら。天気が良ければ富士山も見えるそうですが残念。


  
青ヶ岳山荘まで行ったりで約一時間山頂で過ごし、下山しようと思ったら・・・あら素敵。
sanpoさんが見上げている大きなかえでの木、
生まれたてのふわふわな葉がかわいくて、ついついじっと見つめてしまいます



檜洞丸のボラちゃん(sanpoさん命名)にさようならして、つつじ新道を下山します。



この木を私の”定点観測の木”にしよう、と真似してみたり。



途中にとても花つきの良い木があって、傍までは近寄れないんだけれども離れがたく・・・



崩れた登山道脇に必死にしがみつき、斜めになりながらも健気に咲いていた。



そんなに花に執着する私ではないけれど、シロヤシオだけはなぜかまた会いたくなる木。
生まれ月に咲く花だからなのか・・・何なのか・・・
赤く縁取られた五葉を眺めているだけで、不思議と幸せな気持ちになるのでした。



雹にあたったりしたのか?傷ついた葉っぱが多くてかわいそう・・・(バイケイソウも同様でした)
シロヤシオのトンネルはなかったけど、少しだけでも会えたから十分満足。
名残惜しくてなかなか前に進めない二人でした。



 
(右photo by sanpoさん)
時間帯が遅い為か、下りもほとんど人に会わず。


 
ゴーラ沢出合まで来た時は雲の切れ間に青空も見えて、雨に降られず良かったね、
と楽しかった1日を振り返りながらコーヒータイム
橋のかかっていない沢を渡渉して・・・


 
木漏れ日のキレイな森、まだまだおしゃべりは途切れることなく・・・



16:50、西丹沢自然教室へ到着。だーれもいない
6月の第一週とは思えないほどガラガラなバスに揺られて帰りました。
(途中の中川温泉より満員になりました、RUNイベントがあったせいでしょうか)


山の大先輩と一緒に歩く1日、森のこと、花のこと、装備のこと、歩き方etc・・・
たくさんの事を学ばせて頂きました

sanpoさんのようなしなやかで軽やかな動きが出来るようになりた~い(なれないけど)、
今日から毎晩ストレッチしよ!と思ったらおもいっきり筋肉痛のワタクシ・・・トホホ

お気に入りの森を案内して頂き、花も見れ、とても楽しい1日となりました。
sanpoさん、ありがとうございました!

山の散歩道・sanpoさんのレポはこちら


【行程】箒沢バス停8:15→石棚山11:15→新道合流地点12:27→檜洞山頂12:57~13:55
    ゴーラ沢出合15:55→西丹沢バス停16:50 (休憩・撮影・おしゃべり含む)