カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

GWは佐渡へ・アオネバ渓谷編

2014-05-09 | ヤマのこと
   
2014.5.3(土)~5.5(月・祝)は佐渡へ。


いつか行ってみたいと思っていた佐渡、昨年たけさんのオオミスミソウの写真に魅せられて、
今年は天気が良ければ絶対行く!と最優先で計画していた佐渡へ行ってきました。



   
土曜日の朝一の新幹線で新潟へ。新潟駅で降りるのも佐渡島も初めての私たち。
新潟港からカーフェリーで両津港を目指します。
新潟駅から港行きのバスの中で、ピッケル刺したデカザックの新潟大学ワンゲル部だという、
行き先が同じのカワイイ青年たちと一緒になった。


「2等船室の部屋は今日のような日だとすぐ一杯になるから早く行ったほうがいいですよ」
とアドバイスもらったので、ネット予約しておいたチケットを自動発券機で急いで発券し船に乗り込む。
搭乗口で既に言われたとおりの混雑だったけど場所キープできました、感謝☆




 
2等船室というのも初体験。座敷のようになっていて寝ころぶことができるんですね。
船が苦手で緊張していた私ですが、この日は波も穏やか、大きなフェリーは揺れることなく快適そのものでした。
横たわれるのはほんと楽チン。4時起きの体には嬉しい昼寝が出来る。
船内の売店ではお弁当とかお菓子とかビールも売ってて・・・ここはおとなしく佐渡バターラスクでお茶。



 
うとうとしながら約2時間半の船旅を終え、両津港到着。
途中から雲行きが・・・と思っていたら案の定晴れ予報のはずなのに曇り空&風があってちょっと寒い。
ドンデンライナー(予約制)の発車まで1時間弱あるので、2階の立ソバやさんで軽く昼食をとりバスに乗ります。
アオネバ登山口まで約15分、ドンデン山荘まではそこから更に30分程度走るとのことでした。



 
バスを降り車道を5分ほど歩くと「アオネバ登山口」
靴の底に付着したものをブラシで落とし、いざ出発。10歩も歩かないうちに大岩鏡の群生がお出迎えです。
オオイワカガミは通常のピンクのほかに白に近いもの、濃いピンクなものと3パターン程度あったようです。



このバス停で降りたのは4組程度、前を行く団体さんの歓喜の声が響きます。
大岩鏡の次はシラネアオイ。しかもあっちもこっちも、緑の中に紫色が揺れています。 



量も大きさもすごい!さすが佐渡!自由な感じ・笑




登山道脇には所狭しとニリンソウ、タチツボスミレ、エンレイソウ、シラネアオイ、ヒトリシズカ、イワカガミ・・・


 
枯れかけのエゾエンゴサク、オオカメノキ


 
大きな葉っぱのスミレちゃんは誰?終わかけのキクザキイチゲ、などなど。


 
何度か徒渉を繰り返しながら緩く登っていく道は、自分でルールを決めないとお花の写真ばかり撮っていては進めません・・・




もうお腹いっぱい、と贅沢言うくらいシラネアオイだらけ。さすがシラネアオイ街道と呼ばれるだけのことはありますね。
いつもの淡い紫に加え、白っぽいのや濃い紫など、こちらも3パターンくらいの花を見ました。


 
スミレも距が濃い紫で葉っぱも大きいのがいてさてなんでしょ?日本海で咲くというスミレサイシン?
そしてユブを過ぎたあたりからようやくお目当てのミスミソウを発見したのですが、もう終わりかけの傷ついた感じ。
でもよく見ると葉っぱが三つ葉でカワイイのね。


 
カタクリと一緒に咲くオオミスミソウも元気がなく、しかもぽつりぽつりしか見つからない。
アマナもしおれてしまっていました。今年の春花はもう一気に咲いてしまったのでしょうか?ちょっと遅かったかな。
稜線手前で二つだけ元気のないザゼンソウを見ました。そういえばカタクリの葉に斑がないですね?


 
ずいぶんと時間をかけて「アオネバ十字路」到着。登山口が標高296m、ドンデン山荘は標高890m。
先ほどまでも上空で風の音がするなぁ、と思っていたのですが稜線に出たらいきなり強い風が吹きつけて凍える寒さ!


 
急いで上着を着込み、雪で埋もれた車道を右に左に山荘目指して進みます。
車道脇の土手、カタクリに混じってオオミスミソウが少し咲いていたけど、写真撮るより寒くて早く着きたい気分。
早送りのようなものすごい速さで雲が流れていく・・・時折叩きつける風で体がもっていかれそう。
周りは全部海なんだもんね、無理もないか。


 
寒い寒い!と大急ぎでドンデン山荘に入ってほっとしたのもつかの間・・・
この後、ひさびさの(毎度の?)アクシデント発生(^_^;)


計画していた3月で既に予約で一杯だったドンデン山荘。翌日の行程が長いから出来るだけ軽量化したくて、
貸しテントがあるとのことで貸しテント(¥3250)を予約した私たち。
モンベルの(9人用)大きなテントだとは知っていましたが、たまには広くていいね、と呑気にチェックインすると・・・

「実はこのテント、風に弱いんです・・・なので風が止むまで張れないのでスタンバイして待っていてください」
と言われ嫌な予感・・・「部屋でもいいけど空いてないですよね?」と確認すると「空いてません」

30分ほど待って小屋の方と外に出て3人で試みるも強風は止まない。
ジャンボテント、風に煽られて本当に張れない。グラウンドシート石で抑えたって置いたとたんに弾き返される。
それでもがんばって30分ほど格闘したでしょうか、かじかむ手でなんとかテントは立ったけど今度はフライが張れない。
(画像右・中央のグリーンのが貸しテント 風が収まってきた頃撮影)

寒い中、ずっと強風に吹かれてたのですっかり冷え切ってしまった私たち。
おなか空いたぁ、でもテントが張れなきゃ何もできないとロビーに戻って次の風止み待ちのスタンバイ。
こんなことならやっぱり自分のエアライズ持ってくるんだった・・・と思ったところで後のまつり。
これ以上待ってもテント張れないなら仕方ない、下界にタクシーで降りて民宿か何かに泊まり、
また明日朝、タクシーで上がって来るしかないかもね、タクシー代が大変だけど仕方ないね・・・
と覚悟を決め、とりあえず寒くてどうにもならない体を温めようと入浴させてもらうことにした。
(入浴料¥500)

お風呂の温かさは天国、やっと顔に赤みがさしてロビーに戻り、民宿に空きがあるか?電話しようとしたところ、
「あの・・・布団一枚程度の○×部屋でよろしければ泊まって頂いてもよいのですが・・・」
「えええーっ?雨風しのげればどこでも!いいんですか?ありがとうございます!」

山荘の方もさすがに可哀想に思ったのか?到着から2時間日没ギリギリでめでたく山荘(?)泊に変更となりました。
自炊も食堂脇でさせてもらえることになり至れり尽くせり。ご親切に感謝感謝です。



夜になってもやまない風、明日は金北山を目指す予定だけど天気が不安。
ワンゲル青年たちがロビーに集まっていたので一緒に明日の天気はどうかね~と雑談します。
今日も強風で尻立山行けなかったけど、明日も今日の天気だったら無理できないですね、
でもここまでフェリーとかお金かかってるから行きたいですよねぇ~(笑)
なんて話をしながら波乱の一日目が暮れていきました。



翌日へ続く・・・



■ドンデン山荘は山荘という名前ですが山小屋ではなく、ホテルに近い?ゆかたも有。
4人ベットの部屋に1人でも相部屋しないらしいです。

■今回のケースは特別だと思います。書くのをやめようかとも思ったのですが、
私たちと同じ失敗をされないように(しないですね・笑)という意味で記録残しました。
基本的に山小屋ではないので当日予約なしに泊まることは不可能です。

■携帯(docomo)アンテナ3本・普通に利用可


【行程】新宿5:34→大宮6:24 6:42(新幹線¥9,880)→新潟駅8:18 バス新潟駅(¥210)8:35→新潟港9:00
    カーフェリー(¥2,520)9:25→両津港11:55 ドンデンライナーバス(¥700)12:40→アオネバ登山口BS12:55 
    アオネバ登山口13:10→アオネバ十字路15:00→ドンデン山荘15:45
   (写真を撮りながらなのでかなり遅いです)