カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

極寒北八ヶ岳

2022-12-22 | ヤマのこと
2022.12.18(日)~19(月) 北八ヶ岳へ


雪山ハイキングでクリスマス気分を味わおう~と、4年ぶりに北八ヶ岳へ
白駒荘に2か月ほど前に予約をいれてありました。



家から各駅停車で4時間かけて茅野駅へ
茅野駅10:20発の北八ヶ岳ロープウエイ行きのバスに乗ります。
スキー場に着いた時にはまだ青空が見えていましたが、今日は強風&曇りの予報



バスも時間帯のせいなのか?日曜日だけど5人しか乗っていなかった
まだスキー客もいないようでロープウエイも6、7人しか乗らなくて閑散としていました

ロープウェイ山頂駅に到着する際も、強風で左右に揺れてすんなりおさまらない(*_*;
この時点でもう稜線は通らず、最短で白駒池を目指すことに決めました。



五辻方面に進みます。
木々に覆われている区間はまだ穏やかですが、



少しでも開けるとゴゴゴーーーっと風が。
この日の天気予報、気温マイナス12℃、風速14m
朝が一番気温が高かったそうで昼間はどんどん下がり、



”オトギリ平”に着いた時にはこの積雪
ここから”大石峠”へ向かう区間で失敗したな、と思ったのが“ワカン”を持参していなかった事。
北八ヶ岳はいつも雪山ハイキングで人がいないことなかったから、トレースがある前提で来たのが失敗
この金曜日までロープウエイが点検で運休していたことを知ってたのに、
雪山装備とか一年ぶりでおろそかにしていたことを反省
1週間前にはほとんど雪がなかったのに、この土日の寒波で一気に積雪量が増えていたのでした。

それでも先行者のおかげでトレースは出来ており、ずぼずぼ埋もれながらも進めましたが、



吹きさらしに出れば、強風で雪が顔に痛く、雪が舞い上がり前方が見えない
トレースは強風で消されていき、グローブの中の指先は温まる暇もなく、



ただただ無言で黙々と歩いて国道、ここも風の通り道、サムーーー



麦草ヒュッテのこの場所も、風が叩きつけるので足早に通り過ぎ(雪深くて全然足早に進めてないけど)



白駒の庭では降りたての雪に隠された木道を歩いているつもりが、うっかり木道を外れて何度もズボッ



通常より多く時間がかかり、やっと白駒荘が見えた時の安堵感と言ったら。
北ヤツスノーハイキング♪ なんてウキウキ気分などひとつも湧き上がらず放心状態で到着(笑)
お腹で温め続けたカメラなんて出せる状態ではなく、また単なる重しになった・・・

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ようやく白駒荘にチェックイン


今回も相部屋しか空いていなかった
マイナスの世界からプラスの世界へ入った途端に凍り付いていた髪が溶けて水になりポタポタ・・・

白駒荘はお風呂に入れるのですが、一度に3人しか入れないのでこの日は順番待ちでした。
30分ほど待っている間はストーブがついていても寒かったのですが、
お風呂上りにようやく冷え切った体が温まり、人間に戻った気分・・・お風呂ありがたい!



夕食は17:30から
前回同様ボリューム満点の牛肉しゃぶしゃぶと、ちょっとずつ色んなおかずが嬉しい美味しい
渋柿が高地の為自然に甘くなる(と仰っていた気が)オリジナル柿がデザート



白駒荘は今年100周年だそうで、画像上の白い手ぬぐいが宿泊者にプレゼントされました。
このご時世で食後に団らんと出来ないのが寂しいのですが、スマホも圏外なので暖かい部屋で早々に就寝。



朝食は6:30から
今日は風は強いけど天気が回復するとのオーナーさん天気予報、白駒池の向こうに陽が登りました。



朝食もすごいボリューム
お野菜がとても美味しかった、と思ったら、



自家製野菜なんですね~
野菜が大好きなので美味しいととても幸せな気持ちになる私です。

チェックアウトは8:00~8:30 今朝はこの冬一番の冷え込みだそうでマイナス14℃
またあの凍り付く寒さの中へ・・・気温差30℃くらいあるよね・・・



気合を入れて外に出る。
とりあえず高見石小屋まで登ってみたけど、相変わらずの強風と晴れ間なんて一つも見えない・・・
小屋にも寄らず高見石にも上らず最短で下山!



トレースがあって歩きやすかった林間部分を抜け、いよいよ暴風区間、賽ノ河原へ突入
フードをしっかりかぶりなおして・・・
暴風に長い時間さらされたくないので、出来るだけ早く下りたいけど
まだ降りたての雪は締まっていないし、岩と岩の間に落ちるとまずいので風でよろけながら足場を確認しつつ



お地蔵さんのとこまで降りてきたらあともうちょっと!



今日一番の難関区間突破したぞーーー(とこの時は・・笑)



風にあたらない幸せな林間に突入、あとはゆるりと降りるだけ
なんだかなぁ、この二日間、ただの苦行じゃないのコレ・・・それにしてもこっちも凄い雪



懐かしい渋の湯まで戻ってきました、ひとっこひとりおりません。
以前は先を争うようにバス停に並び、人で溢れていた渋の湯、今はどうなんだろ?
いい温泉だけど、今日は入らず帰ります。なぜならこの先まだ歩くから。



ここで雪かき中の宿の方?にどこへ行くの?と聞かれ、驚かれる。
ですよね、この渋の湯~茅野駅区間のバス、平日は走っていないんですから。
白駒荘がこの日曜日しか空室がなかったので予約入れて、アクセス調べたら平日はバスがないと解り悩みました。

北八ヶ岳ロープウエイ⇒茅野駅のバスは平日は10:30と15:00のみで11:50のは無い
10:30は間に合わないし、15:00は天気が良くて暖かい日以外はそこまで何して待てばいいの?
と、登山者には中途半端な時間しかなかったし、同じコースのピストンは出来るだけしたくない。

事前にアルピコサイトと地図で方法を探していたら、メルヘン街道の”横谷狭入口”バス停なら
この時期でも13:31発茅野駅行きのバスがあることを発見、渋の湯から1時間ちょっとで着けそうと予想してきてみた。

宿の方に行動予定を話したら、
「そっちの道からメルヘン街道に行けるけど、除雪されてるのかな?除雪してなければひざ下まで雪あるよ?」
「かなり距離あるけど、まあ頑張って・・・」
と励まされ(?)歩き始めた。



除雪か・・・
雪国で生活したことないから、道路があれば夏冬関係なく歩けるものと思ってた(汗)
除雪しないと歩けないという発想はなかったので、ダメならバス通り(湯みち街道)を延々歩いていくか?
進退できなくなったらタクシーしかない、と思って歩き始めたら今頃青空が。

辰野館先の道は幸いなことに除雪されていたので予定通り進んでみた。
どうやら別荘エリアのようで、家が点々と見えてきた、その先で車の音・・え?なんと除雪車!笑
たまたま?今日??除雪してくれてありがとうございます!

実は遊歩道というところを通れば1時間ちょっとで行けると予測してきたのですが、
雪で遊歩道なんてどこにあるのかわからないかも、という懸念通りで、諦めて車道を延々歩くしかなくなった。
すると、車道歩きなら倍の2時間半、到着予定時刻は13:15とGooglemapに告げられた。



この赤破線の遊歩道を歩くつもりだったが、結果、緑の国道299号をぐるっと歩いていくはめに。
もちろん人など歩いていないし、車も4台くらいしか見かけなかった、時間はどんどん過ぎていく。

スマホで何度入力してもGoogleはバス停の場所を示してくれない。
別荘地の細道をギリギリ時間で歩いているから、バス停の場所が解らないと間に合わないかも!
道を尋ねたくとも人も歩いていないからとにかく進むしかない、
だんだん焦ってきて時計を見ながら別荘地を右に左に凍った道を急ぎ足(3回転んだ)で歩き、




家が多く見えてきた方に進めば何かわかるかも?と進んだらなんとそこにバス停が!
ふぅぅ・・・間に合ったぁ・・・・
あてずっぽうで来て、偶然発車時間18分前にたどり着いた自分、この二日間で一番の達成感( ;∀;)ナニソレ

そこへ無事にバスがやってきて、暖かなバスに揺られ茅野駅に戻ることが出来ました。(運賃¥840)

(*^-^*)

今回本当に寒くて寒くて、立ち止まったら体温奪われる、太陽の温かさが恋しかった二日間 
いくら北八ヶ岳とはいえ、強風と氷点下予報の時は、宿泊キャンセルするというのもありだよね、
という基本に立ち返る経験となった今回の山行でした。

でもでも・・・
夏なら遊歩道歩いてバスに乗れることが解って良かったね!
夏ならこのバス停までのルート使えると思うので、公共交通機関派の方、ぜひお試しください・笑





【行程】(交通)往路:新宿5:46⇒八王子⇒茅野9:20(18きっぷ利用)茅野駅BS10:20 ⇒北八ヶ岳ロープウエイ11:11
        復路:横谷狭入口BS13:31⇒茅野駅14:05 15:18⇒あずさ⇒新宿17:23

    (歩行)往路:山頂駅11:55⇒五辻12:35⇒おとぎり平13:35⇒麦草ヒュッテ14:20⇒白駒荘15:12
        復路:白駒荘8:05⇒高見石小屋8:45⇒賽ノ河原取付9:10⇒賽ノ河原終9:40⇒渋の湯10:35
           ⇒車道歩きで横谷狭入口BS13:13

     

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