カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

冬の実、冬の華

2022-12-28 | ヤマのこと

2022.12.26(月)いつもの高尾へ


この時期の高尾、寒いけどやっぱり氷華が見たいと出かけてきました



(ハナワラビ:オオ/フユ/アカとの違いは解りません)  
日影の道、寒い朝、わずかな陽の光に暖かさを感じながら尾根を目指す

冬枯れの山でよく見かける赤や黄色の実
キレイな実があるなぁ、と思ってもそれが何の植物の実なのか?
知識がないから家に帰って調べたところでいつも?でそのままずーーとわからないままでいました。

今日は観察しながらの山歩き、さて覚えられたのでしょうか?
(違っていたらご教示くださいませ)



青空に映える赤、見上げた木は”ガマズミ”
レンプクソウ科ガマズミ属 夏には真っ白い花が咲くアレですね。



黄色い実は”ヘクソカズラ” アカネ科ヘクソカズラ属
ツヤツヤでキレイ、花もかわいいのにね、この名前はねぇ~



あ~なるほど、と思ったのは”オオバギボウシ”の種子
確かに花の時期はこんな風に咲いていたもんね、これは解りやすい。



こちらは”ヤマユリ”
この網の目のような隙間に風が通り、中の種子が飛んでいくシステムだそう、上手くできてるー



夢中になって色んな植物を見ていたら、いつの間にか”もみじ台”到着
雲一つない真っ青な空に富士山、丹沢の雪も溶けたようで今日は穏やかな天気になりました


さて、夢中になって探していたものとは・・・




”鬼女蘭/キジョラン” アサギマダラの食草 ガガイモ科
アサギマダラの幼虫はこの有毒なキジョランの葉に丸く傷をつけて、
毒を抜いてから食べるから丸い穴が開くそう、知らなかった!アサギマダラ賢い!

時期的にちょっと遅いので、見れるかどうかは微妙、だったのですが・・・



手に届く範囲の木を探すも見つからない
登山道からは届かない遠くの木も、目を凝らして探すと・・・「あ、あった!」



見たかったのはこれ。
熟した実が割れて、中から白色の綿毛が付いた種子が放出される。
その様子が白毛を振り乱す鬼女のように見えることからこの名になったキジョラン。
種子が落ちているのは良く遭遇していたけど、飛び出す様子がわかる実を見れたのは初めてで嬉しかった(^^
実際見るのと写真で見るのとでは、理解度が格段に違う。



放出されたキジョランの種子、なかなか大きい。

話は変わりますが、私が重ねて手にしている白いグローブはニトリルグローブ
通常医療用ですが、登山にも良いらしいと聞いてこの冬から試してみた。
手袋をはずしても完全に素手になることなく、スマホもそのままで反応するしカメラ操作も楽
指先がかじかんでしまわないので今のところ良い感じで使えています。



こちらの種子は・・・?



テイカカズラの綿毛(さてどこでしょう)
あのかわいらしい花のあと、細長いいんげんのような形になって弾けて綿毛で飛ぶ。

ちょっと気になる名前の由来を調べてみたら、テイカカズラは歌人として有名な「藤原定家」が
叶わぬ恋と知りつつも皇女に恋をして、皇女の死後も執着し続けた結果、
定家はカズラに生まれ変わり皇女の墓に絡みついて覆いつくしてしまった、という伝説からとのことでした。


そうそう、もうひとつの今日の目的、シモバシラの氷華は





乾燥し過ぎたのか?土曜日頃が最盛期だったようで少ししか見れなかった。
だけど会えて良かった~ これで今日の2大目的達成(^^



今度は黒、”ノササゲ”の実
こちらはさやが丸まってうす紫色になったところがしっとり美しくオトナの雰囲気



う~ん。
広大な山の中、この赤い実と葉を見ただけで違いが分かるのは凄すぎる。
ヒヨドリジョウゴ?マルバノホロシ? さてどっち??(もともとどっちも知らなかった私)



ヤブムラサキ?ムラサキシキブ?
ヤブムラサキは毛がある、ムラサキシキブは毛がない、判定基準のひとつはスミレと一緒



茶色っぽいのしか見たことなかった、グリーンの花の個体は初めて見たかも?
咲き初めの”カンアオイ” ウマノスズクサ科 カンアオイ属



ケムシのような・・・”ツノハシバミ”の冬芽
この木の実はヘーゼルナッツなんだそうです、へぇ~~



”ヤブコウジ” サクラソウ科 ヤブコウジ属
これを見てすぐに落語の「寿限無寿限無・・・」が出てくるYさんの博識さにぼーっと生きてる私は驚くばかり。



夢中で歩いていたら、あまり寒さも感じなかったな。
スカイツリーまで良く見えた、スッキリ晴れが気持ちいい



夏のように賑やかな花のない冬の高尾山
草木の変化を意識して歩けば、枯れた山道も宝探しのような楽しみに変わり、
誰かと歩けばその楽しさは二倍にも三倍にもなる。
やっぱり人と会ってお話しすることはとても大切な時間だな、って改めて感じた冬の一日でした。


☆参考 TAKAO 599 MUSEUM






     

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