順調にナメの遡行を続けていると、左に地味な、苔むした枝沢が現れる。再び寄り道をして、これを登ってみる。やや薄暗い小沢を詰めると、いきなり前方が開け、3方をオーバーハングした断崖絶壁に囲まれる。はっと息を飲む圧倒的な光景である。
そこには30m以上はあろうかと思われる大きな滝が落ちている。オーバーハングの崖を落下しているため、滝の裏側に回りこめる”裏見”ができる滝だ。これは珍しい。当然、裏まで行っ . . . 本文を読む
入渓点からほどなく、左に黒い岩肌の滝が現れる。一旦、本流を離れ、これを遡ってみると、奥には(その1)で掲載した見事な2条のナメ滝が立ちはだかる。しばらく口をあんぐり開けざるを得ないが、やがてムフフフと怪しい笑いがこみ上げてくる。
本流に戻ると、しばらく小滝が続く。水が冷たいので、釜には入らず、適当にへつって行く。やがて赤っぽいナメ床になる(写真)。これが実に美しい。紅葉が始まりかけた、柔らかな緑 . . . 本文を読む