Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2024年1月27日(土) 干支の山、茨木市の「竜王山」と、隠れキリシタンの里をたずねる!

2024年01月29日 | 山登りの記録
■メイン写真
高さ13mの木製展望台が印象的な竜王山山頂

■今回のコース
車作バス停→清水廃寺→岩屋→瀧不動明王→穴仏→竜王山→宝池寺→忍頂寺交差点→
(キリシタン自然歩道)→キリシタン史料館→千提寺口バス停


昨秋、茨木市生涯学習センター主催のイベントで案内したコースを、自前の主催で
歩いてきた。前者は茨木市民のみが対象なので、今回は他の地域の方も参加できる。
「竜=辰」ということで、干支の山でもある竜王山。
そんなこともあってか、ありがたや、ウチの企画としてはたいへん多い、17名様に
ご参加いただいた。



スタートは車作の集落。
権内水路(深山水路)を建設した、江戸時代後期の車作の庄屋・畑中権内を称える
石碑がある。



のどかな農村風景の中、細い急坂の小径に入る。横を流れるのが権内水路だ。
村の農地へ水を供給するため、周辺の村の反対などの逆風の中、安威川の支流から
水路が引かれた。



経塚が残る清水廃寺。
戦国時代、キリシタン大名の高山右近が、領内の寺や神社を焼き払ったり没収したりと
宗教統制を行った。
このとき清水寺も燃やされたが、当時の僧侶たちがここに経典を埋めたという。



竹林の細い舗装道を上り、林道に出て、しばらく山腹を北上する。
林道終点から80mほどで、左に巨大な岩屋が現れる。
岩屋は、桓武天皇の異母兄で、箕面の勝尾寺を開いた開成皇子が修行した場所だ。
ハシゴと鎖を使って竪穴の上によじ登れるが、クライミング経験者でないと難しい
ので、この日は下から見上げるだけ。



続いて左に瀧不動明王が現れる。
不動明王像があり、石でできた細い樋からは水がしたたる、水垢離の場だ。



穴仏。戦国時代の戦乱を避けて、忍頂寺の薬師如来を一時的に隠したという。
または、ここで断食の修行をしていた修験者がいたとも伝わる。



竜王山への登路は、茨木市が指定した「竜王山自然歩道」。
一部に岩が露出した急登もあるが、さしたる困難はない。

平らな山頂部には、高さ13mの木製展望台が立つ(メイン写真)。
平成13年、大阪府が北摂自然公園を制定した時に建設された。
柱や梁にベイマツ集成材を、デッキ、階段、手摺などに府内産ヒノキを使用している。



展望台からは、金剛山、生駒山をはじめ、あべのハルカスなど大阪市内のビル群も
見渡せる。それでも年々、周りの木が育ってきて見える範囲が減ってきている。



展望台の上で、みんなで記念写真。



竜王山の三角点。ここは樹木に囲まれて展望はない。



山頂から西へ、ものの5分で宝池寺に着く。
山頂直下ではあるが、湧き水によって、決して涸れない池がある。
宝亀年間(715年-716年)に起きた大干ばつの時、開成皇子がこの池を掘り、
八大竜王を召請したと伝わる。



ご住職の尼さんが、法螺貝を立ててくださった。



寺の手水は凍っていた。標高500mほどでも、市内よりかなり寒いのである。



石畳の参道を下る。



忍頂寺交差点に下りてくる。竜神宮の鳥居をくぐって石段を下りると、バス道だ。



バス道を渡り、ほんの少し南へ進むと、キリシタン自然歩道の入口だ。
朽ちかけた道標があるだけなので、知らない人は戸惑うだろう。



キリシタン自然歩道は未舗装の林道で、車では、たとえ軽の4WDでも難しい微妙な幅。
奇妙な形になったクヌギが現れるが、これせは台場クヌギと呼ばれ、かつて炭焼きや
シイタケ栽培などで幹を繰り返し伐ってできた形だ。



この日最後の立ち寄りスポットは、茨木市立キリシタン遺物史料館。
このあたり千提寺の村落は、キリシタン大名・高山右近の庇護を受けた隠れキリシタンの
里だった。有名なフランシスコ・ザビエルの肖像画も、この近くの民家で見つかった。
管理人さんがこれら貴重な遺物が発見されるに至った経緯などをまとめたビデオを
かけてくださると、皆さん画面にクギづけ。
知っているようで知らなかった隠れキリシタンの謎を興味深くご覧いただいた。

千提寺口バス停は、JR茨木駅、阪急茨木市駅方面と、千里中央駅方面のバスが
選択できる。たまたま待ち時間が少なかった千里中央駅行きに、なんと全員が乗車
したのだった。

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