Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

大峰・吉野関係の本を2冊読みました。

2005年10月20日 | 山に関する本やマンガ
相次いで、大峰・吉野に関する本を2冊読んだ。まず「大峰こぼれ話」(銭谷武平著、東方出版2000円)。そして、「吉野 仙境の歴史」(前園実知雄、松田真一共著、文英堂1900円)。

「大峰こぼれ話」は、洞川周辺の昔の食生活や植物の分布、大峰奥駆道の植生のナゾなどについて、古老への聞き取りを含めた丁寧な調査活動がなされており、非常に興味深い。

「フド」とは何か?「クロユリ」「シラカバ」が大峰にあったとする記録があるが、その信憑性は?など、単に古書を読むだけではなく、その内容に疑問を持ち、自ら踏査して解き明かそうとする姿勢には感動した。

Mr.Dashは、歴史をさぐるのは結構好きで、過去には自分のご先祖様のルーツを徹底的に調べたことがある。遠い親戚のおばあさんや、寺の過去帳、祖父が住んでいた町内のおじいさんなどに、実際に菓子折りを持っていってインタビューしたり、図書館にこもったり、今から思うと、なかなかよく調べたものだ。

それだけに、「大峰こぼれ話」の調査がどれだけ困難だったかが想像でき、著者にはひたすら敬意を示したい。

「吉野 仙境の歴史」は、考古学の先生が発掘や、文献の調査から導き出した、縄文時代から古墳時代、万葉集、南北朝、幕末動乱にわたる、吉野にまつわる歴史が専門的視野から分析されている。

大峰の「深仙の宿」や、「笙の窟」が発掘されたことがあるなんて、知らなかった。山上ヶ岳の宿坊の歴史や、時代の波に翻弄された天誅組の足取りなど、どれも興味深く読ませてもらった。

吉野川に3つあったという「渡し船」のひとつ、六田にあった「柳の渡し」の描写のところなんて、特にかじりつくように読んだ。というのは、Mr.Dashの岳友、M本イーピン君のご先祖が、六田の出身で、ひいおじいさんが渡しをやっていたということを聞いていたからだ。M本イーピン君は、今年、一緒に穂高のバリエーションルートをやった健脚派(と云うか、ほとんど「だまし討ち」で連れて行った)。なのにこないだ、六田の故郷でとれたクリをいっぱいくれて、ありがたい高校時代の後輩、現在同じ会社の同士だ。読んでいて、M本イーピン君そっくりのじいさんが船をこぐ姿を思い浮かべて結構笑えた。

興味のある方で、Mr.Dashと幸運にも知り合いで、一緒に山に登ったことがある方には、貸出しできます。言いつけてください。

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