Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2022年1月19日(水) [生駒]高安山から、「虎」で知られる信貴山へ、らくらくハイク!

2022年01月20日 | 山登りの記録
■メイン写真
信貴山名物の大虎。寅年で今年はいつも以上に人気を集める


■今回のコース
近鉄西信貴ケーブル高安山駅→高安山→高安城跡(倉庫礎石跡)→信貴山城跡(松永屋敷跡)→
信貴山(空鉢護法堂)→朝護孫子寺→信貴山バス停→信貴山下駅


「干支の山」ハイク第2弾は、信貴山。なぜ虎(寅)と信貴山に関係があるのか?
これは信貴山にある朝護孫子寺の成り立ちによる。
かの聖徳太子が、この地で毘沙門天(四天王のひとつ)を感得したのが
「寅の年の寅の日、寅の刻」だったと伝えられている。

「寅の年」を計算してみた。聖徳太子は574年生まれで、622年没。
この期間の寅年は、582年(8歳)、594年(20歳)、606年(32歳)、618年(46歳)の4回ある。
聖徳太子の年表と重ねると、四天王寺を建立した593年、斑鳩宮に転居したのが605年との
ことから、606年か618年に建立されたのだうか。



今回は「らくらく」山歩の会の企画ということで、高安山までの登りはケーブルカーを
利用した。高安山駅の横にある、ごじゅうから展望台からは、大阪市街が手に取るように
見渡せる。



高安山気象レーダー観測所の横を通り抜ける。この観測所は1968年に設置されたもの。
観測所から半径約300kmの範囲の気象観測を行っているという。
高安城(たかやすのき)の説明板が観測所の横にひっそりと設置されている。



まずは、ほとんど"登る"ことなく、高安山の山頂を踏む。
ここは薮の中に三角点があるだけで、少し寂しくなるが、山頂は山頂だ。



続いて高安城跡の倉庫跡に寄り道する。平坦な場所に、礎石だけが残っている。
高安城は、古く日本書紀に記述が残る。白村江の戦いで、唐と新羅の連合軍に負けた
大和朝廷が、敵が本国まで攻め上ってくることを想定して築いた城だ。
明確な遺構・遺物は発見されていないが、1978年に「高安城を探る会」が、
礎石群を発見した。よくこんな場所を掘って見つけたものだと感心させられる。



登山道に戻り、弁財天滝への分岐(最低鞍部)を過ぎる。
右の崖に、木の根が網の目のように露出しているのをみつけた。



次の分岐は、信貴山山頂の手前。信貴山城址へ寄り道する。
戦国時代、織田信長を2度も裏切った「戦国時代の梟雄(きょうゆう)」として
有名な松永久秀が、大和支配の際に信貴山城を築いた場所だ。



最近、大河ドラマで注目されたこともあり、ヒノキ、スギの植林地にしか
見えなかった段々状の城址に、金属製の階段や説明看板、のぼりなどが
設置され、すっかり観光地のようになってしまった。



平坦地の横にみられる空堀や曲輪の跡を観察すると、当時の城の様子が
想像できてたいへん興味深い。
磨き丸太が何本も置かれているので、今後もまだまだ"整備"されるのだろう。



簡易舗装の林道を経て、信貴山の山頂である空鉢護法堂に到着。
一願成就のお堂。ここはコロナ退散を祈願した。
年が明けてから、あちこちの神社仏閣で願っているので、もうそろそろ神仏も
がんばってくださることだろう。



空鉢護法堂の正面テラスからは、二上山、岩橋山、葛城山、金剛山が、ちょうど
重なって見える。なかなかの奇跡のポイントだ。



ほとんど山道のような参道を下って、朝護孫子寺の本堂へ向かう。
雪がちらついてきた。風は弱かったのが幸いだが、けっこう寒い日だ。



朝護孫子寺のご本尊は毘沙門天。
毘沙門天は、四天王の一人。解説する際、一人失念してしまったところ、
ご参加の常連さんが「地蔵買うた」と覚えるとよいと教えて下さった。
「地蔵買うた」→「持増広多」。
「持国天、増長天、広目天、多聞天」で、多聞天は毘沙門天と同一だ。
四天王の一尊として像を安置する場合は「多聞天」、独尊像として像を安置する
場合は「毘沙門天」と呼ぶらしい。ふーん。

ちなみに額にムカデがあしらわれているが、ムカデは毘沙門天の使いとされる。



そして信貴山名物の大虎。干支の山、踏破完了!



門前にある「曽我乃家本店」さんで、アツアツの寅まんじゅうを購入。
ベビーカステラのような味の生地の中に、こしあんが入っている。



千体地蔵。なかなか壮観だ。



信貴山バス停の待合室は、1983年に廃止された信貴山ケーブル(近鉄東信貴鋼索線)の
信貴山駅の駅舎を転用している。



ケーブルカーの廃線跡はハイキングコースになっている。
途中、錆びたレールを見かける。



長い坂道をひたすら下り、近鉄生駒線の信貴山下駅に到着。
ケーブルカーの車輌が保存展示されていた。

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