新書ブーム。山に関する本も、ちょくちょく出てくるようになった。
しかし、この本は、いわゆる登山本ではない。著者は工学部卒、専門は景観論、景観計画論だという。
著者は、ランドマークの一つとして山を見ている。しかも、近くからではなく、借景を含めた遠景が中心だ。だから、必ずしも山頂に登らない。こういう視点で、寺院や庭園が、山をご神体として一番美しく見える位置に造られたという説を展開する。説得力たっぷり。
また、「日本名山図会」を描いた谷文晁の絵は、いったいどの地点から描かれたのかを、カシミールを駆使して分析。過去に、描かれた位置を指摘していた人たちの説を論破していく。カシミールはすばらしい。いや、それにいち早く目をつけて、見事な説を編み出した齋藤潮先生、只者ではない!
かくいうMr.Dashも、GPSとカシミールのおかげで、セコイ範囲ではあるが、過去のガイド本の誤りを発見できた。たとえば、百合ヶ岳、中八人山、大台ヶ原は、過去の地図を多少なりとも修正した。ビミョーだけど、どう違うかは本を買ってみてください。白倉山・仏ヶ峰なんかも、まだ正式には発表していないが、西河分岐のある場所は、実際にはもっと標高が低いことを確認した。カシミールさまさまなのだ。
ちなみに、大峰の弥山では、聖宝ノ宿跡から山頂までの間に、尾根筋と巻き道が平行している箇所があるが、ここもGPSでちゃんと判別できたし、山上ヶ岳でも、途中、鐘掛岩に登るルートと、西側を巻く安全ルートの判別できた。GPS&カシミール。恐るべし。これからも、ITを使って、どんどん新しい事実が判明していくだろう。
こうなったら、GPSの効かない世界、例えば大峰の水太谷の無双洞の内部(うわぁ危険)なんか、誰かきっちり構造図を描いてくれないかな。
しかし、この本は、いわゆる登山本ではない。著者は工学部卒、専門は景観論、景観計画論だという。
著者は、ランドマークの一つとして山を見ている。しかも、近くからではなく、借景を含めた遠景が中心だ。だから、必ずしも山頂に登らない。こういう視点で、寺院や庭園が、山をご神体として一番美しく見える位置に造られたという説を展開する。説得力たっぷり。
また、「日本名山図会」を描いた谷文晁の絵は、いったいどの地点から描かれたのかを、カシミールを駆使して分析。過去に、描かれた位置を指摘していた人たちの説を論破していく。カシミールはすばらしい。いや、それにいち早く目をつけて、見事な説を編み出した齋藤潮先生、只者ではない!
かくいうMr.Dashも、GPSとカシミールのおかげで、セコイ範囲ではあるが、過去のガイド本の誤りを発見できた。たとえば、百合ヶ岳、中八人山、大台ヶ原は、過去の地図を多少なりとも修正した。ビミョーだけど、どう違うかは本を買ってみてください。白倉山・仏ヶ峰なんかも、まだ正式には発表していないが、西河分岐のある場所は、実際にはもっと標高が低いことを確認した。カシミールさまさまなのだ。
ちなみに、大峰の弥山では、聖宝ノ宿跡から山頂までの間に、尾根筋と巻き道が平行している箇所があるが、ここもGPSでちゃんと判別できたし、山上ヶ岳でも、途中、鐘掛岩に登るルートと、西側を巻く安全ルートの判別できた。GPS&カシミール。恐るべし。これからも、ITを使って、どんどん新しい事実が判明していくだろう。
こうなったら、GPSの効かない世界、例えば大峰の水太谷の無双洞の内部(うわぁ危険)なんか、誰かきっちり構造図を描いてくれないかな。