■メイン写真
S字にくねった涸れ谷にびっしりとコケがついた「苔の回廊」
■今回のコース
駐車地→楓沢登山口→沢の二股(左へ)→分岐→北東お花畑コース出合→主稜線出合→
風不死岳→南支笏7号線車止め→風不死岳登山口→駐車地
6/30に第2班をお迎えし、北海道遠征シリーズの後半がスタートした。
この日の午後は、千歳市内の「サケのふるさと 千歳水族館」に立ち寄る。
北海道最大の淡水魚水槽でイトウやチョウザメを観られるほか、
「水中観察ゾーン」では、本物の千歳川の流れの中を窓越しに見られる。
自然の川に、ウグイ、サクラマス、ブラウントラウトなどが悠然と泳いでいる姿を
見られるのには感動した。
7/1、午前中は支笏湖畔、楓沢の苔の回廊を歩く。
第2班の皆さんは、第1班ほどの健脚派ではない。
歩行速度を抑え、標高差や歩行距離も縮めた行程としている。
クルマを停めて、「苔の回廊」へつながる楓橋へ、しばらく車道を歩く。
北海道の植物はどれも葉が大きい。フキもすごいが、このイタドリ(スカンポ)にも
ビックリ。
支笏湖の波打ち際に出てみる。
写真にはうまく写らなかったが、北西方向に薄く虹が出ていた。
頭をかがめて、楓橋をくぐる。
別にくぐらなくても、横から越えて行けるのだが(笑)。
オオイタヤメイゲツの葉も巨大だ。
あまり見たことがない色のカタツムリも、少し大ぶりだ。
楓沢は、水流が皆無の涸れ沢だ。はじめは開けた沢床になっているが、
20分ほどで、両側の岩壁が立ってくる。壁面には、コケがびっしり。
何か巨大な獣の毛皮のようだ。トトロがいたら、こんな肌触りなのかもしれない。
メインは「エビゴケ」という種類らしい。
苔の回廊には、60種類以上のコケが生息しているらしい。
LEDつきのルーペでコケを観察する。
急がない行程だと、こういう時間をとれる。
これはイボカタウロコゴケだろうか。
ミクロの世界も美しいのである。
両側の壁が高くなってきた。
垂直なところはエビゴケが圧倒的に多いのだが、傾斜が少し緩んだ場所は
さまざまなコケの競演がみられる。
一か所、メインの沢筋を外れ、左に高巻きするところがある。
ふたたび沢筋に戻り、崩壊した側壁の間をくぐって先へ進む。
まだまだ苔の回廊は続くが、しだいに両側の壁の高さも低くなるので、ここで折り返した。
帰りに見つけたミニミニサイズのキノコ。
少し雨が降って、すぐにあがったが、コケに水滴がついて、なんともキレイ。
行きには気づかなかったが、おそらくツルアジサイであろう蔓が、ちょうど
U字型にぶら下がっていたので、ブランコを楽しんでみた。
Mr.Dashの体重では蔓がしなって、お尻が地面についてしまったが、
他の皆さんは余裕~!
見たことない植物だな。
調べたら、オニノヤガラ(鬼の矢柄)という、ラン科オニノヤガラ属の多年草のようだ。
葉緑体を持たない腐生植物だそうだ。
Wikipediaによると、木材腐朽菌であるナラタケと共生し、
薬効成分もある。生薬名は天麻(てんま)といい、めまいや頭痛、メニエール病、
リウマチなどに応用されるという。
また、アイヌの人々の間では「ウニンテプ」として根茎を食料とするそうだ。
「アイヌのサツマイモ」と例えられる。
支笏湖畔で昼食を済ませ、午後はクルマで七条大滝へ移動する。
未舗装林道区間は歩くつもりでいたが、ゲートが開いていたのでクルマを
入れてみると、七条大滝の案内板がかかるところまで入ることができ、
時間と体力を大幅にセーブできた。
急坂であるが、一応、遊歩道の階段がついている。
丸木橋をバランスよく渡ると、その先に落差15~16mの七条大滝がとどろく。
一か所から水流が噴き出るように落下するさまは豪快そのものだ。
冬期は、左右の岩壁から出ている細い流れも一緒に凍るため、幅18mもの
氷瀑になるという。
濡れないように滝の裏側に入って、水流を見上げてみた。
代わる代わる、滝の裏側に回ってみる。
近くでヤマグワの実を見つけた。甘酸っぱくておいしい。
時間の余裕ができたので、支笏湖畔のポロピナイ食堂に寄ってみた。
ソフトクリームやパフェなどを注文して、ゆっくり休憩。
ともちゃんは、揚げたてでのチップ(淡水生のヒメマス)のフライを
オーダー。頭も含めて丸ごとおいしく食べられるのだ。