三角点のある山としては全国で最も低い天保山(標高4.5m)、
一等三角点の山としては全国で最も低い蘇鉄山(標高6.8m)などが知られているが、
大阪には、極めて低い山がたくさんある。
もちろん、登山の対象にもならない。
(三角点のない山としては、秋田県に海抜0mの山がある。)
今回、標高50m未満の山10座を選定して、地図を眺めてみたら、うまくやれば
一日で回れるかもしれないと考えついた。
ゴールを19:00、天王寺駅と定める。
これはユニークなトライアルだ。
決行日はあいにくの雨。
結局、参加者はMr.Dash、Y井氏、きっしーの3人だけとなった。
朝8時に、地下鉄中央線・大阪港駅の西改札に集合。
まずは当トライアルを始めるにあたり、日本一に敬意を表し、天保山を目指す。
歩きながら、三人三様に考えてきた、効率よい回り方を説明しあう。
Y井氏も、きっしーも、Googleの地図や大阪市交通局のバスダイヤなどを
こまめに調べ上げ、分単位のプランを持って来ていた。
聞けば、この調査作業が面白すぎて、二人とも夜更かしをした日があったそうな。
で、なんと、最初の4山まで、全員の意見が一致していたのにはビックリ。
8:07、天保山の三角点を確認し、その裏手から出ている大阪市営の渡し船で、桜島へ。
ここから北港観光のバスに乗り、舞島スポーツアイランドへ。
舞島の公園に、標高25mの新夕陽ヶ丘がある。雨が強くなる中、一気に山頂へ。8:45。
海がすぐそこなので、六甲山脈をはじめ、眺めがすこぶるよい。
そこそこ、高度感もあるのが不思議だ。
麓から見上げる新夕陽ヶ丘は、なんとなく山に見えなくもない(メイン写真)。
大阪市営バスの始発をつかまえて、西九条に出る。ここで環状線に乗り換え、
大正へ。市バスで区役所方面へ。千島公園はすぐ隣。
ここの最高点が、昭和山(標高33m)である。10:13。
この山、なんでも地下鉄を掘った土を盛ってできたそうだ。眺めもなかなかよい。
「大正区に昭和山」というのもおもしろい。
バスで元に戻るのもよいが、ここは旅のプロセスを工夫する。
落合上の渡船で木津川を渡ることにした。木津の水門がすぐそこに見える。
先日のチリ地震の際の津波では、この水門も閉鎖された。
向こう岸に渡る。
南海電車の津守駅まで歩く“つもり”だったが、電車の本数が少ないのがネック。
すると、目の前に赤バスのバス停があるではないか。
見ると、あと5分で、JR今宮駅に向かう便がある。
3人とも、赤バスは視野になかったが、これ幸い。
おじいちゃん、おばあちゃんばかりのバスに揺られ、今宮駅へ。
天王寺に出て、天王寺公園に入場し、茶臼山(標高26m)へ。
横から見ると、樹林に覆われ、最も山らしい風情だ。
11:23。登頂。周囲は樹木に囲まれ何も見えない。
Y井氏のプランでは、昼食の時間をとっていなかったし、きっしーは、
ところどころ、走っていく計画を立てていたが、そこまで1分1秒を争う
こともない。腹もへったし、天王寺駅の地下でラーメンをすする。
次は市バスで生野区へ“行くの”だった。この待ち時間が20分強あって、
今日、一番のロスタイムだ。
Y井氏は、iPhoneをいじり倒していたが、聞けば、登るたびに「ついったー」に
アクセスし、リアル中継しているという
。すごいぞ。
生野警察署の向こうに、御勝山古墳がある。御勝山(標高14m)は、鉄の柵で守られ、
最高点には入れない。柵の前で、登頂とみなす。12:38。
ここから桃谷駅までは徒歩だ。長い商店街は、素朴な昭和の風情が残っていた。
環状線で玉造に移動。西にわずかで、宰相山(標高約10m)に着く。13:10。
三光神社内にある。真田幸村ゆかりの、大阪城に続いていたと言われる抜け穴がある。
山頂は公園になっていて、横が陸軍墓地になっていた。
標高のわりに、明らかに周囲より高い位置になっていて、高度感があった。
今度は地下鉄長堀鶴見緑地線に乗る。玉造から、鶴見緑地駅へ。
ここに、大阪市の最高峰、鶴見新山(標高39m)があるのだ。
花博のときにできた山で、当初は45mくらいはあったらしい。
緑地のシンボルとなっている風車の横を通り、山頂へ。13:57。順調なペース。
鶴見緑地駅から再び地下鉄へ。長堀橋で堺筋線に乗り換え、天下茶屋へ。
車内でうつらうつら。
天下茶屋からは、南海電車で堺へ。大浜公園はすぐそこだ。
公園内に、蘇鉄山(標高6.8m)がある。15:20。
下山途中に、神明神社に寄る。ここで20円で、登頂証明書がもらえるのだ。
堺駅南口のすぐそばなので、たいした寄り道にもならない。
粉浜駅からは徒歩。高級住宅街の中、帝塚山古墳へ。
ここも古墳なので、柵から先には入れない。柵の合間から撮影。
帝塚山(標高20m)の山頂部には、大きな石碑が見えた。16:13。
ここからは、ずっと徒歩。既に9座に登頂し、残すはあと1つ。慌てることはない。
Y井氏が、この機会に晴明神社に寄りたいという。たいした寄り道ではないので、
行ってみることに。
晴明神社は、陰陽師で知られる安倍晴明の生誕地と伝えられる。
大阪市阿倍野区の名前の由来でもある。
最後は、松虫通りを西へ進む。正園寺に、聖天山(標高14m)がある。17:00。
寺の門が閉じられていて、山名表示には触れられなかったが、これにて10座完了!
松虫停留所から、阪堺電車でアベノへ。17:30到着。いやー疲れた。
天王寺で宴会。宴会にはともちゃんも参加して、うまい地酒に舌鼓。
風変わりな旅だったが、非常におもしろかった。
低山マニアもいらっしゃるとのことだが、その楽しさがよく分かった。
皆さん、この記事を見て、ぜひ、さらにタイムの短縮に挑戦して欲しい。
提唱したいルールは、
1.朝8:00、大阪港駅スタート。登頂順は自由。
2.昼食は必ず、どこかの店で腰をかけてとること。飯抜き厳禁、歩き食いも禁止。
3.蘇鉄山登頂後は、必ず神明神社で登頂証明をもらうこと。
4.各ピーク(最高点を踏めない山はピーク前)では写真をとること。
5.公共交通機関しか使ってはいけない。(タクシー、マイカー、バイク等禁止)。
6.ゴールは天王寺駅中央改札(天女下)とする。
7.その他、交通ルールなど、世の中の法律を守ること。
一等三角点の山としては全国で最も低い蘇鉄山(標高6.8m)などが知られているが、
大阪には、極めて低い山がたくさんある。
もちろん、登山の対象にもならない。
(三角点のない山としては、秋田県に海抜0mの山がある。)
今回、標高50m未満の山10座を選定して、地図を眺めてみたら、うまくやれば
一日で回れるかもしれないと考えついた。
ゴールを19:00、天王寺駅と定める。
これはユニークなトライアルだ。
決行日はあいにくの雨。
結局、参加者はMr.Dash、Y井氏、きっしーの3人だけとなった。
朝8時に、地下鉄中央線・大阪港駅の西改札に集合。
まずは当トライアルを始めるにあたり、日本一に敬意を表し、天保山を目指す。
歩きながら、三人三様に考えてきた、効率よい回り方を説明しあう。
Y井氏も、きっしーも、Googleの地図や大阪市交通局のバスダイヤなどを
こまめに調べ上げ、分単位のプランを持って来ていた。
聞けば、この調査作業が面白すぎて、二人とも夜更かしをした日があったそうな。
で、なんと、最初の4山まで、全員の意見が一致していたのにはビックリ。
8:07、天保山の三角点を確認し、その裏手から出ている大阪市営の渡し船で、桜島へ。
ここから北港観光のバスに乗り、舞島スポーツアイランドへ。
舞島の公園に、標高25mの新夕陽ヶ丘がある。雨が強くなる中、一気に山頂へ。8:45。
海がすぐそこなので、六甲山脈をはじめ、眺めがすこぶるよい。
そこそこ、高度感もあるのが不思議だ。
麓から見上げる新夕陽ヶ丘は、なんとなく山に見えなくもない(メイン写真)。
大阪市営バスの始発をつかまえて、西九条に出る。ここで環状線に乗り換え、
大正へ。市バスで区役所方面へ。千島公園はすぐ隣。
ここの最高点が、昭和山(標高33m)である。10:13。
この山、なんでも地下鉄を掘った土を盛ってできたそうだ。眺めもなかなかよい。
「大正区に昭和山」というのもおもしろい。
バスで元に戻るのもよいが、ここは旅のプロセスを工夫する。
落合上の渡船で木津川を渡ることにした。木津の水門がすぐそこに見える。
先日のチリ地震の際の津波では、この水門も閉鎖された。
向こう岸に渡る。
南海電車の津守駅まで歩く“つもり”だったが、電車の本数が少ないのがネック。
すると、目の前に赤バスのバス停があるではないか。
見ると、あと5分で、JR今宮駅に向かう便がある。
3人とも、赤バスは視野になかったが、これ幸い。
おじいちゃん、おばあちゃんばかりのバスに揺られ、今宮駅へ。
天王寺に出て、天王寺公園に入場し、茶臼山(標高26m)へ。
横から見ると、樹林に覆われ、最も山らしい風情だ。
11:23。登頂。周囲は樹木に囲まれ何も見えない。
Y井氏のプランでは、昼食の時間をとっていなかったし、きっしーは、
ところどころ、走っていく計画を立てていたが、そこまで1分1秒を争う
こともない。腹もへったし、天王寺駅の地下でラーメンをすする。
次は市バスで生野区へ“行くの”だった。この待ち時間が20分強あって、
今日、一番のロスタイムだ。
Y井氏は、iPhoneをいじり倒していたが、聞けば、登るたびに「ついったー」に
アクセスし、リアル中継しているという
。すごいぞ。
生野警察署の向こうに、御勝山古墳がある。御勝山(標高14m)は、鉄の柵で守られ、
最高点には入れない。柵の前で、登頂とみなす。12:38。
ここから桃谷駅までは徒歩だ。長い商店街は、素朴な昭和の風情が残っていた。
環状線で玉造に移動。西にわずかで、宰相山(標高約10m)に着く。13:10。
三光神社内にある。真田幸村ゆかりの、大阪城に続いていたと言われる抜け穴がある。
山頂は公園になっていて、横が陸軍墓地になっていた。
標高のわりに、明らかに周囲より高い位置になっていて、高度感があった。
今度は地下鉄長堀鶴見緑地線に乗る。玉造から、鶴見緑地駅へ。
ここに、大阪市の最高峰、鶴見新山(標高39m)があるのだ。
花博のときにできた山で、当初は45mくらいはあったらしい。
緑地のシンボルとなっている風車の横を通り、山頂へ。13:57。順調なペース。
鶴見緑地駅から再び地下鉄へ。長堀橋で堺筋線に乗り換え、天下茶屋へ。
車内でうつらうつら。
天下茶屋からは、南海電車で堺へ。大浜公園はすぐそこだ。
公園内に、蘇鉄山(標高6.8m)がある。15:20。
下山途中に、神明神社に寄る。ここで20円で、登頂証明書がもらえるのだ。
堺駅南口のすぐそばなので、たいした寄り道にもならない。
粉浜駅からは徒歩。高級住宅街の中、帝塚山古墳へ。
ここも古墳なので、柵から先には入れない。柵の合間から撮影。
帝塚山(標高20m)の山頂部には、大きな石碑が見えた。16:13。
ここからは、ずっと徒歩。既に9座に登頂し、残すはあと1つ。慌てることはない。
Y井氏が、この機会に晴明神社に寄りたいという。たいした寄り道ではないので、
行ってみることに。
晴明神社は、陰陽師で知られる安倍晴明の生誕地と伝えられる。
大阪市阿倍野区の名前の由来でもある。
最後は、松虫通りを西へ進む。正園寺に、聖天山(標高14m)がある。17:00。
寺の門が閉じられていて、山名表示には触れられなかったが、これにて10座完了!
松虫停留所から、阪堺電車でアベノへ。17:30到着。いやー疲れた。
天王寺で宴会。宴会にはともちゃんも参加して、うまい地酒に舌鼓。
風変わりな旅だったが、非常におもしろかった。
低山マニアもいらっしゃるとのことだが、その楽しさがよく分かった。
皆さん、この記事を見て、ぜひ、さらにタイムの短縮に挑戦して欲しい。
提唱したいルールは、
1.朝8:00、大阪港駅スタート。登頂順は自由。
2.昼食は必ず、どこかの店で腰をかけてとること。飯抜き厳禁、歩き食いも禁止。
3.蘇鉄山登頂後は、必ず神明神社で登頂証明をもらうこと。
4.各ピーク(最高点を踏めない山はピーク前)では写真をとること。
5.公共交通機関しか使ってはいけない。(タクシー、マイカー、バイク等禁止)。
6.ゴールは天王寺駅中央改札(天女下)とする。
7.その他、交通ルールなど、世の中の法律を守ること。