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8月最初の日曜日となった7日は、小倉競馬場でサマー2000シリーズの第3戦・小倉記念、新潟競馬場は3歳馬のダート重賞・レパードステークスが行われました。リオデジャネイロ五輪と夏の甲子園も同時に始まり、夏競馬の注目度が薄くなっちゃってますが、この日の重賞競走は、五輪や甲子園に負けないくらいの熱戦となりました。
小倉メイン・第52回小倉記念(GⅢ・芝2000m 12頭立て)は、昨年の日本ダービーで2着だった①サトノラーゼン、小倉大賞典と七夕賞で2着の⑪ダコール、3年前の勝ち馬⑦メイショウナルト、⑤ベルーフ、②エキストラエンド、⑥マーティンボロ、⑧テイエムイナズマと重賞ウィナー7頭が参戦。他にも④アングライフェン、鳴尾記念3着⑫プランスペスカなどが出走しました。
揃ったスタートで始まったこのレース。スタンド前での先行争いで、好スタートを決めたメイショウナルトが先頭を奪い、③クランモンタナが2番手につけ、⑩ウインリバティとテイエムイナズマが3,4番手で並ぶ。サトノラーゼンは最内を走り、ダコールは中団の8番手、ベルーフは後方2番手あたり、アングライフェンが最後方でスタンド前を通過した。
1,2コーナーを回り、向正面に入り、メイショウナルト先頭、2番手クランモンタナ、3番手にウインリバティが浮上し、テイエムイナズマ4番手。5番手にマーティンボロ、その後ろの6番手にサトノラーゼンが追走。中団に⑫プランスペスカとダコールが並ぶが、しんがりの位置にいたアングライフェンが一気に上昇。後方グループはエキストラエンド、ベルーフ、⑨リヤンドファミユの3頭が固まっている。
3コーナーをカーブし、ナルトがまだ先頭、モンタナ2番手は変わらず。アングラが3番手まで押し上げ、先頭を奪う勢いだ。マーティンも5番手から追い出しに掛かり、ラーゼンとダコールはまだ中団の位置。ベルーフとエキストラも後方だ。
4コーナーから最後の直線に差し掛かったところで、クランモンタナが先頭に躍り出て、2番手争いではテイエムイナズマ、マーティンボロ、サトノラーゼンが追い上げる。ゴール残り100mでモンタナが完全に抜け出すが、大外からベルーフが突っ込んてきたが、クランモンタナが先頭ゴール!ベルーフはわずかに届かず2着、3着争いではエキストラエンドが優勢に見えました。
小倉の夏のハンデ重賞は、直線早めに抜け出したクランモンタナが優勝。この馬は単勝11番人気のブービーでしたが、番狂わせを起こしてみせました。大外強襲のベルーフはクビ差及ばず2着。ベルーフが飛んできた時は、差し切っちゃうんかと思いました。3着のエキストラエンドは、マイラーのイメージが強かったけど、距離延長で上位に入ってきました。1番人気だったダコールは4着、2番人気のサトノラーゼンは7着、3番人気アングライフェンは9着と上位人気3頭は総崩れ。小倉記念での1番人気馬は11連敗となりました…。
クランモンタナは2014年のマレーシアカップ以来、実に約2年ぶりの勝利で通算6勝目。重賞競走ははこれまで13度挑戦し、2014年の新潟記念の2着が最高でしたが、14度目の重賞挑戦でやっと初制覇。モンタナに騎乗していた和田竜二騎手も、ゴール直後にガッツポーズが出ました。本人も快心の騎乗だったといえそうです。それにしても今年の夏競馬は、「遅咲き」のベテラン馬が頑張ってますね。
新潟メイン・第8回レパードステークス(GⅢ・ダート1800m 13頭立て)は、ジャパンダートダービー2着の⑤ケイティブレイブ、ユニコーンステークス3着⑥グレンツェント、同レース4着⑦ピットボス、3戦2勝の②ネクストムーブ、⑫マイネルバサラ、全日本2歳優駿2着①レガーロなどが参戦しました。
注目のスタートは、ケイティブレイブとグレンツェントの2頭が良いスタートを切る。スタンド前で、ケイティブレイブがスッと前に出て、ピットボスが2番手につけ、グレンツェントは7番手、ネクストムーブは中団待機で1コーナーを回った。
向正面に入り、ケイティブレイブが後続を引き離して先頭をひた走り、ピットボス・④エネスク・⑩コパノリスボン・グレンツェントの4頭が第2集団を形成。第3グループには、③ヨシオ・マイネルバサラ・⑪オーシャンビュー・⑬グランセブルスの4頭が並び、外側10番手にレガーロが追走。その後ろにはネクストムーブと⑨フォースリッチが並び、⑧ラテールプロミーズが最後方を追走する。
3コーナーを回り、ケイブレが快調に逃げるが、ピットボスとリスボンの2番手集団が差を詰める。グレンは4番手。レガーロも5番手まで上昇する。最後の直線に入り、ケイティブレイブがまだ先頭だが、グレンツェントが外から追い上げて2番手に進出。後続からはレガーロも脚を伸ばす。ラスト100mを切り、グレンがケイブレに接近し、ゴール前でケイブレを捕らえてゴールイン!グレンツェントが差し切り勝ちでレパードステークスを制しました!
ダート界のスターへの登竜門・レパードステークスは、2番人気のグレンツェントが、直線で力強い末脚を伸ばし、逃げるケイティブレイブをゴール前で差し切って優勝しました。ケイティブレイブはスタートから悠々と逃げ続けましたが、最後に力尽きて、前走と同じく2着でした。3着にはレガーロが入りました。3番人気のネクストムーブは7着に終わっています。
勝ったグレンツェントは、2度目の重賞挑戦で初勝利で、通算も5勝目を挙げました。この馬は昨年8月の新馬戦(@新潟)では芝を使いましたが、2戦目からダートを走り続けました。ダート入りしてからは全て3着以内。左回りのレースで結果を残したことで、12月の中京のチャピオンズカップに参戦する可能性もありそう。アメリカ3冠皆勤のラニ、3歳ダート王者・キョウエイギア、ストロングバローズ、ゴールドドリームといった同世代のライバルにどこまで迫れるかな?
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