スマートフォンやタブレット機の利用が増え、パソコンの売り上げが減少している昨今、Windows 8もそれほど大きな話題にならず、仮に導入してもWindows 7にダウングレード、つまり、古いものに戻すという例が多いとか多くないとかという話まで聞こえてきます。こんなことを記す私は、今回、MacBook Airを使っています。
さて、今回は山形県の話です。朝日新聞のサイトに「山形県庁、MSオフィスに出戻り 無償ソフトの使用断念」という記事が掲載されています(http://digital.asahi.com/area/yamagata/articles/TKY201309060386.html)。今日付で、山形版の記事です。
記事の内容は、見出しから大体わかるのですが、もう少し記していくことにしましょう。
山形県庁では、業務用として「オープンオフィス」という無償ソフトを導入していました。どのようなソフトなのか知らないのですが、マイクロソフト社が2011年7月にWindows XP用「オフィス」のサポートを終了させたことがきっかけで、「オープンオフィス」の導入が進められたということのようです。山形県庁では「オープンオフィス」へ完全に移行することも目指していたのですが、多くの問題が生じました。
その大きな原因と考えられるのは、山形県では「オープンオフィス」を利用していても、他の都道府県や市町村、そして民間ではマイクロソフト社のソフトが使用されることが多かった、ということです。庁内で文書作成などをするだけなら問題はないのかもしれませんが、外部との文書や図表のやりとりをしていると、問題が生じます。
どのような問題が生じたのかを見てみると、文書の書式、レイアウトなどが崩れてしまう、文字化けが生じてしまう、ということです。文書を開くことができない、ということもあったのかもしれません。書式やレイアウトが崩れてしまうと、修正作業を行わなければなりません。文字化けは、メールなどでも時折起こりますが、全く解読不能の無意味な羅列に過ぎないので、使い物になりません。また、「オープンオフィス」の性能のためなのかどうかわかりませんが、動作も遅かったようです。
周囲と合わせるようにしてソフトを選ばないと、大変なことになる、という事実の見本のような話です。山形県庁が「オープンオフィス」を導入した理由は、経費の削減とデータの継続管理で、おそらく前者に重きを置いていたのでしょうが、裏目に出てしまいました。言葉は悪いのですが、変なところでケチになると、後でかえって高くつく、ということです。
今後も「オープンオフィス」の利用は続けるそうですが、県庁内の全てのパソコンにマイクロソフト社のオフィスを再び導入するとのことです。結局、「オープンソフト」を主力とすることはできなかったのでした。
記事には書かれていないのですが、無償ソフトの場合、アップデートはどうなのでしょうか。マイクロソフト社のソフトの場合、定期的に、あるいは随時に、自動でアップレートが行われます(勿論、パソコンの設定にも左右されます)。放っておけば、そのうちにアップデートのデータだらけになってパソコンのハードディスクの容量がごく限られたものになるほどです。「オープンオフィス」ではアップデートが行われているのでしょうか。この辺りのことはわかりませんので、御教示いただける方がおられれば幸いです。
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