2011年10月28日の午前中、国土交通大学校で仕事をいたしました。終わって、中央線に乗ろうとした時に、西武国分寺線の2000系を撮影することができました。
西武国分寺線は国分寺~東村山の路線ですが、実は西武鉄道で最も古い区間の一部で、川越鉄道が明治27年に開業させています。国分寺~本川越が全通したのは翌年のことです。当時、西武新宿~東村山は開業していなかったので、国分寺線が本線だったこととなります。戦後になって、東村山~本川越が西武新宿線に編入され、国分寺線が切り離されました。
現在、一部の列車が本川越まで運転されます。左の写真は本川越行が発車するところです。ホームは5番線のみを使用しています。
国分寺駅には6番線がなく、7番線が西武多摩湖線のホームです。国土交通大学校は多摩湖線の一橋学園駅の近くにあります。
国分寺線で主に使用されるのは、西武で初めての4扉車である2000系です。基本的に西武所沢工場製ですが、一部だけ東急車輛製もあります。
かつて、西武は自社の工場で車両を製造していました。しかし、新101系あたりからは外注が多くなっています。西武と東急との関係を多少とも知る者にとって、西武の車両が東急車輛で造られ始めたという事実は、当時、驚くべきことでした。その後、6000系、4000系、3000系が東急車輛で製造されています。西武所沢工場のほうは縮小されていき、20世紀が終わる頃には閉鎖されました。
そういえば、昨日、東急車輛の鉄道車両製造部門がJR東日本に売却されることが報じられましたが、今後、東急線の車両はどこで製造されるのでしょうか。
西武国分寺線に戻り、もう一枚、掲載しておきます。やはり2000系です。
国分寺駅を発着する西武の路線は、国分寺線と多摩湖線の2本です。東村山市や小平市の周辺で非常に複雑な路線網となっている西武鉄道ですが、この2路線(どちらも基本的に単線です)はとくに複雑です。まず、国分寺線と多摩湖線のコースはそれほど離れていません。また、どちらも拝島線に接続します。多摩湖線は萩山駅で、国分寺線は小川駅で拝島線と接続しますが、萩山駅と小川駅は隣同士です。そして、決定的であるのが多摩湖線の八坂駅です。この駅のすぐそばで多摩湖線と国分寺線が交差しているのですが、国分寺線のほうに駅はありません。
もっとも、違いもあります。国分寺線は6両編成の2000系で車掌も乗務しているのに対し、多摩湖線の国分寺~萩山(多摩湖線全線を走る列車はあまり多くありません)は4両編成の3扉車でワンマン運転です。国分寺駅でも発着場所が全く違い、国分寺線は中央線に平行していて中央線からも見ることができるのに対し、多摩湖線のホームは中央線からも国分寺線からも直接見ることができません。また、国分寺線の線路と多摩湖線の線路はつながっていません。
(2011年10月28日掲載。2012年2月19日、修正の上で再掲載。)
(2014年9月2日、動画追加)
もっと古く60年前に就役しました。
今一度お確かめになってはいかがでしょうか。