今日の14時、NHKアーカイブスを見ました。理由は、あのNHK特集「シルクロード」第2集が放送されたからです。今回は1980年代前半のシリアが舞台となっておりました。
1980年、私は小学校6年生でした。この時に第1集が放送され、第何週かは覚えていませんが月曜日の20時となると一家揃って見ていました。それまでも、うちでNHK特集を見ることが多かったのですが、毎月一回の「シルクロード」は全員が楽しみにしていたのです。
タクラマカン砂漠、ヒマラヤ山脈など、過酷なルートの中に、敦煌、楼蘭、「さまよえる湖」としておなじみのロプノール、サマルカンドなど、古代史、中世史に重要な役割を果たした都市、オアシスなどが登場します。既に廃墟となっている所は、映像を通じて我々に何かを訴えかけてきました。当時の私にも、何か息が詰まるような思いがしたものです。おそらく、いかなる文明であれ文化であれ都市であれ、不滅のものはない、ということでしょう。廃墟がメッセージになっているのでした。
そして、何と言っても喜多郎さんの音楽です。NHKの当時のスタッフがどこかで偶然耳にして決めたという話が、喜多郎さんのLPのライナーノーツに書かれていたことを覚えていますが、それにしても素晴らしい選択でした。しばらくして、1枚だけですがLPを買い、何度となく聴いています(今も実家にあります)。実はもう何枚か、このNHK特集のサウンドトラックは発売されていますが、入手していません。
第1集が中国、第2集は当時のソ連領からシリアかトルコまでであったはずで、全ての回を一家で見ています。再放送があれば見ましたし、ヴィデオテープに録画もしたはずです。ソグド商人が活躍していた時代を取り上げた回であったか、通訳が何人も登場して、●●語⇔▲▲語⇔■■語⇔日本語というような順でのインタビューが行われていたことを覚えています。
2005年には「新シルクロード」も放送されました。NHKスペシャルで、日曜日の21時となると、やはり一家で見ていました。こちらのほうは再放送がなされたのかどうかわかりませんが、1980年代の「シルクロード」と比較すると、時代の経過などが強く感じられる点にも関心が深まりました(何と言っても、この間にソヴィエト社会主義共和国連邦が崩壊したという大事件がありましたから)。音楽はチェリストのヨーヨー・マさんらによるもので、私はサウンドトラックのCDを買いました。
機会があれば、「シルクロード」、「新シルクロード」の全編を再び見たいと思っています。
そう言えば、あまり話題になりませんが「海のシルクロード」というシリーズもありました。こちらも再度見てみたいし、宗次郎さんの音楽が印象的であった「大黄河」シリーズも同様です。
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