ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

東京メトロ17000系17190F&17193F

2023年10月19日 12時00分00秒 | 写真

和光市駅で、東京メトロ副都心線用の東京メトロ17000系80番台2編成を撮影しました。

 左は17190Fで和光市駅止まりの各駅停車、右は17193Fで各駅停車元町・中華街行きです。

 17000系の80番台は8両編成です。東急東横線の各駅停車が8両編成であることから、このような編成がある訳です。

 ところで、東京メトロ副都心線の起点および終点はどこなのでしょうか。

 一般的には、起点が和光市駅、終点が渋谷駅とされています。ただ、和光市駅から小竹向原駅までは有楽町線の線路を走りますし、小竹向原駅から池袋駅までは複々線となっているとはいえ、元々は全て有楽町線でした。

 しかし、日本国有鉄道からJRグループへの転換の際に、原則として路線の重複は認められないという原則(?)が立てられたようで、例えば中央本線のJR東日本所管部分は、国土交通省鉄道局監修『令和4年度鉄道要覧』(電気車研究会・鉄道図書刊行会、2023年)によると、神田駅から代々木駅まで、新宿駅から塩尻駅まで、および岡谷駅から塩尻駅まで(辰野駅経由)とされています。これを見て「?」とお思いの方も多いでしょう。実は、東京駅から神田駅までは東北本線、代々木駅から新宿駅までは山手線なのです。他にも多くの例があります(例外もあるでしょうが)。

 このような原則は民営鉄道などにも妥当するようです(例外もあるでしょう)。要するに、正式の路線と営業の路線は異なるということです。再び例を取り上げるならば、やはり『令和4年度鉄道要覧』106頁・107頁によれば、東急大井町線の正式の区間は大井町駅から二子玉川駅までであり、二子玉川駅から溝の口駅までは田園都市線の複々線区間なのですが、営業上の大井町線は大井町駅から溝の口駅までとなっています。ただ、田園都市線の二子新地駅および高津駅に停車する大井町線のB各停(青各停)では、車内放送で「田園都市線経由」と案内されますから、正式の区間がわかるようになっています。同様に、東急目黒線の正式の区間は目黒駅から田園調布駅までであり、田園調布駅から日吉駅までは東横線の複々線区間です。

 そのような例から推測すれば、東京メトロ副都心線の正式の区間は和光市駅から渋谷駅までではなく、小竹向原駅から渋谷駅までということになりそうです。果たして、『令和4年度鉄道要覧』112頁によれば、副都心線の正式の起点は小竹向原駅、終点は渋谷駅であり、和光市駅から小竹向原駅までは有楽町線である旨が記されています(余談ですが、『令和4年度鉄道要覧』では「8号線有楽町線」、「13号線副都心線」と表記されています)。

 ところが、国土交通省鉄道局監修『数字でみる鉄道2021』(運輸総合研究所、2022年)28頁では、副都心線の起点が池袋駅、終点が渋谷駅であるとされていました。副都心線開業前の有楽町線複々線区間の一部が有楽町新線と案内されたことなどに照らしても理解できることです。ただ、これでは『鉄道要覧」と合いません。国土交通省鉄道局監修『数字でみる鉄道2022』(運輸総合研究所、2023年)28頁では、副都心線の起点が小竹向原駅、終点が渋谷駅と記されており、『鉄道要覧」とも合います。和光市駅から小竹向原駅までは有楽町線であるということは確かなようです。


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