ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

18÷0=0 ? どういう答えだ?

2024年06月25日 07時00分00秒 | 受験・学校

 たまたま、Yahoo! Japan Newsで見つけた記事で、ねとらぼというサイトには「18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議『割れませんよね?』『“答えなし”では?』」(https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2406/24/news076.html)として掲載されています。

 思わず「嘘だろ!?」と叫びたくなりました。数学では、0で割ってはならないという鉄則があります。試しに電卓でどのような数でもよいので0で割ってみてください。エラーが出るはずです。そのこともあって、鉄則を知らない小学校の教員がいること自体が信じられないのです。

 上記記事によると、ある小学校の3年生用のプリントで「18÷0=」という計算問題が出たそうで、児童は「こたえなし」と解答しました。これが正解です。

 ところが、採点の結果は不正解でした。採点した教員がいうには「正解は0」で、その説明は単に「0で割ったら0」であったそうです(上記記事によります)。

 これでは先が思いやられますよ。

 ただ、私の経験からこの児童および保護者にお伝えしておきましょう。小学校なんてそういう部分があったりするものなのだ、と。進学などに関係のない、または無関心な教員は、いい加減なことを教えたりするのかもしれません。そうであっては困るのですが……。

 話を算数に戻しましょう。割る数と割られる数は違います。まさか、そのようなこともわからないのかな?

 0で割ってはいけないということについては、様々な説明方法があるようです。私が納得した説明は、YouTubeの「数学を数楽に」というサイトでなされていました。逆数を使う背理法による証明です。

 例えば、5を2で割るということは、5に2分の1をかけるということと同じです。5÷2=5×1/2=5/2=2.5という訳です。

 または、5を3分の1で割るということは、5に3をかけるということと同じです。5÷1/3=5×3=15です。

 逆数とは、例えば5という数字があったとすると、その数との積、つまり掛け算の答えが1になる数のことです。例えば、5の逆数は5分の1であり、2分の1の逆数は2です。

 ここで、仮に0で割ることができるとしますと、5÷0=5×0/5=1が成立するということですが、0/5(5分の0)は0ですから、5÷0=5×0/5=1は成立しません。仮定が誤っている訳です。

 今回問題となった「18÷0=」について、Xなどでは学習指導要領の範囲を超えるなどの指摘もあったそうです。いや、或る意味では的外れでしょう。むしろ、小学校の段階でしっかり教えるべき内容ではないでしょうか。

 だいぶ前に見たテレビ番組か何かで、英国の小学校では一次方程式を使って計算を勉強するという内容を見た記憶があります。例えば、2+A=5というような式を使うのです。「なるほど」と思いました。この方法であれば、どうして0で割ってはいけないかについても勉強することができるはずです。こういうことは、ソロバンで学ぶことができません。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東急2020系2133F | トップ | 丸広百貨店東松山店が閉店する »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

受験・学校」カテゴリの最新記事