日本橋の名水

2011年08月04日 | 徒然
飲み水の利の悪い東京。
江戸時代には玉川や千川、三田といった「六上水」を
整備しなければならないほどに飲み水の利がわるかった東京だけれども
そんな中で江戸市中最大の、というよりも近世において
世界最大級の繁華街日本橋のど真ん中に
「名水」が存在していたのです。


白木屋は1600年代後半に開店した
大丸(大丸)、越後屋(三越)と並ぶ「江戸三大呉服店」で
維新以降も大正期には三越、高島屋、松坂屋、松屋と
「五服会」を組んでいた老舗。

ソニー発祥の店でもあり(白木屋の店舗の一角からソニーはスタートした)
また、女性の服飾史に大きな変革を齎した事件も有名な店です。

1712年(正徳2年)に2代目大村彦太郎によって井戸が掘られ、
以来江戸市中に広く「白木名水」と呼ばれていたそうです。

すでに井戸は失われ
百貨店として営業していた東急百貨店も10数年前に閉店しましたが
涼しげな良水の名残を偲ばせる石碑がコレド日本橋アネックスに建っています。
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