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ペットロス

2007年08月13日 | ペット
シーズンの最中、お客さんが多いと必然的に食事の残り物が出る。

残されるのはあまりいい気持ちはしないが、一ヶ月前までは、まだ良かった。

  残り物は犬の餌として重宝していたからだ。

ドッグフードしかあげない飼い主が増えている中、僕の飼った犬は、歴代残飯食だ。

  何でも食べる。

  同じものを食べる。


お客様の残した食事を見るたびに、フーッとため息とともに、やるせなさがこみ上げる。

      愛用のステンの食器が虚しく横たわる。

        捨てるに忍びないし、

                なにより、モッタイナイ。



食事の仕方を見れば、ほぼそのお客様が分かる。

  キレイに召し上がられると、嬉しさがこみ上げられ、微笑ましくさえある。



慌しさの中で、走り回る姿が脳裏を過ぎる。

  ジワリ、と来る。

  今までにない、喪失感。

いつもいる場所に姿がない。

  分かっているけど、面影を追い、つい名前を呼んでしまう。



なんなんだろう。



女房に逃げられたときには、うら寂しさの陰に、予期せぬ安堵感を覚えて戸惑ったことがある。

  所詮ペット、と割り切れない気持ちに気づかされ、愕然とする。
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