シーズンの最中、お客さんが多いと必然的に食事の残り物が出る。
残されるのはあまりいい気持ちはしないが、一ヶ月前までは、まだ良かった。
残り物は犬の餌として重宝していたからだ。
ドッグフードしかあげない飼い主が増えている中、僕の飼った犬は、歴代残飯食だ。
何でも食べる。
同じものを食べる。
お客様の残した食事を見るたびに、フーッとため息とともに、やるせなさがこみ上げる。
愛用のステンの食器が虚しく横たわる。
捨てるに忍びないし、
なにより、モッタイナイ。
食事の仕方を見れば、ほぼそのお客様が分かる。
キレイに召し上がられると、嬉しさがこみ上げられ、微笑ましくさえある。
慌しさの中で、走り回る姿が脳裏を過ぎる。
ジワリ、と来る。
今までにない、喪失感。
いつもいる場所に姿がない。
分かっているけど、面影を追い、つい名前を呼んでしまう。
なんなんだろう。
女房に逃げられたときには、うら寂しさの陰に、予期せぬ安堵感を覚えて戸惑ったことがある。
所詮ペット、と割り切れない気持ちに気づかされ、愕然とする。
残されるのはあまりいい気持ちはしないが、一ヶ月前までは、まだ良かった。
残り物は犬の餌として重宝していたからだ。
ドッグフードしかあげない飼い主が増えている中、僕の飼った犬は、歴代残飯食だ。
何でも食べる。
同じものを食べる。
お客様の残した食事を見るたびに、フーッとため息とともに、やるせなさがこみ上げる。
愛用のステンの食器が虚しく横たわる。
捨てるに忍びないし、
なにより、モッタイナイ。
食事の仕方を見れば、ほぼそのお客様が分かる。
キレイに召し上がられると、嬉しさがこみ上げられ、微笑ましくさえある。
慌しさの中で、走り回る姿が脳裏を過ぎる。
ジワリ、と来る。
今までにない、喪失感。
いつもいる場所に姿がない。
分かっているけど、面影を追い、つい名前を呼んでしまう。
なんなんだろう。
女房に逃げられたときには、うら寂しさの陰に、予期せぬ安堵感を覚えて戸惑ったことがある。
所詮ペット、と割り切れない気持ちに気づかされ、愕然とする。