世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

ナンパ

2010年11月28日 | 人生
ラーメン屋でのこと。



たま―に行くチェーン店だ。



まずくはないが、

どちらかといえば安さが取り柄といった店。





この日は、


珍しく中途半端な時間帯に行った。



3時頃だった。


お昼がまだだったので夕食まで待てなかったのだ。





いつものように、いつものラーメンを注文する。



だが、


いつもと違ったのは


注文をとりに来た店員が



かわいい女の子だったことだ。




この店には

正直言ってふさわしい子ではなかった。





顔に2~3か所ほくろがあって


華奢な宮沢理恵風だった。





そして、


これまたこの店には似つかわしくない


笑顔をボクに投げかけてきた。





にっこりと笑った彼女の笑顔にまず魅かれた。



だからといって、


どうする訳でもない。


ただ単に、


愛想のいいかわいい子だな、と思っただけだった。





だが、


食べ終わる頃に意外な展開を見せた。




隣の席の空いた器を下げに、


ボクのテーブルを通るときに、



彼女はボクに笑いかけたのだ。



それも


一瞬とかでなく


しばらく目を離さずにこやかに笑っている。




「何か?」


ボクは、思わず問いかけた。



「いえ」


彼女は短く答えただけだった。


「この店にはたまに来るんですけど

始めでですよね、あなたと会うのは・・・」



「平日の早番だけですから」


そういえば、


ここへ来るのはほとんど夕方か夜だった。
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