カンボジア経済

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米国とASEANの特別首脳会議

2022年05月19日 | 経済
 5月12日・13日に、バイデン米政権と東南アジア諸国連合(ASEAN)の初の対面首脳会合がワシントンで開催されました。会議には、ASEAN加盟10カ国のうちフィリピンとミャンマーを除く8カ国の首脳が出席しました。今年のASEAN議長であるフン・セン首相も訪米し、初めてホワイトハウスを訪問しました。
 バイデン米大統領は会合で「ASEANは政権のインド太平洋戦略の中核だ」と述べ、地域で台頭する中国に対抗する姿勢を鮮明にし、「成長と繁栄を支えてきた法の支配と人権の尊重を含むルールと規範を支持する」と述べたとのことです。
 共同声明では、双方の協力関係の「包括的戦略パートナーシップ」への格上げを行うとしました。ウクライナについては「すべての国の主権、政治的独立、領土の一体性を尊重する」とまとめましたが、ASEAN内でウクライナ侵攻を巡る対応には差があり、ロシアを名指しするのは避けた形です。ベトナムやフィリピン、マレーシアなどが中国と領有権を争う南シナ海を「平和、安定、繁栄の海」と指摘し、武力の使用や威嚇に頼らず、国際法に基づき紛争を平和的に解決するよう促しました。
 また、米政権は経済や安全保障分野で1億5000万ドル(約190億円)規模の支援策を打ち出しました。風力発電などを念頭にクリーンエネルギー分野に4000万ドル(約52億円)を使い、民間資金の呼び込みを狙うとしています。米運輸省がASEANと交通分野で持続可能なインフラ整備を議論する対話の場も創設します。安全保障分野では米沿岸警備隊などが6000万ドル(約78億円)を投じ、東南アジアで海洋の法執行機関向け訓練を加速し、古くなった巡視船を外国に供与する場合には東南アジアを最優先するとしています。
 なお、フン・セン首相は、ワシントンで反対派から靴を投げつけられるシーンもありました。首相は、平静を呼びかけ、米当局の判断に任せるとしています。
(写真は、AKPより)

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