アジア経済研究所では、全アジア諸国を対象に、総論・国別概況・日誌・参考資料・統計資料などを取りまとめた年報である「アジア動向年報」を毎年刊行しています。その50年分の蓄積を生かし、既刊の年報から各国の章を抽出して10年ごとに1冊に束ね、各国の動向を10年単位で把握できるようアジア動向年報(バンドル版)の作成も開始しました。冒頭には各国の10年間を理解するための解説を新たに付しています。今後は1970年までさかのぼり計5巻作成する予定としていますが、まず2010年~2019年版が公開されています。
カンボジア編については、各年の取りまとめは初鹿野直美先生が執筆されていますが、今回の巻頭の解説は新谷春乃先生が執筆されています。
巻頭の解説では、10年間の概況として、「2010年代のカンボジアでは人民党による権威主義化がいっそう進んだ。対抗する野党の不在かつ厳しい言論統制の下で実施された2018年の国民 議会選挙では、人民党が圧勝し全議席を獲得した。経済では、7%前後のGDP成長率を維持し続けるなか、世界銀行の指標で低位中所得国へと格上げされ、堅調に経済発展を遂げた。人民党政権は成長の影で問題視されてきた労働問題に取り組み、最低賃金の上昇や労働環境の改善がみられた。対外関係では、カンボジアの人権状況をめぐり欧米諸国と対立が深刻化した一方で、中国とは政治・経済両面において蜜月関係を深めた。」と分析しています。
カンボジアの高度成長の10年間を概観するには最適の資料です。アジア経済研究所のサイトにて無料で公開されていますので、ぜひご覧ください。
アジア経済研究所のサイト
https://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Books/Doko.html
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カンボジア編については、各年の取りまとめは初鹿野直美先生が執筆されていますが、今回の巻頭の解説は新谷春乃先生が執筆されています。
巻頭の解説では、10年間の概況として、「2010年代のカンボジアでは人民党による権威主義化がいっそう進んだ。対抗する野党の不在かつ厳しい言論統制の下で実施された2018年の国民 議会選挙では、人民党が圧勝し全議席を獲得した。経済では、7%前後のGDP成長率を維持し続けるなか、世界銀行の指標で低位中所得国へと格上げされ、堅調に経済発展を遂げた。人民党政権は成長の影で問題視されてきた労働問題に取り組み、最低賃金の上昇や労働環境の改善がみられた。対外関係では、カンボジアの人権状況をめぐり欧米諸国と対立が深刻化した一方で、中国とは政治・経済両面において蜜月関係を深めた。」と分析しています。
カンボジアの高度成長の10年間を概観するには最適の資料です。アジア経済研究所のサイトにて無料で公開されていますので、ぜひご覧ください。
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