国際通貨基金(IMF)は、IMF協定第IV条に基づき、毎年加盟国政府と政策協議を行うこととなっています。9月13日から9月17日までオンラインで実施されたIMF調査団とカンボジア政府との協議結果について、9月28日にIMFから発表がありました(なお、詳細なレポートは、通常2ヶ月ほどで発表されます)。
カンボジア経済は、2020年から新型コロナの影響で外需が減少したことに加え、2021年2月からの国内感染の拡大による内需の減少によっても打撃を受けています。2021年のGDP成長率予測については、これまでの4.2%から2.2%に大幅に引き下げました。2022年については5%程度に回復すると見ています。また、新型コロナ以前の高度成長に回復するのは2~3年を要するとしています。2021年の物価上昇率は3%程度で安定的と予測しています。財政赤字は拡大するものの、対GDP比で6%ほどに留まり、対外公的債務も対GDP比36%程度と問題ないレベルに収まると見ています。経常収支も赤字が拡大しますが、外国直接投資等で埋め合わされて、外貨準備は十分なレベルを維持するとしています。
課題としては、まずは新型コロナ対策が重要であり、収束の度合いが経済成長に大きな影響を与えると分析しています。カンボジアの場合は、外需(輸出)は回復傾向にあるものの、主要産業の観光の回復のためにも新型コロナ対策が重要となります。また、財政の観点から、現金支援等の短期的対策と長期的な健全性維持のバランスにも配慮が必要と指摘しています。具体的には、短期的支援から、人材開発、インフラ拡充等の長期的対策に徐々にシフトすることが必要としています。
リスクとしては、大きな打撃を受けている建設・不動産セクターと、同セクターに対する銀行融資の健全性等が指摘されました。IMFでは、中央銀行に対して銀行監督の強化を提言しています。
(写真は発展するプノンペン市内)
IMFの新聞発表(英文です)
https://www.imf.org/en/News/Articles/2021/09/28/pr21276-imf-staff-completes-2021-article-iv-mission-to-cambodia
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カンボジア経済は、2020年から新型コロナの影響で外需が減少したことに加え、2021年2月からの国内感染の拡大による内需の減少によっても打撃を受けています。2021年のGDP成長率予測については、これまでの4.2%から2.2%に大幅に引き下げました。2022年については5%程度に回復すると見ています。また、新型コロナ以前の高度成長に回復するのは2~3年を要するとしています。2021年の物価上昇率は3%程度で安定的と予測しています。財政赤字は拡大するものの、対GDP比で6%ほどに留まり、対外公的債務も対GDP比36%程度と問題ないレベルに収まると見ています。経常収支も赤字が拡大しますが、外国直接投資等で埋め合わされて、外貨準備は十分なレベルを維持するとしています。
課題としては、まずは新型コロナ対策が重要であり、収束の度合いが経済成長に大きな影響を与えると分析しています。カンボジアの場合は、外需(輸出)は回復傾向にあるものの、主要産業の観光の回復のためにも新型コロナ対策が重要となります。また、財政の観点から、現金支援等の短期的対策と長期的な健全性維持のバランスにも配慮が必要と指摘しています。具体的には、短期的支援から、人材開発、インフラ拡充等の長期的対策に徐々にシフトすることが必要としています。
リスクとしては、大きな打撃を受けている建設・不動産セクターと、同セクターに対する銀行融資の健全性等が指摘されました。IMFでは、中央銀行に対して銀行監督の強化を提言しています。
(写真は発展するプノンペン市内)
IMFの新聞発表(英文です)
https://www.imf.org/en/News/Articles/2021/09/28/pr21276-imf-staff-completes-2021-article-iv-mission-to-cambodia
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