11月28日、世界銀行は、「カンボジア貧困アセスメント報告書 更に包括的で耐久性の高いカンボジアを目指して(Poverty Assessment Report for Cambodia, Toward A More Inclusive and Resilient Cambodia)」を発表しました。
カンボジアの貧困率は、2009年の33.8%から2019年には17.8%へと半減しました。しかし、2020年には、新型コロナの影響で上昇に転じ、2.8%ポイントも増加しています。これは、約46万人が貧困に陥ったことを意味しています。
カンボジアは、2009年から2019年まで高度成長と所得の向上を経験しました。構造的な変化を伴う経済成長は、賃金の上昇と生活水準の向上に結び付いています。観光、縫製、建設といった農業以外の所得の向上が貧困削減に寄与したと分析しています。貿易と投資による成長が、製造業やサービス産業といった高賃金で生産性の高い産業への移行をもたらしたとしています。労働者は、低賃金の農業から高賃金の産業への移動が可能となり、所得の向上を実現しました。同時に、生活水準や、基礎的インフラである電気・水道・衛生・保健・教育等へのアクセスも大幅に改善しました。これにより、農村部との都市部の生活水準の格差の縮小も実現しています。
このような大幅な改善があったにもかかわらず、多くの世帯が、貯蓄の少なさや社会的安全網の不備により、いまだに貧困に陥りやすい状況に置かれています。新型コロナの影響により、雇用や所得が失われたとき、貧困削減は困難に直面したとしています。新型コロナや外的ショックからの包括的で耐久性の高い回復を目指すためには、カンボジア政府による対策が重要であると指摘しています。具体的には、ターゲットを絞った現金支援、社会保障の段階的強化、保健・教育セクターへの投資による人材開発、経済成長モデルの多様化、財政の貧困層への再配分効果の強化等が必要と提言しています。
世界銀行の発表(英文です)
https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2022/11/28/pandemic-checks-cambodia-s-progress-on-poverty
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カンボジアの貧困率は、2009年の33.8%から2019年には17.8%へと半減しました。しかし、2020年には、新型コロナの影響で上昇に転じ、2.8%ポイントも増加しています。これは、約46万人が貧困に陥ったことを意味しています。
カンボジアは、2009年から2019年まで高度成長と所得の向上を経験しました。構造的な変化を伴う経済成長は、賃金の上昇と生活水準の向上に結び付いています。観光、縫製、建設といった農業以外の所得の向上が貧困削減に寄与したと分析しています。貿易と投資による成長が、製造業やサービス産業といった高賃金で生産性の高い産業への移行をもたらしたとしています。労働者は、低賃金の農業から高賃金の産業への移動が可能となり、所得の向上を実現しました。同時に、生活水準や、基礎的インフラである電気・水道・衛生・保健・教育等へのアクセスも大幅に改善しました。これにより、農村部との都市部の生活水準の格差の縮小も実現しています。
このような大幅な改善があったにもかかわらず、多くの世帯が、貯蓄の少なさや社会的安全網の不備により、いまだに貧困に陥りやすい状況に置かれています。新型コロナの影響により、雇用や所得が失われたとき、貧困削減は困難に直面したとしています。新型コロナや外的ショックからの包括的で耐久性の高い回復を目指すためには、カンボジア政府による対策が重要であると指摘しています。具体的には、ターゲットを絞った現金支援、社会保障の段階的強化、保健・教育セクターへの投資による人材開発、経済成長モデルの多様化、財政の貧困層への再配分効果の強化等が必要と提言しています。
世界銀行の発表(英文です)
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