カンボジア経済

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ASEAN エネルギー大臣会合 多国間電力貿易を検討へ

2019年09月26日 | 経済
 9月4日、タイ・バンコクで第37回ASEAN エネルギー大臣会合が開催されました。多くの議題が討議されていますが、先ず注目されるのは、ASEAN 電力グリッドにおける国際的電力貿易の拡大です。既に、タイ・マレーシア・ラオスの3カ国による電力統合事業が開始され、第2フェーズでは、300MWにまで規模が拡大されることとなりました。また、ASEAN 多国間電力貿易に関するフィージビリティ調査結果を承認し、報告書で提言された事項につき検討を行い、その結果を来年のエネルギー大臣会合で検討するとしています。
 また、再生可能エネルギーについては、拡大を評価し、一次エネルギー総供給(TPES)に占める再生可能エネルギーの比率を現在の14.3%から2025年までに23%に引き上げるとしています。
 液化天然ガス(LNG)の使用拡大も議題となり、小規模LNGプラントの拡充、地域共通ガス市場の創設等の提言を含む調査結果を歓迎しました。
 カンボジアにとっても、多国間電力貿易は、電力問題解決にとって重要な課題です。また、カンボジアは水力発電の比率は高いものの、今後は太陽光発電の比率向上にも努めていく必要があります。カンボジアでは、LNGの使用は限定的ですが、最近はタンクコンテナでの輸入や小規模でも効率の良い再ガス化技術等が進みつつあり、これを活用したエネルギーの多様化も検討可能となりつつあります。カンボジアは小国ですのでエネルギー問題を検討する際には、ASEAN の枠組みで行うことが規模や効率の観点から望ましいことも多いので、ASEAN エネルギー大臣会合等を通じて効果的な改善努力を継続することが期待されます。

37回ASEAN エネルギー大臣会合の共同発表(英文です)
https://asean.org/storage/2019/09/AMEM37_JMS-Final.pdf



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