カンボジア経済

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プノンペンロジスティクスコンプレックス シンガポール系企業と枠組協定調印

2021年03月09日 | 経済
 3月4日、カンボジア公共事業運輸省は、シンガポールの物流サービス大手YCHグループ及びインフラストラクチャーアジアと、プノンペンロジスティクスコンプレックスに関する枠組協定に調印したと発表しました。この事業は、プノンペン西部サムロン地区にコンテナ輸送を中心としたロジスティクスの拠点(面積98ヘクタール)を建設するものです。これまで、アジア開発銀行(ADB)の支援でフィージビリティ調査を実施してきていました。YCHは、物流施設の設計、開発、運営を実施するとしています。物流施設の開発事業には、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)やシンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングス傘下でプロジェクトファイナンスを手掛けるクリフォード・キャピタル・ホールディングスなどが投融資に関心を寄せているとのことです。
 ロジスティクスコンプレックスの建設予定地は、鉄道北線と南線が分岐する地点で、鉄道北線と南線と道路の環状3号線に囲まれたところです。この場所は、もともと、南線でシアヌークビルから運んできたコンテナを積降するコンテナヤードの予定地でした。しかし土地取得問題等で、計画は塩漬けとなっていました。この場所は、鉄道北線と南線に直結する好立地です。また、最近整備された環状3号線によって、国道4号線及び5号線、6号線と直結しています。今後の環状3号線整備によって、国道3号線、更にはシアヌークビルへの高速道路にもつながることが期待されます。
 現在、鉄道南線のコンテナについては、国道4号線に近いドライポートで南線本線上で貨車から積降が行われています。今後のコンテナ輸送の迅速化のためにもプノンペン側の大型コンテナヤードの整備は不可欠であり、枠組協定を活用して、早期に建設が開始されることが期待されます。
(写真は、建設予定地を走る鉄道北線)



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