8月28日、カンボジア労働・職業訓練省は、外国人の就労を規制する省令第360号を制定・公布しました。この省令で、全てのタイプの車両の運転手(2輪・3輪・自動車・トラック・バス等)、公の場での商品販売(徒歩・屋台等含む)、マッサージ師、理髪・理容・美容師、裁縫サービス(紳士服・婦人服の仕立て等)、車・タイヤの整備工、靴磨き、クメール土産製造、クメール楽器・托鉢鉢・仏像等の製造、金細工師・宝石加工業等について、外国人が自営業(self-employed)を行うことを禁止し、これらの職業については外国人に労働許可証を更新・発給しないとしています。なお、省令案検討時には、企業の人事・総務担当者も含まれるとの情報もありましたが、最終案では外れたものと見られます。
今回の規制の背景は、シアヌークビル等に大量流入している中国人が、カンボジアの貧困層の就業に悪影響を与えているとの批判を抑えることにあるものと見られます。カンボジアの一般の人々の間の反中感情は相当な高まりを見せており、特に、中国の投資等から全く利益を得られていないばかりか、傍若無人な扱いに怒りを覚えている貧困層の反中感情の悪化に対して、政府も対応せざるを得なくなりつつあるものと見られます。
ただ、今回の規制は外国人一般を対象とするものと見られ、自営業についての規制とはしているものの、美容やマッサージ、お土産製造等に関し日本人や日本企業に影響を与える懸念もあります。健全な外国投資企業の経営に影響を与えないことが望まれます。
カンボジア縫製製造業協会(GMAC)の英文仮訳
https://www.gmac-cambodia.org/regulation_pdf_en/1567148178.pdf
ブログ「カンボジア経済」2019年7月23日「外国人就業規制導入へ 美容師も対象に」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/db33cf5eeeb123eda6f2cf4e72fb5b57
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今回の規制の背景は、シアヌークビル等に大量流入している中国人が、カンボジアの貧困層の就業に悪影響を与えているとの批判を抑えることにあるものと見られます。カンボジアの一般の人々の間の反中感情は相当な高まりを見せており、特に、中国の投資等から全く利益を得られていないばかりか、傍若無人な扱いに怒りを覚えている貧困層の反中感情の悪化に対して、政府も対応せざるを得なくなりつつあるものと見られます。
ただ、今回の規制は外国人一般を対象とするものと見られ、自営業についての規制とはしているものの、美容やマッサージ、お土産製造等に関し日本人や日本企業に影響を与える懸念もあります。健全な外国投資企業の経営に影響を与えないことが望まれます。
カンボジア縫製製造業協会(GMAC)の英文仮訳
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