カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

カンボジア 欧州特許庁と協力協定に調印

2019年11月18日 | 経済
 10月31日、カンボジア工業手工芸省のチャムプラシット上級大臣が率いる代表団が、ドイツ・ミュンヘンの欧州特許庁(European Patent Office)本部を訪問し、キャンピノス長官他と面談しました。欧州特許庁とカンボジア政府との間で締結された協定(2018年3月1日発効)により、カンボジアは、アジアで初めての欧州の特許の拡張国(Validation States)となり、カンボジア国内においても欧州特許庁が認めている特許は保護されています。
 会談で、キャンピノス長官は、カンボジアは国際的な特許システムにしっかりと組み入れられた国となっていると評価しました。チャムプラシット大臣は、欧州特許庁との協定は、外国投資を誘致するのに重要なものとの認識を示しました。
 また、カンボジア政府と欧州特許庁間の協力協定が調印されました。この協定では、特許の監理と、知的財産権・特許の文化を浸透させていくために、工業手工芸省の職員の能力強化を図るとしています。そのために、欧州特許庁からの専門家の派遣や関係者向けのワークショップの開催等を実施するとしています。
 特許や知的財産権の保護は、外国からの投資や貿易を促進するためには欠かせないソフト・インフラであり、カンボジアが各国との協定等を通じて、しっかりとした対応を進めていくことが期待されます。
(写真は、欧州特許庁の新聞発表より)

欧州特許庁の新聞発表
https://www.epo.org/news-issues/news/2019/20191105a.html


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ルーフトップでおしゃれなフレンチ Au Marche

2019年11月17日 | 経済
 プノンペン北部、オールドマーケット(プサー・チャ)近くに移転したフレンチ「Au Marche」です。スタイリッシュなホテルだった旧La Maison d’Ambleの5階(日本風には6階)にあります。元はバーの「The 5th Element」だったところです。
 完全にオープンな造りで、非常に開放的な雰囲気です。周囲の建物よりちょっとだけ高いところにあるので、プノンペンを一望できますし、空の広さを感じさせてくれる場所です。プノンペンに次々と建設されている高層ビルを眺めながら、風に吹かれるのも良いものです。ルーフトップとは言っていますが、屋根もあり、雨に降られても大丈夫です。メニューは、数は多くありませんが、センスが感じられます。お客さんは、フランス系の方が多いようでした。お薦めです。ぜひ一度お試しください。

Au Marche
https://web.facebook.com/aumarcherestaurant/

プノンペンの夜景が楽しめます。


お店は開放的な感じでリラックスできます。



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水祭り2019

2019年11月16日 | 社会・風土
 11月10日から13日までは「水祭り」の4連休です。プチュンバン(お盆)とは逆で、地方からたくさんの人たちがプノンペンに集まります。2010年の水祭りの最終日の晩に将棋倒し事故で300名以上が死亡したことや、シアヌーク前国王陛下御逝去等も重なって、2011年から3年間はイベントが行われませんでした。2014年は4年ぶりに様々なイベントが行われましたが、2015年は干ばつの影響で、プノンペンではまたボートレースは中止となりました。しかし、2016年、2017年、2018年とボートレースが開催され再び活況を示しています。
 今年も、伝統のボートレースが大々的に行われて、多くの観客を集めました。ボートは細長いもので、座って漕ぐタイプや、立って漕ぐタイプ等があります。この時期のトンレサップ川は、結構速い流れで、ボートは気持ち良いスピードで進んでいました。
 リバーサイドには、出店や物売りが集まり、楽しい雰囲気です。芝生にゴザを敷いて楽しむグループや家族連れも見られます。王宮前には、外国人観光客が無料で入れる特別席も設けられていました。夜になるとリバーサイドは多くの人出で、華やかなエレクトリカル船や花火、王宮のライトアップ等で盛り上がりました。

今年はトンレサップ川の水位が低く、堤防の下まで人で埋まりました。


花火とエレクトリカル船団の水上パレードです。盛り上がります。


エレクトリカル船は、政府の各省が出しています。こちらは経済財政省です。



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第11回日本・メコン地域諸国首脳会議

2019年11月15日 | 経済
 11月4日、タイ・バンコクにおいて第11回日本・メコン地域諸国首脳会議(日メコン首脳会議)が開催されました。会議には、安倍晋三内閣総理大臣(共同議長)、プラユット・ジャンオーチャー・タイ王国首相(共同議長)、フン・セン首相、トンルン・シースリット・ラオス人民民主共和国首相、アウン・サン・スー・チー・ミャンマー国家最高顧問兼外務大臣、グエン・スアン・フック・ベトナム社会主義共和国首相が参加しました。
 会議では、昨年の首脳会議で採択された「東京戦略2018」の下での日メコン協力をレビューし、今後の日メコン協力の方針について議論されました。また、「2030年に向けた日メコンSDGsイニシアティブ」が採択されました。その目標は「メコン地域の潜在力を最適な形で引き出す」ことにあり、国際スタンダードに則った質の高いインフラ投資も活用しながら、環境・都市問題、持続可能な天然資源の管理・利用、包摂的成長の3つの分野を優先分野として取り組むものです。各分野での取組を通じ、地域と社会の強靱性を高め、地域の成長力を維持・強化し、社会の発展を一人一人の人生の「豊かさ」につなげていくとしています。
 この他、南シナ海情勢や北朝鮮問題についても討議され、特に安倍総理大臣から拉致問題の早期解決に向け改めて理解と協力を求め、各国首脳の支持を得たとのことです。
 なお、同日に開催された第22回日ASEAN首脳会議では、安倍首相は、「対ASEAN海外投融資イニシアティブ」を立ち上げ、ASEAN地域を中心に、質の高いインフラ、金融アクセス・女性等支援、グリーン投資の分野について、民間を含む資金の動員を目指し、今後JICAの出資・融資を倍増させていく用意があると述べています。
(写真は、首相官邸ホームページより)

外務省の新聞発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/page4_005439.html
https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/rp/page4_005435.html



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JETROレポート 日本ASEAN包括的経済連携協定改正で商機拡大

2019年11月14日 | 経済
 11月1日、日本貿易振興機構(JETRO)は、「日本ASEAN包括的経済連携(AJCEP)協定改正で商機拡大 サービス貿易・投資のさらなる自由化を達成」と題するレポートを発表しました。レポートでは、「日本は2019年2月27日に東京で、ASEAN各国はカンボジアのシェムリアップで3月2日に、日本ASEAN包括的経済連携(AJCEP)協定の改正議定書に署名した。改正前はモノの貿易自由化を中心に、日本とASEANの経済関係緊密化が進んでいた。これまでの物品貿易に加えて、改正後はサービス貿易や自然人の移動、投資に関する自由化規定が現行協定に追加される。これによって、これまで以上の幅広い分野で日ASEANのビジネス関係が深化することが期待される。」としています。
 モノの貿易における日本企業の利用状況をみると、日本からASEANに輸出するに当たり、AJCEPを利用する場合は日本での原産地証明書発給が必要ですが、その件数は2018年度で1万8410件と、利用が本格化した2009年度の2832件から6.5倍に増加しています。
 2019年2~3月に日本とASEANが署名した改正内容をみると、これまでのAJCEPはサービス貿易章、投資章がそれぞれ1カ条にとどまっていた中、改正後の協定はサービス貿易章26カ条、投資章6カ条、電気通信サービス付属書18カ条、自然人の移動章10カ条、投資章23カ条が新たに追加されました。レポートでは、「特に、本改正によって、日本はカンボジア、ラオス、ミャンマーの3カ国とは初めて広範なサービス、投資の自由化を含むFTAを締結したことになる。」と評価しています。

JETROのサイト
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2019/8aa90656ba815821.html



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カールスバーグ アンコールビールを完全子会社化

2019年11月13日 | 経済
 10月31日、ビール大手のカールスバーグは、アンコールビール等を製造するカムブリュー社(Cambrew)の株式を100%取得して完全子会社化したと発表しました。カールスバーグは、2005年にカムブリュー社の株式の50%を取得した後、2018年8月に出資比率を50%から75%に引き上げており、今般は残り25%を取得したものです。カムブリュー社は、カンボジア最大のビール会社で、シアヌークビル州に工場を持ち、「アンコールビール」等を生産しています。「ツボルグ」「ギネス」「アサヒ」「ペプシ」などの受託生産も請け負っているとのことです。
 カールスバーグのセースト・ハートCEOは、「今回の合意は、長期的な成長機会が期待できるアジアのビール市場における我々のビジネスの成長という戦略的プライオリティに沿ったものです。」と述べています。
 カムブリュー社は、1960年代に国営ビール工場として、フランスの技術支援を受けて設立されたものです。内戦で破壊されてしまいましたが、1992年にマレーシア系企業の支援を受けて再開していました。カンボジアのビール業界は競争が激しいものの、成長を続けている模様であり、カールスバーグの取り組みにより、更なる発展が期待されます。
(写真は、新聞発表より)

カールスバーグの新聞発表(英文です)
https://www.carlsberggroup.com/newsroom/carlsberg-signs-agreement-to-acquire-the-remaining-25-of-cambrew-in-cambodia/



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アジア開発銀行 カンボジアの地方上水道整備を支援

2019年11月12日 | 経済
 10月30日、アジア開発銀行(ADB)は、カンボジア経済財政省のオウン・ポン・モニロット大臣と総額8900万ドル(約97億円)の借款契約に調印しました。対象となるのは、第3次地方上水道及び衛生セクター開発プログラム(Third Rural Water Supply and Sanitation Services Sector Development Program:4900万ドル)と包括的金融セクター開発プログラム(Inclusive Financial Sector Development Program:4000万ドル)です。
 第3次地方上水道及び衛生セクター開発プログラムでは、2500か所の上水道及び衛生施設を建設することによって40万人以上に裨益する計画です。また、包括的金融セクター開発プログラムでは、金融包摂と持続的開発を促進するために効率的・安定的な金融セクターの開発を支援します。特に、地方の貧困層や中小企業の金融アクセス改善を図るとしています。
 アジア開発銀行等の支援を受けて、カンボジア政府が様々な開発に向けた地道な努力を継続することが期待されます。

アジア開発銀行の新聞発表(英文です)
https://www.adb.org/news/adb-cambodia-sign-deals-improve-water-supply-financial-sector-development



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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2019年11月11日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、または右側のブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
http://archive.mag2.com/0001154670/index.html


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ひったくりに注意を 日本大使館が注意喚起

2019年11月11日 | 経済
 10月24日、在カンボジア日本大使館は、「犯罪統計(ひったくり)」を発表しました。発表では、「カンボジアにおいて日本人が最も多く遭遇している犯罪被害は「ひったくり」です。」として注意を呼び掛けています。2018年に大使館に報告のあったひったくり被害の件数は、1年間に35件でしたが、2019年は、1月から9月にかけての9か月間だけで40件に達しており、5割の増加となっています。昨年と比べ、在留邦人の方の被害が増えています。また、今年の1月から9月の期間では、昼食時と夕食時の時間帯に発生が集中しています。在留邦人の被害が増加したため、昼食と夕食の時間帯に被害がより集中する傾向となっており、その時間帯にひったくり犯が活動を活発化させている可能性もあるとのことです。ひったくり犯の交通手段は、バイク、特に二人乗りバイクが大半を占めています。被害を受けた時は、トゥクトゥク乗車時が約4割、徒歩時が約6割です。
 大使館では、犯罪事例と対策についてもサイトに掲載しており、「徒歩やトゥクトゥクで移動するときにはできるだけ荷物を持たない、携帯電話や財布は、屋外で外に出さない、周囲に常に警戒を」と呼び掛けています。くれぐれもご注意ください。

犯罪統計(ひったくり)
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000001.html

犯罪被害事例と対策
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000090.html#snatch



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和牛のステーキ HIKARU Restaurant

2019年11月10日 | 経済
 プノンペン中心部に開店した和牛ステーキのレストラン「HIKARU Restaurant」です。日本の方の経営です。内装はシックな感じです。メニューは、和牛のステーキを中心として、バラエティ豊かです。今回、ステーキは和牛のシャトーブリアン(100グラム88ドル!)とランプ(100グラム32ドル)を頼んでみました。とても美味しかったです。ランプの方が油が少ないので、こちらも人気だそうです。その他、和牛の赤ワイン煮込み(16ドル)、和牛すし(24ドル)等も楽しめました。お客さんは日本の方が多いようです。お値段はプノンペンでは最高級です。プノンペンで和牛を楽しみたい方にはお勧めです。

HIKARU Restaurant
https://web.facebook.com/HikaruPP/

手前がランプ、奥がシャトーブリアンです。素晴らしく美味しいです。


和牛の赤ワイン煮込み。いい感じです。


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カンボジアでオペラ蝶々夫人

2019年11月09日 | 生活環境
 11月1日~3日、プノンペンのイオンにてNPO法人日本カンボジア文化振興会(JCPAA)主催で、エレクトーンオペラ「蝶々夫人」の公演がありました。
 「蝶々夫人」は、長崎を舞台にしたプッチーニ作曲によるイタリアオペラで、アメリカ海軍のピンカートンの妻となった日本人の娘、蝶々さんの物語です。小川里美さんが主役の蝶々さんを演じました。また、カンボジアのようなホールもオーケストラも十分に整わない環境で、機動力の高いエレクトーンが重厚なフルオーケストラのサウンドを実現する「エレクトーンオペラ」というスタイルで行われました。奏者の清水のりこさんはエレクトーンを製造販売しているヤマハ社が、「オーケストラサウンドを再現させたら唯一無二の存在」と認める巨匠とのことです。
 カンボジアでも素晴らしいオペラが楽しめるようになったことは大変喜ばしいことです。今回の公演に当たっては、クラウドファンディングによる支援も集まったとのことです。関係者の方々のご苦労は大変なものがあるとは思いますが、是非継続的に公演を実施していただければと思っています。

オペラ「蝶々夫人」 クラウドファンディングのサイト(ファンディングは終了しています)
https://readyfor.jp/projects/jcpaa2019


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カンボジアはマネーロンダリングに脆弱 引き続きグレー・リスト

2019年11月08日 | 経済
 マネーロンダリングに関する金融活動作業部会(Financial Action Task Force on Money Laundering: FATF)は、10月16日~18日にパリで総会を開催し、カンボジアを引き続き「戦略的欠陥はあるもののFATFと対応策を策定済の国」に分類したと発表しました。この分類は、一般に「グレー・リスト」と呼ばれており、他には、パキスタン、モンゴル、アイスランド等が含まれており、合計12カ国です。カンボジアは、2015年に一度この分類から外れましたが、マネーロンダリング及びテロ資金対策の新基準に基づいた評価で、2019年2月に再びグレー・リスト入りすることとなり、今回もグレー・リストから抜け出せませんでした。なお、この下に「ブラック・リスト」があり、イランと北朝鮮が含まれています。
 FATFはカンボジアに対し、不動産取引・カジノに対する監視強化、金融機関・送金機関に対する監視強化、技術的欠陥に対処するためのマネーロンダリング・テロ資金対策法の改正、マネーロンダリング監視のための体制強化、マネーロンダリングの取締り件数・訴追件数の目に見える増加、国連制裁措置を実施するための法規制・体制強化等を求め、カンボジアはその実施を進めていますが、さらに努力を継続する必要があるとしています。
 マネーロンダリングやテロ資金の技術は、日進月歩で進化しています。また、カンボジアでは、中国からの投資も盛んですが、その資金には様々なものが含まれていると言われます。また、カンボジアと北朝鮮は、長く友好関係にあり、プノンペンには北朝鮮の大使館や北朝鮮レストランも存在しています。カンボジア経済は高度にドル化しているため、ほとんどの取引がドルで行われ、市中にはドル現金が一般に流通していることもマネーロンダリングを行う側にとっては目をつけやすいところと見られます。FATFと協力しつつ、各種対策を順次進めていく必要性は高いものと見られます。

FATFの発表(英文です)
https://www.fatf-gafi.org/publications/fatfgeneral/documents/outcomes-plenary-october-2019.html




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石油陸上鉱区 探査進む

2019年11月07日 | 経済
 10月8日、カナダのアンコール・リソーシズ(旧アンコール・ゴールド)は、陸上油田・ガス田第Ⅷ鉱区の探査で有望な調査結果が出たと発表しました。第Ⅷ鉱区は、カンポット州等を含む7300平方キロメートルに及びます。調査結果によれば、地表21か所で「油徴(石油の染み出し)」を確認し、サンプルを採取したとのことです。同社では、原油の採掘が事業化できる可能性が高まったとして、探査活動の進行を早める考えを示しています。このため、第Ⅷ鉱区に関するデータの収集、作業コストや採掘認可手数料等に充てるため、同社は、最近株式売却などを通じて100万ドル(約1億800万円)を調達しています。
 カンボジアでは、現在海上鉱区で、シンガポール系のクリスエナジーが石油の商業生産を目指しています。これに続いて陸上でも石油の採掘が進めば、石油製品を全量輸入に頼っているカンボジアとしては、大変大きな利益を得られるものと期待されます。
(地図は、新聞発表より)

アンコール・リソーシズの新聞発表(英文です)
http://www.angkorgold.ca/multiple-oil-seeps-documented-on-angkors-new-block-viii-license/



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2020年の課税最低限 325ドルに引き上げへ

2019年11月06日 | 経済
 2020年1月1日からの税制改正で、課税最低限引上げが実施される見込みです。10月25日にフン・セン首相は、給与税の課税最低限をこれまでの120万リエル(約300ドル:約3万2700円)から130万リエル(約325ドル:約3万5400円)に引き上げると発言しました。
 課税最低限は、来年度予算を定める財政法に含まれていますので、今後、国会審議を経て最終決定される見込みです。2020年1月1日からの最低賃金については、労働諮問委員会での討議を経て、今年の182ドル/月から4.4%増の190ドル/月で決着しています。諸手当、残業を含めると現行の課税最低限を超える例が増えると見られるため、その引上げが必要となったものです。課税最低限は、2015年1月1日にそれまでの50万リエル(約125ドル:約1万4000円)から80万リエル(約200ドル:約2万2400円)に引き上げられ、さらに2017年1月1日から100万リエル(約250ドル:約2万8000円)、2018年1月1日から120万リエル(約300ドル:約3万2700円)に引き上げられていました。
 なお、5%税率が適用される上限も前々回の課税最低限改正の際は引き上げられていますので、こちらも改定される可能性があります。現在の給与税の税率は、120万リエル(約300ドル)以下はゼロ、120万1リエル~150万リエル(約375ドル)5%、150万1リエル~850万リエル(約2215ドル)10%、850万1リエル~1250万リエル(約3125ドル)15%、1250万1リエル以上20%となっています。
 フン・セン政権では、農民や貧困労働者層からは税金を徴収しないとの原則が貫かれており、今回の課税最低限の引き上げも最低賃金の引き上げに沿ったもので妥当なものと見られます。


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アジア開発銀行 パートナーシップ戦略2019-2023

2019年11月05日 | 経済
 10月25日、アジア開発銀行(ADB)は、カンボジアに関する5カ年戦略である「国別パートナーシップ戦略 2019-2023」を承認しました。その目的は、人材、天然資源、インフラ、技術等への戦略的投資を促進する強力な組織を通じて、長期的にカンボジアの競争力向上を支援し、包括的開発を確かなものとしていくことにあります。戦略には、4つの柱があります。競争力と経済多様化の促進、人材と生涯教育の強化、グリーン・持続可能・包括的な開発の促進、ガバナンスの改善です。アジア開発銀行では、これらの優先課題に対して、政策提言の提供、改革支援、社会・環境セーフガードを含む組織強化、官・民の資金・専門知識の仲介、男女平等の促進等を通じて対処していくとしています。
 戦略では、開発の現状、戦略の枠組み(以前の戦略の教訓、国家開発戦略、開発パートナーの役割、アジア開発銀行の戦略目標と実施プライオリティ、知識的支援のプライオリティ)、戦略の実施(財源の概要、実施のプライオリティ、結果のモニタリング、リスク)等について説明されています。
 アジア開発銀行では、この戦略実施のための財源として、譲許的通常資本財源融資14億5100万ドル(約1580億円)を準備するほか、災害リスク削減融資(7500万ドル)、技術援助(毎年4800万ドル)を活用するとしています。
 アジア開発銀行が、カンボジアの開発に果たす役割は大きいものがあり、この戦略に沿って支援が継続されることが期待されます。

アジア開発銀行のサイト(英文です)
https://www.adb.org/documents/cambodia-country-partnership-strategy-2019-2023



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