12月13日、世界銀行は「カンボジア経済アップデート2024年12月:回復から耐久力へ 観光と貿易を成長のエンジンに」を発表しました。
カンボジアの成長率予測については、2020年のマイナス3.6%から、2021年3.1%、2022年5.1%、2023年5.0%、2024年5.3%(前回6月予測5.8%)、2025年5.5%(同6.1%)、2026年5.5%(同6.4%)へ回復すると予測しています。高成長は、縫製品等の輸出回復や、観光の回復に支えられているとしています。他方、不動産は厳しい状況が続いており、貸付の伸び悩みや不良債権の増加にも繋がっていると懸念を示しています。
物価上昇率は、2023年2.1%、2024年2.2%(同2.8%)、2025年2.2%(同2.7%)、2026年2.2%(同3.0%)と予測しています。ロシアのウクライナ侵攻等で2021年6月に対前年同月比7.8%まで上昇した物価上昇率は、2024年8月には0.3%と15年ぶりの低水準にまで落ち着いてきています。
対外収支は、輸出も健闘していることから、経常収支(対GDP比)は、それまでの赤字から2023年に1.3%の黒字に転換しました。しかし、再度赤字に転ずる見込みで、2024年1.0%、2025年1.5%、2026年1.8%と小幅な赤字が続くと予測しています。財政については、新型コロナ対策で歳出が増加したことから、赤字(対GDP比)は、2021年5.1%にまで上昇しましたが、2024年3.0%、2025年3.3%、2026年3.2%へと落ち着いてくると予測しています。
カンボジア経済の重要なリスクとして、不動産不況とそれに伴う不良債権の増加等による金融への影響を指摘しています。また、貿易依存度が高いことから、中国経済の低迷や保護主義の台頭にも留意が必要としています。対応する政策としては、財政の改善、銀行監督の強化、ビジネス環境の改善を提言しています。
なお、「労働生産性に関連する構造的ビジネス障壁」と題する調査報告も含まれています。
世界銀行の発表(英文です)
https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2024/12/13/new-world-bank-report-recommends-reforms-to-shore-up-growth-in-cambodia
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カンボジアの成長率予測については、2020年のマイナス3.6%から、2021年3.1%、2022年5.1%、2023年5.0%、2024年5.3%(前回6月予測5.8%)、2025年5.5%(同6.1%)、2026年5.5%(同6.4%)へ回復すると予測しています。高成長は、縫製品等の輸出回復や、観光の回復に支えられているとしています。他方、不動産は厳しい状況が続いており、貸付の伸び悩みや不良債権の増加にも繋がっていると懸念を示しています。
物価上昇率は、2023年2.1%、2024年2.2%(同2.8%)、2025年2.2%(同2.7%)、2026年2.2%(同3.0%)と予測しています。ロシアのウクライナ侵攻等で2021年6月に対前年同月比7.8%まで上昇した物価上昇率は、2024年8月には0.3%と15年ぶりの低水準にまで落ち着いてきています。
対外収支は、輸出も健闘していることから、経常収支(対GDP比)は、それまでの赤字から2023年に1.3%の黒字に転換しました。しかし、再度赤字に転ずる見込みで、2024年1.0%、2025年1.5%、2026年1.8%と小幅な赤字が続くと予測しています。財政については、新型コロナ対策で歳出が増加したことから、赤字(対GDP比)は、2021年5.1%にまで上昇しましたが、2024年3.0%、2025年3.3%、2026年3.2%へと落ち着いてくると予測しています。
カンボジア経済の重要なリスクとして、不動産不況とそれに伴う不良債権の増加等による金融への影響を指摘しています。また、貿易依存度が高いことから、中国経済の低迷や保護主義の台頭にも留意が必要としています。対応する政策としては、財政の改善、銀行監督の強化、ビジネス環境の改善を提言しています。
なお、「労働生産性に関連する構造的ビジネス障壁」と題する調査報告も含まれています。
世界銀行の発表(英文です)
https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2024/12/13/new-world-bank-report-recommends-reforms-to-shore-up-growth-in-cambodia
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