英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『将棋世界3月号』(5月号が発売中ですが)プレイバック2008

2009-04-07 21:20:57 | 将棋
 去年もそうでしたが、今年の3月号も素晴らしいです。

 この号は『竜王戦特集』と『プレイバック2008』に尽きますね。素晴らしい。王将戦第一局、羽生王将×深浦王位もありましたが、やはり、霞んでしまっています。

 あまり触れたくはないのですが、竜王戦特集は第七局を中心にシリーズ回顧、渡辺竜王物語㊤(小暮克洋氏)、『「機会の窓」を活かした若き竜王』(梅田望夫氏)など、世紀の一戦を詳細に多角的に分析、論述している。
 第七局については、渡辺竜王の自戦解説(インタビュー形式)と観戦記と同時解説。両面からの解説、特に渡辺竜王の正直な感想は、激闘の中の心理が垣間見れてよかったし、形勢判断がきちんとされていたのも有り難かったです。
 欲を言えば、その分、焦点が拡散されてしまった感もなくはない。渡辺竜王が寄せを誤り、羽生名人の詰めろ逃れの詰めろの▲6六角が放たれた辺りからは、もう少し詳細に、ギリギリの勝負の空気を伝えて欲しかったです。

 『プレイバック2008』
 昨年の『プレイバック2007』の時も、名局や熱闘がひしめき合っていて、すごい年でしたが(来年はこれほどにならないだろうと思った)、今年も去年に勝ると劣らない年でした。

 個人的にベスト5を挙げさせていただきます。

5位 棋聖戦第五局 佐藤棋聖×羽生名人

 佐藤棋聖の▲5六角(飛車銀両取り)を放置して、佐藤の居飛車穴熊の急所を突く△8六歩。以下、8三の銀と8四の桂を取らせる間(玉付近の駒なので、相当大きいはずなのに)に、一気に佐藤棋聖の意飛車穴熊を解体してしまった。


4位 竜王戦第一局 羽生名人×渡辺竜王

 渡辺竜王のみならず、棋界の常識を覆した羽生名人の大局観。芸術の都で芸術的勝利を上げた羽生名人の名局。


3位 棋王戦第一局 羽生王座・王将×佐藤棋王・棋聖

 作品的に表現すれば「傑作」。奇手妙手を散りばめ、しかも、延々と続く秒読み。将棋の面白さを堪能させられる名局。


2位 竜王戦第七局 羽生名人×渡辺竜王

 渡辺竜王の新手に対し、羽生名人も強気の強襲。ギリギリの応酬の中、羽生名人がリードを保つが、渡辺竜王も必死に追走。
 息切れした羽生名人が誤り渡辺竜王の勝勢に。しかし、渡辺竜王に緩手が出、詰めろ逃れの詰めろが炸裂、羽生名人が栄冠に手が掛かる。
 が、渡辺竜王も前年度の佐藤戦を彷彿させるような勝負手を放つ!しびれる最終盤、将棋の神様も唸る激闘。


1位 名人戦第三局 森内名人×羽生二冠

 棋史に残る大逆転。
 終盤の森内名人の落手にスポットが当てられるが、私は絶望的な局面での、異様な執念を感じさせる羽生二冠の指し手に感動!
 見落としに気づいた時の森内名人のぴくっとした痙攣も印象的だが、逆転した後の羽生二冠の指し回しも凄かった。これがあるからこそ、棋史に残る大逆転と成り得た。この後、きっちり締めなかったら、棋史に残る泥仕合に過ぎなかった。
コメント (2)
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『天地人』 第14回

2009-04-07 16:44:32 | ドラマ・映画
 第11回の冒頭で、
「兵糧が尽きかけています」
 いきなりの惣右衛門の言葉です。

 あんたが「本丸を押さえて、資金を確保するのが肝心」と進言したんだろう。
兵糧が尽きて危機に陥るって、資金が一番ではなかったの?資金を確保したのに、この有様は、どういうこと?
 しかも、兵糧管理は、あんたの仕事だろう!。


 と、切れたわけですが、何とか、気を取り直し第12、13回を見て、
第14回です………


 で、また、惣右衛門がやってくれました。


 以下は、私がお世話になっているくうふうさんのブログの記事です。
 私の気持ちをピタリそのまんま、代弁してくださっています。
 許可をいただき、そのまま、引用させていただきました。 
『見取り八段・実0段』 【天地人】第十四回
 
  ===============================

罪を感じているからじゃ。

この戦を起こしたのは自分だと思うておる。

春日山に乗り込んだとき、殿のお赦しを得ておらんかった。
自分の身を捨てて乗り込んだのじゃ。

その責めを負うておる。

自分の命も捨てる覚悟なのじゃ。
全ては殿のため。

解ってくれ。



武田に金を持ち込む事で、同盟を作ろうとする兼続に、
幼い頃から共に過ごした上田衆の若者達も眉をひそめる。


武士らしく、誇りを守って死のう。


と言う上田衆の面々に


今、死ぬ事は犬死にだ


と言い切る兼続。



父・惣右衛門は上田衆に、

兼続はこの戦の切っ掛けになってしまった自分の行いを
何とか回収しようと努力しているのだ、

と頭を下げる。


やがて、景勝も越後を守るために、今は武田に金を差し出しても
勝ち残ろう、と決心する。


////////////////////////////
    



え~~~っっっっ。。。と思ってしまった。。。。。。



兼続は春日山に独断で行ったから、この戦が起きてしまった

と、その事を悔いて、何とか殿を助けようとしているのじゃ。

全ては殿のためなのじゃ。

解ってやってくれ。




って。。。。。。



あの時、兼続に。。。春日山に行けと言ったのは


あんたじゃん!!


つまり、今、こうなっているのは、あんたのせいじゃん。。。


仙桃院もさ~。。。

華姫に「誰がそんな事企んをだのか?」

と聞かれて、何故すぐに「自分だ」と言わん


泥は全部自分がかぶると言ったじゃん~


このドラマの登場人物に「義」なんかない。。。



お船は

直江家の者である私が行かなくてはならないのです。


って、景勝に進言でもしに行くのかと思ったら、

兼続を励ましに行っただけ~~


景勝は、兼続の操り人形のようだし。。。

座り込めば言う事聞いて貰える国なんて。。。

合議の必要がないじゃないか

  ================================

 全くの同感の3乗!
 でも、少しだけ、私の気持ちも言わせてね。

 父・惣右衛門……まさに、「あんたのせいじゃん!」です。
 しかも、上田衆を説得させる理由が「殿のため」ですと!

 確かに、兼続は景勝のため一生を捧げる覚悟ですが、
その根底は「越後を、越後の民を守るため」だったのではないでしょうか?
「越後を北条に渡してはいけない」だったはずです。
そのために、戦に負けてはいけない、宿敵武田と手を組んででも。

 その辺りをはっきりさせておかないと、上田衆は「殿のため」、兼続は「越後(民)のため」(もちろん「殿のため」という思いもある)という目的なので、今後、また、行き違いが生じるのではないでしょうか。


 仙桃院も仙桃院です。
 わざわざ、華姫に誤解させるような言い回し、できれば、華姫に「私が悪い」と言いたくなかったのでしょうか?それとも、今後の華姫の行動の伏線?

 お船の行動も、意味不明です。おっしゃるとおりです。
 なぜ、兼続のところへ行く?よほど、二人を絡ませたいのでしょうね。


 初音も出てくるな!


 今回、なんだか、今までの総集編(おさらい)をしたかったのかもしれません。
 いろいろな人の思いを絡ませて、回りくどい言い回しをさせているような気がします。


 ついでに言わせてもらうと、武田勝頼も格好悪いぞ。
 和睦に納得していなかったのか、高坂弾正が勝手に和睦しただけだったのか、分かりませんが、重臣が結んだ和睦を、無断で反故にしていいの?
 兼続の口車に乗せられ、黄金に目がくらみ、和睦。しかも、妹まで差し出すとは。
 「その黄金に値する心意気に感じ入った。その志だけ受け取っておく」とか言って、黄金は返せよ!
コメント (4)
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