英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

将棋雑感 女流名人位リーグその後

2010-10-17 20:58:42 | 将棋
 10月8日に『将棋雑感 女流名人位戦』を書きましたが、その後の情報です。
 番号をつけるとしたら「その2」ですが、「その5(その後)」です……

 A級は10月8日以降、(○囲み数字はリーグ順位)
○甲斐女流二冠④(3勝3敗)-岩根女流二段③(2勝4敗)●
○早水女流二段⑦(3勝3敗)-北尾女流初段⑩(2勝4敗)●
が行われた。
 現状は
①清水女流王将 7勝0敗 挑戦権獲得
②千葉女流三段 休場
③岩根女流二段 2勝4敗
④甲斐女流二冠 3勝3敗
⑤斎田女流四段 3勝3敗
⑥本田女流二段 2勝4敗
⑦早水女流二段 3勝3敗
⑧石橋女流四段 2勝5敗
⑨上田女流二段 4勝2敗
⑩北尾女流初段 2勝4敗
(降級3名)
 石橋、北尾、本田、岩根の順に危ない。
 8日の記事で、石橋女流四段の残留はほぼ絶望的で、残留確率は1%に満たないと書いた。
 8日以降の2局は、降級候補同士の勝負だったので、石橋女流の残留確率はあまり変わらない気がしたが、リーグ順位最下位の北尾女流が敗れたのと、残っている対戦カードの関係で、若干残留確率は上がったようだ。
 残留争い同士の勝負が消化されたので、やや降級候補が絞られた。特に、石橋女流残留に限っては、考えやすくなった。
 石橋女流は残り1局なので、最終局に勝っても3勝どまり。同星の場合は順位が優先されるので、現在石橋女流より上位(7位以上)で3勝を挙げている女流棋士を上回ることはできない。つまり、石橋女流を下回る可能性があるのは、岩根女流と本田女流と北尾女流のみで、岩根、本田は2連敗が条件、北尾は1勝1敗以下が条件だ。
 さて、この3棋士の残りの対戦カードは
 岩根-早水  岩根-北尾
 本田-石橋  本田-早水
 北尾-斎田  北尾-岩根
岩根女流、本田女流は連敗が条件なので
●岩根-早水○ ●岩根-北尾○
●本田-石橋○ ●本田-早水○
北尾女流は岩根の連敗条件により最終局の白星は決定、北尾も1敗以上が条件なので斎田戦は黒星でなければならない。ということで、
●北尾-斎田○ ○北尾-岩根●
 ということで、石橋女流残留にかかわる対局の星の配分は上記のみしか許されない。
 つまり、石橋女流の残留確率は勝ち負けを5割と仮定すれば
1÷(2の5乗)=0.0135となります。約1%です。

(1÷(2の6乗)とならないのは岩根-北尾と北尾-岩根戦が重複しているため)

 石橋女流は非常に厳しい状況ですが、次のカードで、石橋女流にとっての最終局の本田戦に勝って、岩根、北尾の両者が敗れれば、最終日を1÷(2の2乗)=25%の残留確率で迎えることができます。

 他の残留争いは、4勝挙げれば、ほぼ助かると思われ(下位の4勝は降級の可能性もあるが)、石橋以外は4勝の余地があり、混沌とした状態。上位は3勝でも助かる可能性があり、次局が終わらないと、全く分からない。


 B級は、前記事(8日)以降、
●中井女流6段①(6勝1敗)-竹部女流三段⑥(4勝3敗)○
●貞升女流1級④(3勝4敗)-中村女流二段⑥(5勝2敗)○
●室田女流初段⑤(4勝3敗)-長沢女流四段⑥(3勝4敗)○
が行われた。
 その結果、
①中井女流六段 6勝1敗 昇級決定
②矢内女流四段 5勝1敗
③井道女流初段 1勝5敗
④貞升女流二冠 3勝4敗
⑤室田女流初段 4勝3敗
⑥蛸島女流五段 2勝4敗
⑥長沢女流二段 3勝4敗
⑥竹部女流三段 4勝3敗
⑥山田女流二段 0勝6敗
⑥中村女流二段 5勝2敗
(昇級3名、降級5名)
 中井女流は敗れたが、中井女流を上回る可能性のあった室田女流も敗れたため、中井女流を上回る可能性があるのは矢内女流、中村女流のみとなり昇級が決定した。(同星は順位優先)
 矢内も残り1勝でよい状況。残り1名は中村女流が有利であるが、まだまだ逆転の余地はある。室田女流だけでなく、竹部、貞升、長沢、さらに2勝4敗の蛸島女流にも可能性が残されている。
コメント
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