英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

王将戦 棋王戦 女流名人位戦

2010-11-19 17:43:25 | 将棋
★王将戦挑戦者決定リーグ
1羽生名人2勝3敗(深浦)
2佐藤九段3勝1敗(深浦、豊島)
3深浦九段2勝2敗(佐藤、羽生)
4森内九段0勝4敗(三浦、渡辺)
5渡辺竜王3勝2敗(森内)
5三浦八段2勝2敗(豊島、森内)
5豊島五段3勝1敗(三浦、佐藤)
  予選上がりの3者は同順位の5位、
  カッコ内は残り相手

 渡辺竜王が今一番負けたくない相手である羽生名人を破り3勝1敗と星を伸ばしましたが、佐藤九段との1敗同士の決戦に敗れ後退。確か、同率の場合は順位優先の2者決定戦(3番手以降は頭ハネ)なので、挑戦は難しくなったと言っていいでしょう(順位上位の佐藤、深浦が2敗で留まると、渡辺、三浦、豊島は頭ハネを食らう)。
 2連勝と出足好調だった羽生名人でしたが、三浦八段、渡辺竜王、豊島五段に3連敗を喫し、挑戦の目がなくなりました。渡辺竜王はともかく、対三浦戦15連勝中、若手には抜群の強さを誇る羽生名人だっただけに、1勝を返したとはいえ竜王戦に不安の影が晴れません。
 メンバーが強力なので、残り相手は皆強力。予断は許しませんが、現在1敗の佐藤九段、豊島五段がやはり有力で、最終局の直接対決が大一番となりそうです。あと、2敗者の中で順位が上位の深浦九段もチャンスが来る可能性があります。

★棋王戦挑戦者決定トーナメント
 挑戦権は渡辺竜王、広瀬王位、窪田六段、糸谷五段の4名に絞られました。本戦準決勝の渡辺-広瀬戦は広瀬王位が勝ち、挑戦権獲得まであと2勝に迫りました。渡辺竜王は王位戦リーグ、棋王戦本戦と広瀬王位に痛いところで敗れてしまいました(NHK杯戦では竜王の勝ち)。
 残りの準決勝は窪田-糸谷戦。渡辺竜王はこの敗者と戦い、さらに本戦決勝戦敗者、さらに本戦優勝者に2連勝しなければなりませんが、竜王の貫禄を見せてほしいところです。
 他の3名も個性的で、誰が挑戦者になっても面白いタイトル戦が見られそうです。特に、窪田六段の独特な所作は見所十分です。でも、窪田六段、糸谷五段がタイトル保持者というのは、ちょっと嫌かもしれません。

 この4名の顔ぶれを見ると、この棋王戦トーナメントの下克上さを窺えます。広瀬王位は現在は王位ですが、もともとは六段です。
 トーナメントを振り返ると、2回戦(1回戦は4局のみなので実質1回戦)では、
●木村八段-森下九段○  ●羽生名人-糸谷五段○  ●藤井九段-窪田六段○
●谷川九段-広瀬六段○  ●郷田九段-稲葉四段○  ●森内九段-矢倉六段○
 (森内九段は父逝去による不戦敗だったかもしれません)
 3回戦では
●深浦九段-窪田六段○  ●三浦八段-山崎七段○  ●佐藤九段-高橋九段○
 (高橋-佐藤戦は現在の順位戦通りの結果なので、高橋九段にとっては非常に失礼な評価です。個人的見解ということでご容赦ください)
 準々決勝では
●丸山九段-糸谷五段○  ●山崎七段-窪田六段○

 まさにバッタバッタと上位者が敗れていきました。

★女流名人位戦
 A級7回戦の残っていた本田-石橋戦が行われ、石橋女流四段が勝ちました。
 この結果、
①清水女流王将 7勝0敗 挑戦権獲得
②千葉女流三段 休場
③岩根女流二段 2勝5敗
④甲斐女流二冠 4勝3敗
⑤斎田女流四段 3勝4敗
⑥本田女流二段 2勝5敗
⑦早水女流二段 4勝3敗
⑧石橋女流四段 3勝5敗
⑨上田女流二段 4勝3敗
⑩北尾女流初段 3勝4敗
(降級3名)
最終局は
 清水-甲斐
 岩根-北尾
 斎田-上田
 本田-早水
 (石橋は空き番)

 石橋四段に続いて、本田二段の降級が決定しました。
 本田二段が最終局で勝ち星を挙げて3勝5敗になった場合、星の上では本田二段を下回る可能性があるのは、石橋四段のほかは岩根二段(現在2勝5敗)と北尾初段(現在3勝4敗、本田2段より順位が下位)ですが、この両者が最終局対戦するため、ふたり揃って本田二段を下回ることがないため、成績は下位から3番目以内になることが確定しました。
 また、斎田四段の残留も決定しました。斎田四段が最終局に敗れ3勝5敗で終わっても、石橋四段、本田二段よりは順位が上なので成績は上位になることは確定しています。さらに岩根-北尾戦の敗者が斎田四段を下回ることになります。

 最終局の岩根-北尾戦は残留決定戦の大一番になりました。
コメント
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