英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』 第1話「殺人者への探求心…危ないヒロイン誕生」

2016-07-14 21:33:20 | ドラマ・映画
最近の刑事ドラマは、主人公が異常との境界線にいることが多い。
犯罪現場を前にしたり、犯人と対峙したシーンでの主人公の心理描写が鬱陶しかったり、あっち側(犯罪者側)に行ってしまわないか心配したりとか、疲れてしまう。

(「だったら観なければよい」という突っ込みは、ナシね)


★今回のヒロイン・藤堂比奈子(波瑠)、その特質は?
1.どんなものにも七味唐辛子(長野権産)を掛けて食べる。
2.犯罪(特に異常犯罪)に興味を示す。「興味深い」と呟き、嬉しそうに観察・考察する。
  怒りや悲しみという感情より、興味が占有する。
  「そう、その顔が見たかったの。あなたの人殺しのスイッチが入る瞬間が」という台詞が、決まり文句らしい。

3.過去の犯罪データを暗記している。暗記方法はイラストを描く。
4.起床後に「スイッチオン」、就寝前に「スイッチオフ」と呟く。その様子はアンドロイド。
5.飴玉を口に詰め込まれ斬殺された少女と何らかの関わりがあるらしい。

 2の比奈子の異常な?性格は、原作と異なるようだ(原作を読んだことがある娘からの情報)。
 原作は、かなり普通で“可愛らしい女の子”のイメージで、現場検証でも遺体を見て吐いたらしい。
 原作と多少の設定変更は仕方がないかもしれないが、主人公の性格を変えてしまうのは、如何なものだろうか!


 七味唐辛子好きの件は、ヒロインの本質に深い関係があるらしい(by娘の情報)。
 犯罪データを暗記しているという主人公の特技は、ストーリー展開上、便利過ぎるのでやめてほしい(原作がそうなので仕方がないが、本来、過去の事件と現在の事件の関連を発見するのが難しく、それが脚本の見せ所だと考える)

★東海林刑事(横山裕)について
 5年前、犯罪に遭い非業の死を遂げた家族がいるらしい(父母妹)。
 犯罪を憎み、犯罪者に嫌悪感を持つ。犯罪を興味本位で扱う比奈子に苛立ちを感じる。
 犯人逮捕が最優先(腕の良い情報屋も抱えている)。

 原作では出番が少なく。性格も改変してあるらしい。


 第1話のクライマックスで、犯人を追及し「そう、その顔が見たかったの」という台詞を吐く。
 その後も、精神的に追い詰め、犯人の殺人衝動を煽ったが、東海林が現れ、彼女の思惑は中断されてしまう(犯人逮捕)。
 彼女は何をしたかったのだろうか?(何を見たかったのだろうか?)

 二度書きになるが、主人公は普通の性格にして欲しかった。

【その他の感想】
・東海林の情報屋が有能過ぎ。もう少し、自分で捜査しろよ。煙草を介した“間接キス”が気になる。
・鑑識の三木(斉藤慎二)が、『相棒』の米沢さんとかぶる。「~ですな」という話し方は、完全に意識している。
 三木(みき)は女性名の美樹や美紀などを連想するので、別の名字にして欲しい。(“みき”という女性に、私が深い思い入れがあるわけではありません)


【ストーリー】番組サイトより
 藤堂比奈子(波瑠)は警視庁捜査一課の新人刑事。母親の形見である七味缶を持ち歩き、あらゆるものに振りかけるので、周囲からは変わり者扱いされている。

 ある日、捜査一課に宮原秋雄(清水優)という男が遺体で発見されたと連絡が入る。名前を聞いた比奈子は即座に、男に強制わいせつ容疑など過去3度の検挙歴があると報告。上司の厚田巌夫(渡部篤郎)は驚くが、実は、比奈子の頭の中には過去10年に都内で発生した未解決事件と性犯罪の容疑者リストがすべて入っているのだ。
 驚異的な記憶力を買われ、先輩刑事の東海林泰久(横山裕)や倉島敬一郎(要潤)と初めて現場を訪れた比奈子。そこには下半身を切り刻まれた無残な遺体が横たわり、その状況は3年前に起きた女子高生殺害事件とそっくり。しかも宮原は、当時、事件の容疑者として警察がマークしていた人物だった。また、現場にあった宮原のスマートフォンには、宮原が何者かに襲撃されていると思われる凄惨な映像が残されていた。

 後日、過去に宮原に襲われた被害者に聞き込みをしていた比奈子は、とある家で心療内科医の中島保(林遣都)に出くわす。さらに、その家に住んでいた被害者の宇田川早苗(柏原優美)は結婚が決まっていたにも関わらず3か月前に自 殺、原因は宮原による嫌がらせだったことが分かる。
 同じ頃、遺体の解剖結果も明らかになる。監察医の石上妙子(原田美枝子)によると、見立て通り、宮原の傷は3年前の女子高生の遺体とすべて一致。しかし、それらは宮原本人が自らつけたものだという。つまり、宮原の死は自 殺ということになるが、厚田はどうも腑に落ちない。そんななか、例の宮原の死に際の映像がネット上に流出していることが判明。どうやら、宮原のスマートフォンには、録画映像が投稿サイトに自動送信されるよう、違法なアプリが入っていたらしい。するとその矢先、今度は公園で女性の他殺体が発見される。しかも被害者は、比奈子の同期・鈴木仁美(篠田麻里子)巡査。宮原の事件と同様、仁美の殺害映像も流出し、警察が犯人捜しに躍起になるなか、鑑識の調べで、宮原に違法アプリを送りつけたのは、自 殺した早苗の元婚約者で、ソフトウェア開発会社に勤める斉藤文隆(山中崇)だと分かる。しかし斉藤は、宮原への復讐を目論む人物から、宮原の悪行が晒されるソフトを開発するよう依頼されただけだと供述し、謎は深まるばかり。

 そんななか、比奈子は仁美の殺害現場で中島と再会し、ひょんなことから、育児放棄された子供と犯罪の関係性についての話へ。そして、育児放棄した母親を撲殺した少年の映像を見た比奈子は、そこに映っている少年・大友翔こそが、仁美を殺害した犯人だと気付く。なぜなら、事件当日、仁美は殺された大友の母親と同じ香水をつけていて、現場には幼い頃の大友が一人寂しく過ごした部屋と同じ、裸電球が。その2つの要因こそが、大友が殺人の衝動に駆られるスイッチだと考えた比奈子は、自らも人殺しのスイッチが入る瞬間を見ようと、青年に成長した大友(三浦貴大)呼び出す。すると案の定、スイッチが入った大友は鉄パイプを持って比奈子に襲い掛かってくるが、間一髪のところで東海林が助けに入り、大友は駆け付けた厚田らによって逮捕される。しかしその数日後、大友は留置場で自ら頭を砕き、死亡してしまう――。

脚本:古家和尚
コメント (2)
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