英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

2017王位戦第5局 ~菅井新王位誕生~

2017-08-30 21:07:49 | 将棋
 菅井七段が4勝1敗で王位を奪取。おめでとうございます。
 第5局も、いいようにやられっ放しの完敗。
 第4局の中盤以降、本局は序盤途中から、勝てる気が全くしなかった。
昨年度の名人戦(対佐藤天八段)でも同様な感触を感じたが、今回の方がより強く感じた。言うならば、PCソフト相手にジワジワ追い詰められていくような……
 いや、≪菅井七段がカンニングしているのでは?≫と疑っているのではなく、それほど、菅井七段が強かった!
 第4局の時点では、≪第一局にキチンと勝ち切っておけば≫という思いがあったのだが、第1局に勝っていても王位の防衛は難しかったような気がする。




 “阪田流向かい飛車”と思いきや、△3二飛!
 菅井七段用意の作戦?まずいなあ…



 素人が言及するのは憚られるが、何となく羽生王位の指し方がチグハグ。
 7五に歩を伸ばしておきながら、▲4六銀。角交換将棋であるのに、5筋の歩を突いているのもどうなのだろう?(最近は格言の信憑性が揺らいでいるし、後手の菅井七段も5筋を突いているので、この点についての是非は不確か)
 それはともかく、後手の飛車、金、銀、桂が目一杯働いていてきそうな気配だ。


 封じ手局面、局面的に押されそうな羽生王位が持角を投入したが、歩を取り返したぐらいの成果しか上げられず、7五の歩を取られそうで、再び歩損に陥りそうだ(封じ手は△7五銀だった)。


 角成を受けて△3二歩。普通は苦しい歩打ちのはずだが……


 この△5六歩が絶好。
 ▲同金と引っ張り出され、△4五金と捌かれては……
 (意地でも▲5四歩と指してほしかった。以下△4五歩▲5五銀△5七歩成▲同金△3九角▲5八飛△6九銀でいいようにやられそうだが……)


 3七の成桂を2七に?逆方向に?……指しにくいはず。羽生王位の考慮中に考えられるとは言え、たった4分で指すとは!この手には、羽生王位も参ったのではないだろうか。
 飛車先を通すと同時に、場合によっては△2六飛とぶつける筋を見ている?


 2六ではなく△3三飛とぶつける。あの3二歩が活きている!


 飛車取りの▲4四銀に対し、△7六銀▲5八銀を利かせて、△3四飛と当て返す。
 ▲4五金で飛車は詰んでしまったが、5六の金がさらに4五に……。しかも、いつでも△4四飛と銀を補充できる。菅井七段に好き放題指されてしまっている。



 菅井七段、強かった……
 でも、羽生王位、精彩なさ過ぎ…

 森内名人から名人を奪取、更に棋聖戦でも3連勝で防衛したころの羽生名人と菅井七段との将棋……観てみたたかった。

 いや、まだ終わっていない。
 きっと、立て直してくれるだろう。

 とにかく、竜王位挑戦者決定戦第3局に勝って欲しい。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする